“松原充生子” の検索結果 – FUJIROCK EXPRESS '18 | フジロック会場から最新レポートをお届け http://fujirockexpress.net/18 FUJI ROCK FESTIVAL(フジロックフェスティバル)を開催地苗場からリアルタイムでライブレポート・会場レポートをお届け! Wed, 17 Jul 2019 08:24:01 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.8 雨ニモマケズ、風ニモマケズ、灼熱の太陽ニモマケズ…  http://fujirockexpress.net/18/p_10468 Tue, 07 Aug 2018 03:00:19 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=10468 「おかえり!」と声をかけると「ただいま!」と戻ってくる。今では恒例となった、前夜祭はレッド・マーキーで行われるオーディエンスの記念撮影。満面に笑みを浮かべたフジロッカーズが堰を切ったように、ステージ前に雪崩れ込んでくると、それを粋な選曲で受け入れてくれるのがDJ Mamezukaだ。そして、その光景をステージから楽しそうに撮影しているのがスタッフの面々。オーディエンス同様にスタッフもこの瞬間を待ちわびていたのがよくわかる。彼らの顔も嬉しそうだ。

 今年は「おかえり!」に続いて、「ニイハオ」、「アンニョンハセヨ」、「オラ」「ハロー」「アロ」…と、たまたま覚えていた中国語や韓国語にスペイン語なんぞも交えて呼びかけてみた。言うまでもないだろう、ここ数年、飛躍的に増えているのが、遠路はるばる海外からやって来る人々。正確な数はわからないが、一説には、台湾からは500人近い人々が来ているんだそうな。しかも、多くが「ラインナップ」に引き寄せられたのではなく、フジロック・フェスティヴァルそのものに魅せられているという。それを証明してくれたのが6月に台湾で開催されたフジロッカーズ・バー、フジロックを愛する人たちが集まるパーティだった。

「フジロックが体現しているものを形にしたかった」

 と、これを企画してくれたのは、過去10年ほど、毎回家族でフジロックにやって来る人物だ。台北の華山1914と呼ばれる公園の一角にDJ用のテントを設置。そこから数々のDJが音楽を流し、時には生演奏も楽しむことができる2日間のイヴェントだった。踊っている人もいれば、芝生の上でのんびりと時を過ごす人もいる。大切なのは人々が繋がり、互いをリスペクトしながら、時間と空間を共有すること。フジロックをキーワードに、そんな動きが海外でも生まれていることがどれほど嬉しかったか。

 また、2001年の出演から17年を経て、苗場に戻ってきたアイルランドのバンド、ホットハウス・フラワーズのメンバーとの会話でも同じようなことを感じることになる。

「クリーンなフェスといっても、ルールやマナーを守らなければいけないってことより、互いが互いをリスペクトして、気遣う姿勢がそんな結果に結びついてんじゃないかな。それがすごいと思うんだ」

 そう話してくれたものだ。山に囲まれ、川が流れるという自然の素晴らしさが、そうさせるのかもしれない。また、長年にわたって環境問題やリサイクルを訴え続けるiPledgeや主催者、fujirockers.orgによるキャンペーンも後押しているんだろう。が、なによりも会場の主役となる観客が動かなければ、それが形になることはない。その結果が「世界で最もクリーン・フェスティヴァル」というイメージに結びついているのだ。

 もちろん、すべてがバラ色なわけはない。昨年のエキスプレスではこのゴミの問題を取り上げなければならなかったし、今年はスリや置き引きといった都会の犯罪が流れ込んでいるという話しも伝わっていた。それでも大きな事故や事件も起きることなく今年のフェスティヴァルが幕を閉じたのは奇跡ではなかっただろうか。

 特に気がかりだったのは台風だった。全国を灼熱の太陽が照りつけ、史上最高気温を記録していた開催前、接近中の台風が下手をすると苗場を直撃するのではないかという憶測も流れていた。1997年の第一回からフジロックに関わっている仲間が想起していたのはあの時の惨状だ。どれほどの人が覚えているかわからないが、あの時、台風が上陸したのは遙か西だったと記憶している。が、それでも本部からステージの上までもが野戦病院のようになっていた。そんな経験を踏まえて、フェイスブックといったSNSを通じて、充分な装備を訴え、開催期間中も台風情報を発信しながら、注意を呼びかけていたのだが、それがどこまで届いただろうか。

