地元南魚沼でカフェ営業をしている`Olu`Olu（オルオル）がフジロック初参加。今まで小さいイベントやフェスティバルには出店してきたそうですが、実際大きなフェスティバルに出店してみて大変さが身にしみたそう。でも「体力的にキツイですね～」といいながらも笑顔なのは「お店としてよりもみんなで楽しみたい」という思いがあるからではないかと思います。

そんな`Olu`Oluのオススメメニューはご当地バーガーを作りたくて考えたという“魚沼バーガー”。新潟といえばコシヒカリでしょう、ということでご飯つぶを混ぜた特性バンズを使っています。粉状にして混ぜても良かったけれども、それだと食感がわからないという結論でこの斬新なバンズにいたったそうです。自分たちも楽しみつつ、地元の味を知って欲しいという気持ちが伝わります。やはり新規出店のお店は気合が入ってますね。

お店から一言「楽しくわきあいあいといきましょう。みんな友達！」

昨年まではフィールド・オブ・ヘブンの名物店、縄で働いていたスタッフが、独立して出店したのが太陽食堂。店はアバロン方面からヘブン・エリアに入ったすぐ手前に位置する。手作りのデコレーションが施された外観は、いかにもヘブンの出店といったところ。

丼物やカレーといったご飯類の他、カウンターに並べられたとうもころしなどの野菜や豆腐ドーナツにも大いに食欲をそそられた。ドリンクメニューも充実しており、ビールや焼酎、ハイボールといったアルコールの他、手作りのジンジャーソーダ、しそジュースなどがラインナップされている。がっつり食べたい人、軽くつまみたい人、飲みたい人。誰が訪れてもきっと満足させてくれるはずだ。

たっぷりネギとしょうがの豚豆腐丼　700円

辛口ジンジャーソーダ　300円

カウンターを彩る野菜

写真・文：船橋岳大

ホワイト・ステージからアバロンへの丘を登り終えたすぐ先にあるのが、今年初出店となる加納食堂だ。普段は湘南、茅ヶ崎に店を構えている。初出店という勢いもあるのか、他の店舗と比べてもとにかく活気に満ちているのが特徴だ。中華料理をベースにするメニューは、がっつり食べれる丼・麺物に加え、酒のつまみにもってこいな串物も揃っている。

個人的に食した中でのオススメは「冷やし黒ごま担々麺」。サッパリした味付けで、ペロッとたいらげられてしまうのだが腹持ちも抜群。この味に魅了され、リピーターとなったフジロッカーも多いのではないかと思う。

からあげ黒酢丼　500円

活気に満ちたスタッフの方々

写真・文：船橋岳大

エリア：オアシス
オススメメニュー：目黒のさんま

炭火でさんまを焼いているお店、それがLUVCA*naebaです。煙とともにさんまの良い香りを嗅いだ人も多いのではないでしょうか。国内最大級のフェスにお店を出店するのが夢だったと店長さんが話されていました。
フェスのごはんはお肉ばかりだから、お客さんにお魚を食べて欲しいというのがコンセプト。そして普段は目黒にお店を構えるLUVCA*が、｢目黒のさんま祭をフジロックでも体験してもらおう！｣という意味も込めて、ただのさんまではなく”目黒のさんま”にしたそうです。

何と２日目の夜から新商品が登場。発案はお客さんだったとか。
お客さんの言葉を聞き、スタッフが試作を作り上げ、数時間で急遽誕生したのがお茶漬けメニュー。お茶漬けを出してからは、さんまよりもお茶漬けの方が人気があったそうです。お茶漬けのような胃の休まるメニューを出しているお店が他にはなかなかないので余計に評判が良かったのでしょう。さっぱりとしただし汁に、たっぷりの海苔とさんまが乗っていて、３日目の疲れた胃袋にはもってこいの一品でした。

炭火で焼くさんま

さんま茶漬け 600円

写真・文：岡安いつ美

エリア：オアシス
オススメメニュー：チャーシューやきそば、焼きつゆそば

去年フジロックを見学して出店を決意しためら蔵。
作り置きをしないで温かいものを提供するのがこだわりだそうです。お店には大きい鉄板が２枚。注文が入るたびにお兄さん方が汗を流して、焼きそばを焼いているのがとても印象的でした。
昼間はチャーシューやきそば、夜は焼きつゆそばが良く出ていたそうです。

