OWEN PALLETT
ヴァイオリンの可能性は
ヴァイオリンの可能性は無限大! フジロック3日目レッドマーキーに登場したオーウェン・パレットはヴァイオリン1台でここまでいろんなことができるのだ、ということをレッドマーキーを埋め尽くしたお客さんたちに知らしめ、魅了した。
朝から断続的に降る雨。気温も下がって疲れもみえてくるころなので、レッドマーキーは雨から逃れるために人が多くなった。もちろん、前日のグリーンステージ・ヘッドライナーであったアーケイド・ファイアのサポートメンバーであるという期待感もあるだろう。レッドマーキーはほぼ満員だった。
ステージ中央にはマイクスタンドとキーボードなどの機材のみ。出演時間になるとオーウェンひとりが現れ、ヴァイオリンを手にする。前日とは変わってTシャツに短パンという出で立ち。歓声が大きい。そして弦を指ではじくピッツィカート奏法で細かいリズムを作り、その音をループさせ、弓でヴァイオリンを弾きまたそれでもループを作り音を重ねていく。その音をバックにしてやさしい声で歌い、美しい唯一無二の世界を作り上げる。弓で弦を叩いたり、手でヴァイオリンのボディを叩いたり、その違いだけで多彩な音色のリズムができあがるのだ。
曲によってはキーボードを弾いてヴァイオリンのループに合わせることもあるし、キーボードの音もループさせることもあるけれども、主役はあくまでもヴァイオリンなのだ。ヴァイオリンはアコースティックな楽器だけど、このライヴで浴びる音は非常にハイテク感がある。高速ピッツィカートを間違えて何度かやり直して笑いを誘うところもあった。その辺は人間らしいところでもあり、やさしい声と相まって温かみも感じるライヴであった。発想次第でヴァイオリンの可能性は広がり、美しさが折り重なった宇宙を作り上げられるのだ。
posted on 2014.7.27 12:40
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