THE POGUES
酔いどれ天使、再び苗場に現れる!
グリーン・ステージ2年ぶりのクロージング・アクトに抜擢されたのは、ザ・ポーグス。最近の来日では一昨年の新木場スタジオコースト、フジロックでは2005年のホワイトステージ以来の登場だ。1982年の結成からこれまで幾度かの解散・復活劇があり、今月イギリスのハイド・パークでのライブで、ボーカルのバンドのシェイン・マガウアンは解散を明言しており、日本で見られるのはこのフジロックが最後になるかもしれない。
「今年は全体的にお客さんが少ない」と口ぐちにする機会に期間中よく遭遇したが、開演前のステージには、フジロックの最終日を締めくくるため多くのお客さんが詰めかけ、モッシュピットでは入場規制がかかるほどだった。ステージ中央にテーブルと水の入ったコップ(持ち主は水というが、実際は酒ではなかろうか)が置かれ、「いよいよか」と待ちわびる人たちを焦らしながら、15分押しでメンバーが登場する。
咥えたばこでシェインが現れ、”The Sunnyside of the Street”でスタート。”If I Should Fall From Grace With God”で会場はたちまち暴れん坊の踊場と化す。黒髪のオールバックにサングラスの姿で現れたヴォーカル、シェイン・マガウアン。2年前の来日の時よりシュッとスタイリッシュになったように思えるのは気のせいだろうか。ジャケット姿がダンディーだ。呂律の危ういMCに続き、”Streams Of Whiskey”ではピースを決めるお茶目なシェインの姿が見られた。
バンジョーやマンドリン、ティン・ホイッスルからなる軽快なケルティックに乗せた疾走感ある曲のオンパレードに無意識にも体がのってしまう。「シェイン!シェイン!」とコールがあちこちから起こるも、舞台袖で戻っていくこともしばしば。”Boys From The Contry Hell”で戻って来たかと思うと、心なしか歌うテンポがスローリーになっている気が(笑)次の”The Body of an Amrican”では曲前に煙草に火をつけ、煙が舞う。フジロックの3日目は日英の酔いどれ合戦だったのではないか?酒を煽り、煙草を吹かすこの光景、数時間前にオレンジコートの憂歌団でも見たぞ、おい!そんな心の中の突っ込みはさておき、英国フォークのイワン・マッコールのカバー”Dirty Old Town”は哀愁のある民謡調の曲。手拍子と合唱でグリーン・ステージは一体となる。
終盤は、かつてザ・ダブリナーズと連名でリリースしヒットを遂げた伝統の曲“Irish Rover”でらんちき騒ぎは最高潮に盛り上がった。ラストは”Sally MacLennane”、大暴れでモッシュピットはもみくちゃ。曲が終わり、ザ・ポーグス の面々がステージを去っても拍手は鳴り止まなかったが、アンコールはなし。日高大将が登場し「ごめんね、これでおわり!」の一言で今年のフジロックのメインアクトは終了となった。
posted on 2014.7.27 23:30
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