焼きつゆそば、ご存知でしたか？

私はこの取材で初めて知りました。
焼いたやきそばの麺に醤油ベースのスープがかかっているものです。一度焼いてあるので、もしかしたら麺が油っぽくなっているかなと思ったのですが、逆にさっぱりとしていて食べやすい味でした。柔らかいチャーシューも大きいものが２枚入っていて、お腹にたまります。

写真・文：岡安いつ美

エリア：オアシス
オススメメニュー：赤黒麻婆丼　600円

今年、開業40周年を迎える代官山 花壇が、清志郎も同じくデビュー40周年ということでフジロックへの出店を決意したそう。
人気の商品は、オススメと同じく赤黒麻婆丼。唐辛子系の赤麻婆と山椒系の黒麻婆のハーフ＆ハーフの商品。赤の方が辛いそうです。辛いものが好きな人にはたまらない、しっかりと辛さがついている麻婆です。私は結構辛いと思いましたが、お客さんは女性の方が多かったとか。しかもリピーターがたくさんいたそうです。
手軽に食べられる世界一？長い海老春巻も絶品。パイ生地を使用しているて、さくさくとした食感も楽しめます。中に入っている海老が大きいので食べ応えアリです！

赤黒麻婆丼　600円

世界一？長い春巻　500円

写真・文：岡安いつ美

エリア：場外エリア
オススメメニュー：ちぎりっこ、アロエ餅付きかき氷

雨で冷えた体を温めてくれるのは、上州の上新粉を使用したこだわりのすいとんはしょう油ベースの汁とよく合います。それから冷たいものが欲しい時にぴったりなのがアロエ餅付きかき氷。アロエ餅とは水まんじゅうのように透き通ったアロエの皮に餡には、コンデンスミルクが入っています。ほのかなアロエの苦さが大人味。シロップ味とソーダ味の2種類が楽しめます。

オススメメニュー：
水上名物すいとん　ちぎりっこ　５００円

アロエ餅かき氷　４００円

文・写真：千葉原宏美

「ここで、ラムチョップが食べたい！」
これがフジロックにお店を出す最初のきっかけ。

オーナーの前川さんは、もともとお客さんでフジロックに遊びに来ていて、その後、東京でスペイン料理のお店を出し、今年、晴れてフジロックに出店という念願の夢を叶えることができたのだとか。おめでとうございます！

スペイン料理のお店なのでパエリアも出したかったけど、まずは初心貫徹でラムチョップをメインメニューにもってきたのだそう。

まさか、お店の取材でフジロッカーの熱い思いが聞けるとは…！

また、あのイベリコ豚を使った「イベリコ　ブヒブヒ丼」は、破格の700円。フジロッカーに少しでもお手頃価格で提供したいと、お肉屋さんに掛け合って安く仕入れることができたのだそう。

そして、300円で食べられるのはラムチョップだけではありません。スティック野菜（にんじん・きゅうり・大根）をバーニャカウダソースで食べるカップサラダも300円！ちょっと小腹がすいた時のフジロッカーの気持ちをよ～くわかっているなぁと思いました。

ちなみに「ブヒブヒ丼」という可愛いネーミングはフジロック用につけた名前。注文の時に「ブヒ丼ください！」とお客さんに言われてとってもうれしかったです、と笑顔いっぱいで話してくれた前川さんがとっても素敵でした。

文・写真：近藤英梨子

エリア：オアシス
オススメメニュー：豚肉のバリケチャップ丼

東京は大崎で12年間お店をやっている本格バリ料理のカフェウブド。このたび渋谷の上山町に移転するそうで、その合間を利用してフジロックに初参加！毎年フジロックにきているというスタッフの方もいて、フジのフェスごはんのレベルの高さは良く知ってるとのこと。どの店のごはんを食べてもおいしいと謙虚な姿勢のウブドさんですが、インドネシア人のスタッフが調理するごはんも負けてはいません。

