SUNIL AND BABU
異国の風
小雨が降ったり止んだりの環境だが、多少止んでる時間帯ほうが多くなった。しかし気温は下がったままだ。さきほどのRickie-Gの演奏後に観客はごっそり減ってしまった。やはり先ほどの雨が身体を冷やしたのだろう。日付も変わった。だがタイムテーブルでは昨日が終わってないものとした表記が使われる。なぜならまだフジロック終わってないからだ。しかし終わりというものは必ずやってくるものだ。ここピラミッド・ガーデンでは次のアーティストで最後になる。この美しいステージも見納めだ。ピラミッド・ガーデンはSUNIL AND BABUで終わる。
サウンドチェックを終えて、二人の男性が挨拶をする。SUNIL AND BABUだ。打楽器タブラと笛であるバンスリを操るコンビだ。きらびやかなノイズが流れる。どうやら始まる様子だ。バンスリの音色がピラミッド・ガーデンに響き渡った。尺八に近い音だ。バンスリが奏でる音はどこまでも伸びやかであるが、キレもある。全ては彼のコントロール次第。キャンドル越しにみえる世界は非現実的なものに見える。幻想的といっても過言じゃない。観客は少ないが静かに聴き入っている様子。時折、珍しさもあってかステージ近くまで写真を撮りにいく人もいた。キャンドルが揺れる。バンスリが響き渡る。
しかし気になることがある。タブラの音が聴こえない。もう大分長い時間バンスリだけのソロである。なにか遠目からではわからない事をしているのだろうか。ステージ最前まで彼を見に行く事にした。彼は何もせずバンスリ奏者を眺めていた。聴き入っていた。困った、解らない。タイムテーブルをみる。彼らの持ち時間は45分だ。今はもうじき30分が経とうとしているところだった。だめだ解らない。このまま叩かないで終わる気なのか?そこまで前衛的なパフォーマンスをする人たちなのか?そう思っていたところ、タブラの音が聴こえた。小さな音だった。だがフェードインするように徐々に大きく、叩く回数も増えてリズムが形成されていった。そこからはタブラとバンスリによる音が絡み合う空間に変貌する。タブラ独特のチューニングの音。高い音も低い音も操れる。ドラムンベースかのような表現もでてくる。細かいリズムの連打が起こると歓声があがった。観客も楽しんでる様子。後半にはバンスリのフレーズをタブラが真似るという技術も披露。やはり歓声があがった。
やがて演奏が止まり、挨拶をした。二曲目が始まる。ん?二曲目?時計を見る。一曲目が終わった時点で終了予定時刻は過ぎていたようだ。自分の次の担当のアーティストまでまだ時間はある。もう少しピラミッド・ガーデンに響く異国の音を楽しもう…。
posted on 2014.7.28 00:45
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