“Taiki” の検索結果 – FUJIROCK EXPRESS '25 | フジロック会場から最新レポートをお届け https://fujirockexpress.net/25 FUJI ROCK FESTIVAL(フジロックフェスティバル)を開催地苗場からリアルタイムでライブレポート・会場レポートをお届け! Fri, 08 Aug 2025 13:24:19 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.8.2 オレンジ・エコーのプロデューサー、microAction代表・根木龍一インタビュー https://fujirockexpress.net/25/p_8878.html Fri, 01 Aug 2025 14:29:31 +0000 https://fujirockexpress.net/25/?p=8878 愛知県の豊田市に自治を極めた「祭り」があり、その名を「橋の下世界音楽祭」と云う。タートル・アイランドとともに「橋の下」を立ち上げたのが、今回のフジロックで新たに追加、もとい、復活したステージ、「オレンジ・エコー」のプロデュースを務める「microAction」代表、根木龍一氏だ。 地方から世界へ独自の磁場を放つ祭りとフジロックにかつて存在した「オレンジ・コート」には、深いつながりがあった。

org:初めてフジロック内のエリアをプロデュースするわけですが、やってみてどうですか?

根木龍一(microAction代表):まさかね、自分がオレンジ・コートがあった場所を任されることになるとはね。フジロックはずっと続いているフェスティバルだし、ここは、フジロックのステージの中でもかなり独特で、ユニークな場所だったじゃない?

org:誰が言い出したかわかりませんが、「奥地」という表現が定着していましたね。

根:そう、オレンジ・コートはそれだけしっかりとした存在感を持った場所だったから、俺らも、「橋の下(世界音楽祭)」をそのまま持ってくる、ということにはならなかったのよ。オレンジ・コートのプロデュースを担当していたスマッシュウエストの南部さんとスタッフ、お客さんも含めて、みんなで作り上げていたような場所。「オレンジ・エコー」については、そんな当時の雰囲気を尊重していて、昔の「オレンジ・コート」と、今の「橋の下」がコラボした状態を目指しているんだよね。

確かに、「橋の下」で使っている資材を運んできてはいるんだけれども、ほんの少しだけデザインを変えたりもして。ただ、頼んでくれたからには俺たちなりに新しい風も入れたいなと思って。オレンジ・コートって、ひとくくりに「ワールドミュージック」と捉えられがちだったけれども、他のどのステージよりも「オルタナティヴ」な空気というか、意識みたいなものが強く存在していた気がする。そもそも、フジロック自体が充分「オルタナティヴ」なフェスなんだけれど、その中でも特に濃度が高い、というかさ。

org: 確かにそうですね。「ワールドミュージック」の要素もあったけれど、「春一番」の流れも汲んでいるというか。例えば、豊田勇造さんのブッキングとか、なぎら健壱さんが登場したのもオレンジコートでしたね。

根:そうそう。ステージ前のいい位置で豊田さんのご家族がご覧になっていたりしたよね。自分は「橋の下」だったりマイクロアクションの活動を通じて、アジア圏のアーティストとの信頼関係を作ってきた自負があるから、俺たちにしかできないブッキングができたらいいなとも思ってる。笑ったのがさ、ステージの詳細を発表した時に、X(旧ツイッター)で、「なんだ? この『橋の下』を丸パクリしたようなメンツは?」とか書いてあって、「それ、両方とも俺たちだから!」って(笑)

org:それだけ、「橋の下」がしっかりと認知されているということですね。

根:そうなのよ! あとさ、実は、俺らがアジアのミュージシャンに関わりだしたきっかけって、南部さんが呼んだモンゴルのHanggai(ハンガイ)が最初なのよ。「ハンガイ呼ぶならタートルしかおらんやろ!」っていう感じで声をかけてもらってさ。その時に、「アジアにもすげぇカッコいいバンドがいるんだな!」っていう衝撃があった。で、ハンガイといろいろやりとりしていたら、彼らが中心となって中央アジアのアーティストを呼んだり、中国のアーティストを呼んだりするようなフェスティバルをやっている、ということを知ったのよ。「それは面白そう!」ってことで、すぐにタートル・アイランドのヨシキと一緒に会いに行ったのね。

org:そんな裏話があったとは!