 雨がひどくなり始めた土曜夜から、スタッフが更新作業を進める本部テントも強風と雨の影響を受け始めていた。キャンプ場でテントを張っている人たちは大丈夫だろうか? この風雨に耐えられる丈夫なテント、ペグを使っているだろうか… 予定されていた取材が大切なのは言うまでもない。が、あの時、僕らはもっと臨機応変に対応しなければいけなかったのではないだろうか。おそらく、フェスティヴァル慣れしている多くの人々が準備万端で挑んでいたからだろう、21年前の悲劇は繰り返されることはなかった。が、それでもキャンプ場の3割ほどのテントが全半壊し、急遽用意されたプリンス・ホテルの一角に避難したのは約250人。もっと彼らに寄り添うべきではなかったのか… もっともっと必要とされている情報を発信すべきではなかったか? 反省すべきことは、今年もいっぱいあったように思う。

 それでも振り返ると、楽しいことばかりが思い出される。エキスプレスに登場したオーディエンスのひとりが口にしていたように、すでに「ホーム」のようになったのがフジロック。ここに来れば、必ず会うことができる仲間もいれば、何年ぶりかに懐かしい顔をみつけて昔話に花を咲かせることもある。子供を連れて遊びに来ている昔のスタッフや友人もいたし、ずいぶん昔、子供に連れられてここにやって来たおかぁさんとも再会。「夢は3世代でここに来ること」という、彼女の夢が現実になるのは、そう遠くはないだろう。

 ラインナップがどうのこうの… 文句を言うのも、おそらく、楽しみのひとつで、毎年のこと。でも、通りすがりに目にしたアーティストの演奏に聞き惚れたってことも少なくはなかっただろう。有名無名を問わず、ジャンルなんぞ「どこ吹く風」で世界中からミュージシャンからオーディエンスが集まってくるフジロックは、苗場での20回目で成人期に突入したのかもしれないとも思う。

「大きく育った木を根っこから掘り起こして、植え替えても根は張らないよ」

 その昔、フジロックが始まった頃、グラストンバリー・フェスティヴァルの主催者、マイケル・イーヴィス氏にそれを伝えると、そんな言葉をかけられたのを思い出す。おそらく、それは彼からフジロックへのアドバイスだったんだろう。今のフジロックを彼に体験させてみたいものだ。フジロックは苗場にしっかりと根を下ろし、根を張り、確実に成長を続けているのがわかるはずだ。それは年々と整備充実されている施設や、今回の台風への主催者の対応を見れば、一目瞭然だろう。

 1970年に始まったあのフェスティヴァルも、もう少しで50周年。面白いのは… 10数年前だったか、彼の大好きなヴァン・モリソンが上機嫌で演奏した後、「喜んでくれたよ、ステージで笑ってたからね」と話してくれたんだが、実は、同じようなことが今年のフジロックでも起きていた。「ボブ・ディランやドノヴァンが歌っていることへのロマンティックなアプローチ」がグラストを始めるきっかけと、彼が語っていたんだが、そのディランがステージを終えて、にっこりと笑って幸せそうに会場を離れたんだそうな。日頃は、にこりともしないらしいんだが、この日は上機嫌だったと、あの時、ステージにいたスタッフから聞いている。

 さて、雨ニモマケズ、風ニモマケズ、灼熱の太陽ニモマケズ、今年のフジロックを体験されたみなさん、いかがでしたか? 実際には足を運ぶことができず、自宅でモニタを見ていた方、あるいは、初めて実現したYouTubeのストリーミングでライヴを見ていたみなさんもいたかと思います。でも、この現場にあるのは、モニタからはけっして伝わらない「幸せ」。それを体験しにやって来ませんか?一度はまると抜けられませんよ。

