Yogee New Waves
溢れ出るセンス
既にグリーンステージの演奏も終わり、いよいよフジロックも残すところあとわずかである。ルーキー・ア・ゴーゴーの深夜2時に登場するのは、東京出身の4人組バンドYogee New Wavesだ。昨年結成したばかりにもかかわらず、4月に限定リリースした『CLIMAX NIGHT e.p.』が話題となっており、ステージ前にはたくさんの人が集まっていた。
SEの中で「フジロック」というサンプリングしたフレーズを遊び心たっぷりに鳴らし、観客のテンションが上がっていく中、メンバーが登場する。「フジロ〜ック」という言葉とともにライヴがスタートだ。ゆっくりと1曲目が始まり、やわらかいギターの音色とヴォーカルの声で、ルーキー・ア・ゴーゴーが彼らの空気に包まれ、徐々に心地よい空間が出来上がっていく。ポップな中にも、どこか陰のある独特の雰囲気とサウンドが、聞いている者を魅了する。そして、その歌や曲の展開、音の1つ1つに溢れ出るほどのセンスを感じるのだ。
ひときわ印象に残ったのは角舘(Vo.Gt)の存在感だ。歌い方や何気ない振る舞いの1つ1つが魅力的で絵になる。MCでは、「なんですかこの人数は、お目が高い。ありがとー」、「もしかしたらここにいる人たちはYogee New Wavesを見て、(フジロックでのライヴが)最後かもしれないじゃないですか、やばいですねー」と、最初に「特に言うことはないですね」と言っておきながら、淡々とトークを続けていた。
「またどっかで会いましょう。さよなら」と言って“CLIMAX NIGHT”が始まると、観客からは大きな歓声が起きる。イントロで印象的なメロディーラインをギターが奏でると、ライヴはクライマックスを迎えていく。前方では観客が手を上げて気持ち良さそうに踊っている。彼らの音楽はシティ・ポップと言われているが、この“CLIMAX NIGHT”をはじめ、大自然に包まれた深夜の苗場に、本当によく合っていた。
MCで話していた通り、私のフジロックの最後のライヴはYogee New Wavesだったわけだが、心地よい余韻が残り、幸せな気持ちにしてくれた。9月には待望の1stアルバム『PARAISO』を発売予定で、今後の彼らの活動から目を離せない。
posted on 2014.7.28 02:00
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