根木:実はそうなのよ。で、その年にいよいよ「橋の下」を始めて、速攻でハンガイに声をかけた。今回オレンジ・エコーという形で、南部さんが仕切っていた場所を、時を経て自分が関わっている。人としての繋がりがこうしてまた還ってくるということそのものに、喜びはもちろんだけれど、勝手にストーリー性を感じていたりするね。

org:今年、今回の世界ツアーをもってライブ活動からの引退を発表したフェルミン・ムグルサがフジに出演しているというのも、偶然とはいえ、なにか縁を感じます。私が根木さんと初めて会った時も、タートル・アイランドのバスクツアーでした。トロサのボンベレネア(※1)には、フェルミンも見に来ていましたね。

そうだよね。タートル・アイランドはいろいろ海外に行っているけれど、初めての海外ツアーはバスクだった。今でこそアジア圏のミュージシャンをメインにいろいろと展開しているけれど、ベースには確実にバスクでの経験があるし、フェルミンとか、彼をサポートしているラディカル・ミュージック・ネットワーク(※2)との繋がりがある。やっぱり、俺らは縁があってこそ様々なことに関われたり、創れたりしている気がします。

org:オレンジについて、今後はどのようにしていきたいと考えていますか?

南部さんのDNAを受け継ぎつつも、ずっと「橋の下」をやってきて、そこで培ってきたことを活かすこともできるだろうし。ブッキングを好きにやらせてもらえるというのもありがたいよね。橋の下にはまだ呼べていないけれど、ここ(フジロック)だからこそ呼べるアーティストもいるだろうし。オレンジ・エコーにせよ、橋の下にせよ、互いにまた次へ繋がっていくと思うよ。まずは、楽しみながら創っていこうと思っていますね。

(※1)ボンベレネア:バスク自治州の町・トロサにある、元消防署を占拠して改造を施した「スクウォット」。集会所・ライブハウス・バー・映画館・Tシャツ工場・スケートパーク・ボルダリング・宿泊設備などがある。名前はバスク語で「消防署」の意。

(※2)ラディカル・ミュージック・ネットワーク:ラテン圏のミュージシャンをブッキングする「ジャポニクス」が行うイベント名でありコミュニティ。クリスタル・パレス・テントやブルー・ギャラクシーにはクルーがDJとして出演している。

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Suchmos https://fujirockexpress.net/25/p_1036.html Tue, 29 Jul 2025 01:52:48 +0000 https://fujirockexpress.net/25/?p=1036 Suchmosが7年ぶりに苗場に帰って来る。今年6月に行われた活動再開ワンマンライブには多くの応募が殺到してプラチナチケットになったこと、HSUについて言及されたMCなど、話題を呼んだばかりだ。

しんと静かな22時のホワイトステージにたっぷり炊かれたスモーク。じっくり長い入場SEを経てYONCE(Vo)、TAIKING(Gt)、TAIHEI(Key)、山本連、(Bs)、Kaiki Ohara(Dj)、OK(Dr)がそれぞれ位置につく。一部のメンバー達は手を上げ、こちらの歓声を受け止めていた。

寄せては返すパーカッションの流れを感じると、“pacific”へ。煙の中に立つYONCEのシルエットは、すっとまっすぐで、どこか遠くを見つめている。“Eye to Eye”では、TAIHEIのセンチメンタルな調べが響き、OKのジャジーなドラミングに揺らされる。YONCEの歌声を追うTAIKINGのカッティングが鮮やかだ。

驚いたのは、「7年前にやり忘れた曲をやります」と“STAY TUNE”が披露されたこと。アレンジも軽めに、本当にあっさりとした歌いこなしで披露するYONCEから、不器用な照れくささが伝わってくる。ヒット曲との向き合い方が難しいことはロックバンドあるあるだと思うけれど、これが彼らの素直な今の選択なのだなと感じた。

背景の液晶は「808」を表示し、宣言どおり“808”へ。Kaikiのスクラッチは心地よく、山本のブリブリのベースラインに、「show me a dance!」を連呼するYONCE、これはがっつり踊らせてくる。中盤からは1音1音ずつ皮が剥けていくような、先へ先へとつながる展開に耳が離せなかった。

「2018年ぶりなんで…」とYONCE言うと、バンドが紀元前2年前くらいから活動している(※YONCE調べ)ことになってしまって、会場は笑いが起きる。7年ぶりのフジロック出演、待っていたという人も初めての人も、ありがとな!と感謝を述べ、がっぽり稼ぎに来たと活動の積極ぶりをアピールした。

ジャジーなキーボードとAORがたまらない“BODY”、YONCEの自在なスキャットを味わえる“PINKVIBES”、ソウルフルな空間に圧倒される“Alright”などが立て続けに披露される。“Marry”ではタバコを吸いだしたり、“VOLT-AGE“では手を出しピースサインから「これはフォーク」とフォークボールの握りを突如披露。とどめに“YMM”は、2本の指で両目まぶたを引き上げて白目の変顔!音楽性も佇まいもすでにかっこいいのに、さらに自由でやんちゃなものだから、最高にしびれる。