オススメメニューはバリ島でお祭があったときなどに作るという「豚肉のバリケチャップ丼」。ケチャップというとトマト味を想像してしまいますが、これはケチャップマニスというインドネシアのしょう油のようなものだそうです。甘味ととろみのあるケチャップマニスをベースにハーブ類を一緒に炒め煮にしてるのでシンプルながらもスパイシーな香りで暑い日にもぴったり。

飲み物もバリのものをそろえていて、冷たいものから暖かい飲み物、アルコールもアジアンテイスト。ココナッツチャイやハニージンジャーミルクは寒い夜や眠る前などにもオススメです。暑いときにはバリのお酒を濃厚なマンゴージュースで割ったバリ・マンゴーなんて爽やかなものもあります。

ちなみにtwitterで「ウブドなう」とつぶやいたものを見せるとえびせんを1枚プレゼントしてくれるという太っ腹。大きめで厚みのあるえびせんはおやつにもごはんのアクセントにもなります。

人生の全てをかけます！というお店の方の意気込みはフジロックのために作ったというスタッフTシャツにも現れてますよ。背中の下の方に「フジロックでは己の全てをさらけだすこと」と静かながらも強い気持ちが書かれているのでここにもご注目。

実力派ピザ屋がすでに出店済みのフジロックに北海道はニセコから参戦してきたのはLa Andy。「もともとライジングに出店していて、もっと大きいところ、最終的にはフジロックに参加したいと思っていました」。ライジングで鍛えているだけあって、行列ができても余裕でじゃんじゃんお客さんをさばいていきます。お味の方はというと、ずばり美味しい！さすがさくらぐみのあるフジに挑戦してくるだけあります。オススメのビアンコはチーズたっぷり。ガーリックとオリーヴがいい仕事をしています。ボリュームもホールは皿からはみださんばかり。ニセコは海外の人が多く住む街だけあって、外国人にも満足してもらえる仕様になっているとのこと。想像以上に大満足のLa Andy、絶対食べる価値ありですよ！

これはBBQチキンホールサイズ。デカい！

エリア：オアシスエリア
オススメメニュー：イベリコ豚のチョリソー入りイカスミカレー　600円

東京のクラバーにはおなじみのCLUB WOMBがWOMB MOBILE BARとしてオアシスエリアに初出店。岩盤ナイトの飛び入りDJを盛り上げるべくカクテルをはじめとしたお酒はもちろん、真夜中の友レッドブルなんかも販売。

フードのおすすめは、なんと言ってもイカスミカレー。真っ黒なカレーとライスの上に細切れのイベリコ豚のチョリソーが乗ったこの一品。さらにそこにレモンを搾ればなんとも爽やかな味に生まれ変わり二度楽しめます。
それ以外にもORGスタッフの間で話題になっていた「馬汁」なんていうメニューも。この馬汁、元々は熊本県の郷土料理で豚汁の豚肉が馬肉になってる感じのものとのこと。熊本直送の麦のすり味噌を使ってるらしく、非常に香りの良い一品です。

エリア：オアシス
オススメメニュー：ソーキそば ￥700

これまでお客さんとして参加していたお兄さん。「お店で出たいとずっと思っていて、やっと出れる事になりました。」との事だけあり、フジロッカーズの求める味の、よき理解者でもあります。
熱々の “ソーキそば” は、歯応えのある平打ち麺に、サラリとしながらも濃厚なスープが絡み、本当にとってもおいしいです。上にどーんと乗っかった角煮もトロトロでボリュームたっぷり。熱い時に沖縄気分を味わいながら、汗を流しつ
つ食べるも良し。雨に打たれた寒い夜に食べるも良しですね。

オススメメニュー：ガーリックシュリンプ　800円

「大自然に囲まれたところで出店してみたいと思ってました」というハワイアン料理のパラダイスは初登場エリアのピラミッドガーデンに初出店と、お初同士。ゆったりした雰囲気はハワイとの相性ぴったりです。オススメはロコモコと思いきや「ハワイといったらこれ！」というガーリックシュリンプ。ガーリックとバターがこうばしく香るスタミナメニューでした。ロコモコとW盛りメニューもあるので、ガッツリ食べたいキャンパーはぜひ足を運んでください。