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 苗場で20回目という節目もあって、今年は幾度もスタッフが苗場入りして、数多くのレポートを、このエキスプレスの根っこである、fujirockers.orgにアップしてきました。フジロックという「祭り」の魅力は、そこでもみつかると思います。お時間があれば、そちらもぜひチェックしていただければと思います。また、例年、主要部隊が会場入りするのは、開催前の火曜日ですが、今年はその遙か前から、準備期間を含めて取材活動をしてくれたスタッフもいました。ありがとう。あの灼熱と雨と嵐の中、熱中症と向き合いながら、一方で、ずぶ濡れになりながら、会場の内外を走り回ってレポートを続けてくれたのは以下のスタッフとなります。まだまだ未熟でいたらない点があることは否定できませんが、彼らを叱咤激励していただければ幸いです。記述に情報等の間違いがあれば、それを修正し、ご報告いたします。ただ、彼らが残した記録はアーカイヴとして、これからもずっと残していきます。

■日本語版(http://fujirockexpress.net/18/)
写真家:森リョータ、古川喜隆、平川啓子、北村勇祐、安江正実、アリモトシンヤ、粂井健太、岡部智子、MITCH IKEDA、MASAHIRO SAITO、木場ヨシヒト、Yumiya Saiki、高津大地、Yusuke Baba(Beyond the Lenz)、白井絢香、HARA MASAMI、陳彦伶、上村理穂、つちもり

ライター:阿部光平、あたそ、石角友香、イケダノブユキ、梶原綾乃、長谷川円香、三浦孝文、若林修平、卜部里枝、近藤英梨子、平井ナタリア恵美(Paula)、増田ダイスケ、松原充生子、Masaya Morita、Masako Yoshioka

■英語版(http://fujirockexpress.net/18e/)
Laura Cooper, Sean Scanlan, Patrick St. Michel, Park Baker, Jonathan Cooper, Dave Frazier, James Mallion

フジロッカーズ・ラウンジ:飯森美歌、関根教史、小幡朋子、町田涼、藤原大和

ウェブサイト制作&更新:平沼寛生(プログラム開発)、酒田富紗葉(デザイン)、坂上大介、迫勇一

スペシャルサンクス:本梅あさみ、坂本泉、土橋崇志、本人(@biftech)、熊沢泉、藤井大輔、Taio Konishi、三ツ石哲也、丸山亮平

プロデューサー:花房浩一

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浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS http://fujirockexpress.net/18/p_1628 Sun, 29 Jul 2018 05:27:39 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=1628 フジロック3日目、お昼のホワイトステージは、降り続いていた雨もおさまり、温かい空気が流れまったりムード。13時、浅井健一(Vo,G)ことベンジーが、ふらっと登場。髪の毛がいつもより短くなっている。何年ぶりだろう、ショートカットになったのは。続いて中尾憲太郎(B)、小林瞳(Dr)が姿を見せる。参加ユニットが多いベンジー。「浅井健一 & THE INTERCHANGE KILLS」として、どのような顔を見せてくれるのか楽しみだ。

「Let’s party」ベンジーが静かに言い放ち、“Watching TV”。ベンジーは、愛用のワインレッド色のグレッチをかき鳴らす。中尾憲太郎は元NUMBER GIRLのメンバーだったとだけあって、太いベース音をボスボスと体に響かせてくれる。続く“Vineger”ではグレッチの高音がホワイトステージに響き渡る。ベンジーの「懐かしい曲やるわ」に胸がざわざわ。オーディエンスも「ウォーッ」と興奮する。もちろんBLANKEY JET CITYよね??期待が膨らむ。正解はBJCの「パイナップルサンド」。ここでも鋭利な高音のギターソロがシャキーンと耳に突き刺さる。まったりムードなんて一掃だ。

「見に来てくれてありがとね」。少年がはにかむかのように、ベンジーはぼそっとつぶやく。この素朴さに心をつかまれたオーディエンスも多いのでは。ベンジーのシングル曲“スケルトン”。少年から一変、色気と渋さが全開だ。スリーピースなのに音が幾重にも分厚い“OLD PUNKS VIDEO”。小林瞳の力強いドラム音が地に響くロックなナンバーだ。ロックな空気はそのままに、BJCの「デリンジャー」へと続く。BJCのナンバーになるたび、オーディエンスの歓声が一段と大きくなる。

ベンジーはさまざまなユニットで活動しているけれど、中尾憲太郎、小林瞳とのスリーピースがとてもロックしている。ゴリゴリ分厚い音を腹に響かせてくれる。ライブ後半に向かってメンバーもオーディエンスも熱を帯び、両者ともたまりかねたかのように、BJCの“SKUNK”が放たれる。「来た!」とばかりにフロアではあちこちでダイブが起こり、ホワイトステージにオーディエンスの熱い気が吐かれた。ラストソングは“DEVIL”。ベンジーがあおるように「飛びはねようぜ!」と呼びかけ、フロアでは再びダイブが始まる。日差しも暑いが、体感気温はもっと高い。