告知は「EPツアー、EPツアー、EPツアー…」と、お察しくださいくらいのスピードで済ませて、ここまでを語るYONCE。2014年のルーキーは11年前。あの頃ピチピチだったお肌は……と時の流れを振り返ったりもした。フジロックは特別な場所だという気持ちは、MCで発する言葉以外からも存分に伝わってきた中で印象的だったのは、自分のために生きようということ。また会いましょう、それまでは生きていてほしい。前方で倒れたファンを気遣いながら、(ライヴを見ることは)命をかけることじゃないよ、とも語った。

アンコール“GAGA”を満員のオーディエンスと迎えると、「木々への感謝は忘れてはいませんが……ゆくゆくは木々から感謝される人を目指したいと思います」と、かつてのMCを更新。音楽への愛、フジロックへの愛と、生命力にあふれるステージだった。喜びも悲しみも背負ってきた彼ら。その溜まっていたものをふっと開放するような場所が、ここ苗場であってほしいと思った。

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ANSWER TO REMEMBER https://fujirockexpress.net/25/p_1091.html Fri, 25 Jul 2025 13:28:28 +0000 https://fujirockexpress.net/25/?p=1091 本当に1時間のセットだったんだろうか。そもそもAnswer to Rememberそのものが卓越したプレイヤー集団なのに、ゲストにアナウンスされていた
ermhoi(Vo)、Jua(MC)、HIMI(Vo)だけでも豪華なのに。なんとサプライズでトモキ・サンダース(カッサ・オーバーオールのバンドメンバーとしても記憶に新しい人も多いのでは)、このひとつ前のKIRINJIのステージに立っていた伊吹文裕と宮川純まで参加したのだ。同世代の重要ミュージシャン揃い踏みである。

おもむろに石若駿のドラムからスタートし、場を取り仕切るマスターズ・オブ・セレモニーばりのMELRAW(As/Gt)の煽りで、イーブルなMarty Holoubek(Ba)が活を入れてくるようなロックな楽曲も。おのおのがアドリブっぽくソロをぶち込んできたかと思えば、早くもラッパーのJua(MC)を呼び込む。フュージョンナンバーの上でラップするようないい意味での器用さが痛快だ。もう1曲Juaとの共演曲があると石若。するとそれだけじゃない。見覚えのあるビジュアルのサックス奏者が加わる。トモキ・サンダースだ。4本になったホーンがラテン調のナンバーを緩急に富むアレンジで彩る。もう何もかもがプレイヤーの音楽的な筋力でその場でどんどん鮮やかになっていく。

「アンリメ、フジロック出たぜ!」ーー珍しく石若が咆哮する。くるりや君島大空などでこの地を踏んでいるだけでなく八面六臂の活躍を見せるドラマーの彼も自分のバンドでの出演は感激もひとしおなんだろう。フジロック愛溢れる石若にありがとう、である。

ヘヴンのバイブスがグッと上昇したところに二人目のゲストermhoi(Vo)。ジャズの高速メロディをホーンとともに駆け抜けるスリルは抜群だ。もう1曲のダブっぽい楽曲ではermboiの空に届くようなハイトーンとホーンのイマジネーションに溢れるプレイにも拍手喝采。彼女に関してはこれまで実験的な作品を耳にすることが多かったのだが、めちゃくちゃ歌える人なのだと意識を新たにした。

そしてHIMI(Vo)の登場とともに、石若が「さっきライブ観てた人じゃん。この曲作った人」という説明で歓待の拍手が起こり、伊吹文裕と宮川純もステージに上り、LAGHEADSのナンバーとして馴染みの“抱きしめたいよ”を演奏。宮川は鍵盤を、伊吹は途中で石若に代わって急遽ドラムを叩くという展開に。もうこうなると誰が主役かわからなくなる。いや、演奏に参加する人は誰でも主役になりえるし、サイドに回るのもまた度量の一つなんだなと思う。

演奏で会話するアンリメのステージはそれそのものがひとつのエコシステムだ。ラストに再びトモキが参加して華々しくフィニッシュを迎えた。

ちなみに石若は明日7月26日、君島大空でGREEN STAGEに、Martyは7月27日、同じくGREEN STAGEで森山直太朗のバンドメンバーとして登場。ほかのメンバーもどこかのステージで出会う可能性大。プレイヤーとしてさまざまな演奏が楽しめるのもフジロックの醍醐味である。

Answer to Rememberメンバー
石若駿(Dr)、 MELRAW(As/Gt)、佐瀬悠輔(Tp)、中島朱葉(As)、馬場智章(Ts)、海堀弘太(Key)、若井優也(Pf/Key)、Marty Holoubek(Ba)、Taikimen(Perc) 

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