FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTGREEN STAGE7/30 SAT

BLOODYWOOD

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Photo by 古川喜隆 Text by 三浦孝文

Posted on 2022.7.30 12:47

苗場はこんな音を待っていた!

大快晴のフジロック2022、2日目!今日もグリーンステージに忌野清志郎のフジロックテーマ曲、“田舎へ行こう”が高らかに鳴り響く。これを聴くと「今年も無事にここへ帰ってきたー!」って気持ちでいっぱいになって、感涙してしまうのは私だけではないはずだ。

さぁ、朝から汗が吹き出しまくりのグリーンステージ1発目をブチかますのは、苗場はこんな音を待ってたぜ!インドはニューデリー産フォークメタルバンド、ブラッディウッドだ!BABYMETALではないが「「諸君、首の準備はできているか」と釘をさしておきたくなる。ここに集ったサバスT着てるヤツ、早速ブラッディウッドT着こなしてるヤツ、メロイックサインを掲げるお姉さんも、25年前からフジロックを愛し続けているあなたもみんな最高!

MCからステージに呼び込まれたものの、なかなか登場せず、クラウドからハンドクラップと口笛が飛ぶ!BLoodywoodがドーン!とバックに映し出されると、ドラマーのVishesh Singhとインドの伝統打楽器、ドール奏者のSarthak Pahwaが登場。リズムセクション二組がドカドカとフロアの熱を上げていく。そこへギタリストKaran KatiyarとベーシストRoshan Royが、あのリフをザックザックと刻み込みゃ、“Gaddaar”でフロアは爆発!「ワー!ワー!ガッダーロ!ワー!」辺り一面腕を突き上げ、頭を振り回しているヘッズだらけと化す。ボーカル兼絶叫担当のJayant Bhadulaとラップ担当のRaoul Kerrが絶妙なタイミングで「フジローック!」と叫び、いとも簡単にこの場をジャックする。これは楽しい!とオーディエンスが続々とステージ前中央のフロアに集結してくる。久しぶりに見るヘドバンの津波の様子に、ライヴシーンの復活を感じ目頭が熱くなる。

お次はJayantの「Everybody jump!」との咆哮からはじまった“Bsdk.Exe”。こんなメタルヘッズのケツを蹴り上げてくれるリフに、フロアが反応しないわけがない。ジャンプの嵐が吹き荒れている。ギターのKaranがフルートを物憂げに響かせ、熱気でムンムンのフロアに、一瞬の清涼の風を送り込む“Aaj”。「みんな!シンガロングしてくれ!」とグリーンステージ一帯のみんなで「オー、オオオーオ、オオオーオ、オー!」と大合唱。“Dana-Dan”で再び狂乱の渦に叩き込み、随所で入るアンニュイなフルートが、無二の味わいを加える“Jee Veerey”で「反撃しろ!(Fight back!)とみんなで拳を突き上げる。

「最っ高だ!たった今みんなと、この時を分かち合えて!」と感動を表現するRaoul。続く“Zanjeero Se””のサビで、左右にみんなで腕を振り、ここにいる全員で創り上げていくことの空間、本当に最高だ!頭のドールの響きにセパルトゥラの名曲“Roots Bloody Roots”を想起してしまった“Machi Bhasad”。インドの調べとメタル愛ビンビンのリフに飛び跳ね、拳を突き上げ、ボルテージは最高潮に達している。今ここに放出されているエネルギー量は相当なものじゃないだろうか。

フロアにいるブラッディウッドTを着ているオーディエンスを目に付く限り一人一人ピックアップし、担当の音響メンバー、バンドメンバーとバンドのプロデューサーまで、全員を愛情たっぷりに紹介していく。彼らの人の良さに涙が出てこないかい?「国がどこだろうが、肌の色がどうだろうが、何を主食としていようが、俺たちはみんなワンピープルなんだ!」とRaoul。この言葉と包み込まれるこの空間に思わずブワッと泣いちゃったよ!

“Ari Ari”のあと、一旦メンバーが集合したので、これで完了かと思いきや!鳴り止まない拍手と「ブラッディウッド」コールに、「ワンラストタイム、盛り上がるか!?」と二度目の“Gaddaar”!音の塊が鼓膜と全身をビンビン叩いてくるわ、正真正銘最後のヘドバンタイムで、これでもかとみんなと頭を振る。全員ですべてを叩きつける。これぞ全身全霊の渾身の表現だ!気持ち良いったらない。

終演後は初来日で初ステージの集合写真を撮って、巻き起こる「ブラッディウッド」コールとともに、最高の笑顔でステージをあとにした。最後に放ったお客さんに向かって、「みんな!自分自身に向かってもメイクサムノイズしろよ!」って言葉、感涙もんだわ。フジロッカーはみんな、いつだってあなたたちの苗場帰還を心待ちにしているよ!おいおい、のっけからこの感動と充実感かよ!?フジロック2022、2日目!最っ高の幕開けだ!!

[写真:全10枚]

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7/30 SATGREEN STAGE