BOOM PAM
カフェ・ド・パリに吹く中東からの海風
イスラエルのテルアヴィヴで結成されたサーフロックバンドがフジロックに初出演!なんて言葉を聞いただけでもう頭の中にはクエスチョンマークがいっぱいである。え、イスラエル?え、サーフ・ロック??海外旅行でイスラエルに行ったなんて話はあまり聞いたことがないし、ニュースでイスラエルの地名を聞くのはたいていガザ地区だ。テルアヴィヴと聞いてもサーフ・ロックのイメージなんてまったく沸かないし、サーフ・ロックっていうことは海に面してる街なの?と思うくらいの知識レベルである。
とにもかくにも頭の中のクエスチョンマークを取り除くにはこの目で見に行くっきゃない!本日彼らは2箇所でライブを行うのだけれども、最初はどこだ、え〜っと…カフェ・ド・パリだ。イギリスに実在するキャバレー、ムーランルージュをイメージしたという小屋でイスラエルのテルアヴィヴで結成されたサーフ・ロックのバンドがライブをやる!…あぁ、これは早口言葉か何かですか。さっきより頭がこんがらがってきたよ。
司会からの紹介を受け、カフェ・ド・パリのステージにメンバーが現れた。彼らはトリオバンドなのだが、ギターにドラムス、そしてベースではなくチューバがあるところにまず目がいく。そしてさらにギターのウリのモジャモジャ頭とモジャモジャのヒゲに釘付け!下を向くと髪がハラリと顔にかかって首から上がほとんどモジャモジャの人である。何だかわからないけど見ているだけでワクワクしてくる。
1曲目”Surfing Tuba”からベンチャーズよろしくのサーフ・ロックが奏でられるのだが、節々にオリエンタルなスパイスが振りかけられていて独特の雰囲気をつくり上げている。チューバはベースの代わりかと思いきや、メロディラインを奏でたりソロを吹いたりと様々な音に変化するのが面白い。パッツン前髪のかわいらしい顔をしているサポートのキーボーディスト、ダニの音色だってもちろんエキゾチック!そしてモジャモジャの頭を振り回して演奏するウリのギターは、特にこのバンドのオリエンタル色を際立たせるようなメロディを奏でる。音源を聴いたときの「なんだこりゃ!カッコイイ!」という感動も残しつつ、少しガレージっぽいガリッとしたサウンドになるのがまた良い。途中、日本人ベリーダンサーのノーラがマーメイドのような美しい衣装をまとって妖艶かつキュートに踊れば、今自分が日本にいるのか確証が持てなくなる。ベリーダンサーが似合うサーフ・ロックバンドなんてそうそうお目にかかれないぞ!
ライブ後半ではウリがギターを持ったまま客席に降り、まわりのお客さんと一緒に笑顔でジャンプ!ジャンプ!ここには今、中東からの海風が確実に吹き込んでいる!数時間後に彼らはアバロンでいったいどんな演奏をしてくれるのだろうか、そう楽しみにしながらカフェ・ド・パリを後にした。
posted on 2014.7.26 17:30
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