メニュー：グリーンカレー　600円

昨年のフェスごはんランキングで2位に食い込んだジャスミンタイ。お店自慢のグリーンカレーをいただいてみました。大切りにしたなすがゴロゴロ入って、美味しさもヘルシー度も満点。程よい辛さなので、本場の辛さはちょっと…という人にもオススメだ。

★★★★☆

エリア：キャバレーフィエスタ
オススメメニュー：ドリンク／モヒート600円、フード／ピカデージョ800円

日高さんからの「徹底的にキューバにこだわって欲しい」との要望により、本場キューバのドリンクとフードが楽しめるお店がフジロックに出現。

ラム酒は、本格的な「ハバナクラブ3年」を使うこだわり。ラムカクテルは、フレッシュミントを使ったモヒートを初め、ラムコーク、ラムマンゴー、ラムグァバなど8種類とバリエーションも豊富。

ピカデージョは、ひき肉、オリーブ、レーズン、スパイスをトマトベースで煮込んだものにご飯を添えたキューバの定番食。味付けに醤油も少し入っているので、日本人の口にも合います。ちなみにキューバでは日常的に醤油を使っているとのことです。

文・写真：近藤英梨子

ぜんまい、わらび、タケノコ、独活とたくさんの山菜をつかった炊き込みご飯に、腹ペコのフジロッカーズには嬉しい鳥のから揚げ2個付き！　このバランスが嬉しいですよね。
また、こちらのロコモコはなんと、ご飯が山菜ご飯に。大きいハンバーグにたっぷりかかったデミグラスソース。意外や意外、さっぱりした山菜ご飯とも合うのです。これぞハワイと新潟の融合です。ガッツリとした中にも優しい味。この、どこかホッとする味は「若い人とお話も出来るし、楽しみながらやっています」と忙しい中、笑顔で丁寧にお話していただいたお母さんの人柄が表れているようです。

地元の組合での出店ということで、地元野菜をたくさん使用したユッケジャンが食べられます。ユッケジャンは、スープのみなら500円。プラス100円でクッパ（ごはん）かうどんをつけることも。朝や夜に利用することが多いこのエリア。ごはんは、やわらかいお粥になっているので、温まる上にお腹にやさしいという、一挙両得なメニューとなっています。
また、「韓国風味噌を塗った」という焼き鮎もオリジナルの新しい味。「楽しくやりたいねー。」とおっしゃっていた笑顔に納得です。

フジロック会場で食べられるホテルごはんといえば苗場プリンスホテル。が、しかし今年はプリンスだけではありません。プリンスホテルの向かい側に陣取る形で出店しているのは「ザ・ニューオータニ・ニイガタ店」。プリンスでもカレーを売っているのにニューオータニもカレーなんですか？

「特に対抗している！というわけではなくて、たまたまなんです。ただ料理は一切手を抜かず手作りでやっています。」オススメメニューは看板商品のカレーともち豚を使用したタレカツ丼。体力勝負のフジロックでスタミナをつけてくれそうです。

お店から一言「大自然の中でカレーを食べてフジロックを一緒に楽しみましょう！」

エリア：オアシス

店舗名：KOSARI Tokyo

おすすめメニュー：プルコギ丼　700円、野菜チヂミ　500円

札幌はススキノにも店舗を持つ本格韓国料理店。「ごはんがおいしい、力を入れているフェスだと聞いていたので参加したいと思っていました。お祭りなのでエネルギーが補給できるようにガッツリしたメニューをそろえています。全部がんばって作っているので、全部おすすめなんですけど…プルコギ丼温玉のせとか野菜チヂミは材料にもこだわっています。プルコギ丼の醤油は30年仕込んだものなので、本当においしいと思います。私たちも楽しんで最後までがんばりますので、ぜひスタミナをつけに来てください！」

とのことでした。

こだわりがつまったメニューの数々、ご賞味あれ！