RED MARQUEE 7/23 SAT TAGS : LIVE REPORT 7/23 SAT RED MARQUEE

ザ・クロマニヨンズ

LIVE REPORT

みんなのロック

少しずつ日が落ちはじめ、外はかなり肌寒い。しかしレッド・マーキーは、既にものすごい熱気で充満している。開演10分前にもかかわらず「ヒロト!」「マーシー!」コールが起きているのだ。3分前になると、全体からクラップハンズが起き、完全臨戦態勢のオーディエンス!そして17:30定刻通り、バッキバキエレクトロなBGMをバックにザ・クロマニヨンズのメンバーが登場だ!

「オーライ!ロッケンロー!」ヒロトの号令を合図にロックンロールライヴが始まった!ド直球ロック“弾丸ロック”で口火を切り、“タリホー”、“ギリギリガガンガン”と速射砲で攻めたて、それを受けるオーディエンスも、3曲めにして最高潮に達する。続いて、少しセンチメンタルな気分にさせられる泣きのロックナンバー“紙飛行機”ときて、涙腺を少し緩めさせると思いきや、続けて昨年リリースされた新作『Jungle 9』から“ロックンロールに殺されたい”で、再びギアはトップに上がる!ここでようやくひと段落し、ヒロトのMCが入る。「楽しんでいるか?最高。最高。もっとやりますよ。いろんなアルバムから。たくさん楽しめる曲を用意してきました。」。このスーパー・ベスト・ヒットなセットリスト投下予告に、オーディエンスは更にテンションが上がらずにはいられない!その予告通りに、この後もヒット曲を連発してくるわけだが、約2、3曲おきに訪れるブレイクタイムでひと呼吸置けたりするからありがたい。「今、ダラダラしているようで次のキーを取ってます。間違えているときは、マーシーが間違えているときです。」一瞬緊張が緩むレッドの空間。「楽しいな。フジロック最高。いつ来ても楽しいです。」ファンとの共感を口にするヒロト。そのどちらの言葉も、彼らにとっては自然体な言葉である。終盤は、“突撃ロック”、“雷雨決行”、“ナンバーワン野郎!”、“エルビス(仮)”と怒濤のスパートをかけ、ラストはライヴアンセム“クロマニヨン・スタンプ”で、最後の力を振り絞るようなシンガロングと共に終演。1時間弱で計17曲、バンドもオーディエンスも全力で走り抜けたライヴだった。

ライヴを終え、最後に「またやらせてください!またやらせてください!ロックンロール!(ヒロト)」「またね(マーシー)」と言葉を残し、ステージを去っていった。もう、本当に最後まで自然体だ。「彼らのロック」は、「僕らのロック」であり、それはすなわち「みんなのロック」である。ファンと同じ目線で鳴らすロックだからこそ、「みんなのロック」になる。そんなことも、また、彼らは自然体で僕らに語りかけてくれたような気がした。

【セットリスト】
弾丸ロック
タリホー
ギリギリガガンガン
紙飛行機
今夜ロックンロールに殺されたい
スピードとナイフ

オートバイと皮ジャンパーとカレー
エイトビート
グリセリン・グリーン
草原の輝き
底なしブルー
突撃ロック
雷雨決行
ナンバーワン野郎!
エルビス(仮)
クロマニヨン・ストンプ

Text by 若林修平 Posted on 2016.7.23 21:18