「朝まで遊ぼうぜ」。ベンジーはそう呼びかけ、再びふらっとステージから去っていった。夏はまだ長い。みんな、「Let’s party」。

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Tegan & Kaylen http://fujirockexpress.net/18/p_1704 Sun, 29 Jul 2018 03:00:31 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=1704 「アーロハー!」Tegan(ティーガン) & Kaylen(ケイレン)が観客にゆるっと呼びかける。フジロックも3日目。日曜日の朝にはぴったりな挨拶かもしれない。彼女たちはハワイ出身、初々しいティーンエイジャー、いや、ロコガールだ。TeganとKaylenがそれぞれ自己紹介をする。Teganが「ちょっと寒いです」と言い、笑いが起こる。そりゃそうだ、ハワイと比べたら寒いよね、苗場。でも、気候は似ているかもしれないよ。突然スコールみたいに雨が降ったり、急に晴れたりね。

もとい、デビューシングルのB面“Perfect Day”からライブはスタート。柔らかく透き通った歌声とウクレレ・ギターが、小雨で寒い苗場にハワイの温かい風が吹かせる。「How are you doing?」Kaylenがちょっと恥ずかしそうに観客に呼びかける。そんな「恥ずかしさ」とかの甘酸っぱさが詰まったナンバー“Guava Jam”、ハワイアンアーティストが多くカバーしている“Wahine Ilikea”(素敵な女性)、“Along For The Ride ”と立て続けにプレイ。

「私たちは昨日からフジロックに参加しています。見たかったのは、“ケンドリック・ラマー”!」と声を合わせて嬉しそうに話す。演奏時のプロの表情と違い、普通のロコガールの顔に戻る。2人そろってケンドリック・ラマーのラップの一部を歌い、観客をわかせる。TeganとKaylenのやりとりがとってもキュートだ。続いて同じハワイ出身のアーティスト、ジャックジョンソンの“バナナパンケーキ”をカバー。自然とフロアから手拍子が起こる。

「今日はスペシャルゲストがいます。BEGINのギタリスト島袋優さんです」と紹介され、島袋優がギターを抱え登場。デビューシングル“今キミ想う”をセッションする。また急に雨が降り出す。続いてBEGINの“涙そうそう”をカバー。TeganとKaylenが歌うと沖縄の歌もハワイ風味の歌になるから不思議だ。また雨が降りだしても観客はみんなにこにこしている。

ラストナンバーを演奏し終わると同時に雨が上がり、暑い日差しが戻ってきた。「また会いましょう」とかわいくバイバイをしてステージを後にしようとした矢先、観客から握手と写真をお願いされ、1人1人に丁寧に応える。そんな優しさもハワイの大切な産物だ。アヴァロンの前に飾られた、たくさんのヒマワリが2人にとっても似合っていた。

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BRAHMAN http://fujirockexpress.net/18/p_1616 Sat, 28 Jul 2018 19:26:47 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=1616 ライブ開演直前、それまで小雨だった雨が急に強くなる。さすがブラフマン、「もって(ツイて)」いる。定番のオープニングSEブルガリア民謡が流れると、最前列に駆け出す観客も。KOHKI(G)、RONZI(Dr)、MAKOTO(B)がステージに登場。最後にTOSHI-LOW(Vo)が現れ「何もかもうまくいかなかった13年前のホワイトステージ。でも安心しろ、13年で俺たちは強くなった。雨よ降れ、風よ吹け、嵐よ来い。フジロック2018年ホワイトステージを締めるのは俺たちブラフマン、始めます」と言うや否や、ブラフマンの垂れ幕が開き、“THE ONLY WAY”でスタート。早速ダイバーたちが人の波に飛び込む。

雨がいっそう激しく降るが、観客もメンバーも雨をものともしない。TOSHI-LOWは観客に「かかってこいや!」とばかりに、渾身の力で唄う。“AFTER-SENSATION”まで怒涛の勢いは止まることを知らない。観客のボルテージも天井知らずだ。フロアの上ではスモークが渦を巻き、ホワイトステージはさながらカオスのよう。RONZI は地を打つようなビートを叩き出し、TOSHI-LOWの鬼気迫る「ウォー」という叫びが響き渡る。

