FUJIROCK EXPRESS '19

LIVE REPORTGYPSY AVALON7/26 FRI

Upendra and friends plus Mr. Sunil

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Photo by 白井絢香 Text by 坂本泉

Posted on 2019.7.26 15:24

ジプシーアバロンの一発目に吹いた、ネパールの風

初日最初のジプシーアバロンのステージ。時折吹く風がさわさわと木々の葉を揺らし、頭上にあるタペストリーも気持ちよさそうにはためいている。遠くから聞こえてくるホワイトステージの音をBGMに、ステージ前の芝生に腰を下ろしてリラックスした様子のお客さんたち。

ほぼオンタイムで、ウペンドラ・アンド・フレンズがステージに上がる。今やフジロックの常連となったネパール出身のキーボード奏者、ウペンドラ・ラル・シン率いるトライバル・ジャムバンドが、今年のジプシーアバロンの幕を開ける。

「こんにちは!フジロックにようこそ!」とオーディエンスを迎えたウペンドラ。新曲を演奏することが告げられると、観客は拍手で応える。ウペンドラの幻想的なキーボードの音に、空を切るようなバンブーフルートの音が重なる。そこにネパールの伝統楽器であるマダールなどのパーカッションも加わり、ジプシーアバロンにネパールの風が吹いた。ヘブンとホワイトステージをつなぐ道を歩く人たちも足を止めてステージに目をやっている。

一曲目が終わると同時に、大きめの雨粒が降ってきた。手慣れた様子で素早く雨具を装備して音を楽しむ姿は、さすがフジロッカー。軽快な曲調の二曲目に身体を揺らしていると、三曲目が始まる頃には雨も止んで雲の切れ間から光が差してきた。

マダールとドラムを中心にした新曲も披露された。ウペンドラとディネシュがそれぞれキーボードとフルートをトライバルなミニシンバルとシェイカーに持ち替えてパーカッションに加わり、大きさの異なる4つのマダールでローシャンが主旋律を奏でていく。パーカッションだけで構成されているのに、なんとも厚みのある楽曲。周囲から「へー!」と感心する声が漏れていた。

4曲を演奏した後、スニールが姿を現す。ウペンドラをはじめ他のメンバーたちはステージを去り、一人残ったスニールが演奏時間15分を超えるソロ曲を披露した。頭の奥の方にまで響いているような心地よい音色に心が落ち着いてくるのがわかる。大自然の中で、瞑想をしているような感覚になった。芝生の上に寝転んでまったりしている人がいるのにも頷ける。スニールが演奏を終えてステージを後にしたあとも、多くの人がその場にとどまり余韻に浸っていた。

[写真:全6枚]

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