NORMAN WATT- ROY
黄金色に輝き、うねるベース
こんなに動く人だったとは!
盟友のギタリスト・ウィルコ・ジョンソンと一緒にステージに立ちベースを弾くときは、ウィルコの神がかり的な動きに目を奪われるので、ノーマン・ワットロイがこんなに動く人だったとは思わなかった。うねる重たいベースでグルーヴを生み出しながらクネクネとしている様は、ウィルコとの姿しか知らない者としては、非常に新鮮だった。
フジロック3日目フィールド・オブ・ヘヴン。この日は雨が降ったり止んだりで、レインウエア姿が多い。救いは地面がぬかるむほどの雨ではないということ。前日と比べて下がった気温もむしろちょうどいいくらい。
だいたい開演予定時刻に、メンバー揃って登場する。ステージ中央にノーマン、下手にキーボードのロス・スタンレー、上手にサックスorアコーディオンのジラッド・アツモン、後方にドラムスのアザフ・シルキシという編成である。まずは、ノーマンが在籍していたイアン・デューリー・アンド・ザ・ブロックヘッズの「ヒット・ミー・ウィズ・ユア・リズム・スティック」で始まる。ゴールドの塗装が施されたベースを、身体をクネクネさせ、左右に動き回りながら演奏する。ヴォーカルはノーマン自身のほか、主にサックスを吹いたジラッドがとるときもある。
この日はロックンロール色が少なく、ファンク、ジャズフュージョン寄りの演奏だった。その中でも、ワールドミュージック的な「ワチュ・ワ」、ビートルズの「デイ・トリッパー」やフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの「リラックス」の引用、タージ・マハルのカヴァーなど豊富なキャリアと音楽的背景をもとに多彩なメニューで飽きさせない。自身の半生を語りながら演奏される「ミー、マイ・ベース&アイ」や「ノーマン、ノーマン」という掛け声が印象的なタイトルもそのまんまの「ノーマン、ノーマン」など、最初は寂しいかなと思ったステージ前も演奏が進んでいくうちに徐々にいい感じで埋まってきて、最後は盛り上げて終わったのだった。
posted on 2014.7.27 15:20
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