TOSHI-LOWのTシャツは汗と雨でもうびしょびしょだ。しかし、天の恵みであるかのように雨を笑顔で受け止める。今までの激しいナンバーから一変、バラードナンバーの“今夜”へ。風が強く吹き付けるが、今まで逆風に立ち向かってきたように、そしてこれからも立ち向かうようにTOSHI-LOWは力強く唄う。「フジロックを愛しているアーティストは俺たちだけじゃないんだ」と“ナミノウタゲ”に参加しているハナレグミが登場。「しっかり掴まれよ、振り落とされるなよ」と2人は強く手を握り合った。

風雨がいっそう強くなる中、TOSHI-LOWがフロアに飛び込み、観客に支えられ唄い、語りかける。「フジロックが決まり色んな人に言われました。フジロックですね、ブラフマンですね、雨ですね。フジロックですね、ブラフマンですね、ホワイトでトリですね、雨ですね。フジロックですね、ブラフマンですね、台風ですね。だから俺は腹くくってイメトレをしてきた。ホワイトステージの屋根は吹き飛び、倒れてくる柱を避けながら歌い、大きい水たまりができて、泳いでモッシュする。それを想像してきたから、こんな天気は晴れだ!」と。観客から大歓声が上がる。

「フジロックが最近言われていること。マナーがどうだ、ごみを捨てるな、思想を持ちこむな、子どもを連れてくるな。だから俺、ゆっくり見てやった。端から端まで。思うことはあったよ。だから、フジロックに一言言わせてもらう。…フジロックは日本一のフェスだ!異議なし!だから、おまえらも日本一の客だ。いい雨合羽もってんだろ?だからフジロックに台風くらいきても大丈夫だろ!」

「昨日はハナレグミを見に行く途中、ミラーボールの上にきれいな満月があった。こんなにわくわくするフェスってないだろ?そのわくわくはここに今、自分の足でたどりついた奴にだけにわかるんだ」TOSHI-LOWは続ける。「台風が少しでもこっちに来て、西日本に被害が少なくなるように、せめて唄う。満月の夕」。満月の夕はソウル・フラワー・ユニオンの中川敬とヒートウェイヴの山口洋の共作で、阪神淡路大震災の現実を人々の姿を唄った曲だ。「解き放て いのちで 笑え 満月の夕」、唄い切るとTOSHI-LOWは、いろんな地へ人へ祈りを込めるかのように、しばらく頭の上で両手を握りしめていた。

「さあ 幕が開くとは 終わりが来ることだ 一度きりの意味を お前が問う番だ」と最後に“真善美”を唄い切り、「また来年フジロックで会いましょう」と笑顔を残し、2018年7月28日23:20、強く雨降り風吹く中ホワイトステージの幕を締めた。

<セットリスト>
THE ONLY WAY
賽の河原
雷同
EVERMORE FOREVER MORE
CHERRIES WERE MADE FOR EATINIG
SEE OFF
BOX
BEYOND THE MOUNTAIN
DEEP
怒涛の彼方
AFTER-SENSATION
今夜
ナミノウタゲ
守破離
不倶戴天
ANSWER FOR…
警醒
鼎の問
満月の夕
真善美

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CARLA THOMAS & HI RHYTHM W/VERY SPECIAL GUEST VANEESE THOMAS http://fujirockexpress.net/18/p_1672 Sat, 28 Jul 2018 12:02:22 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=1672 フジロック2日目、土曜の19時。小雨がしっとりと降り、空はピンクオレンジとネイビーに染まる。木々の香りがたちこめたフィールドオブヘブン。メンフィスのソウルクイーンにはピッタリのシチュエーションだ。司会から「Welcome, Please!」と紹介されると、ヴァニース・トーマスが登場。クイーンの妹だ。オーディエンスに投げキッスを飛ばすヴァニース。なんてキュート。「Feel groove…」と甘いヴォイスで始まったのは、“Saturday Night”。まさしく今日のために作られたようなナンバーだ。粋な演出に心も体も踊る。

ヴァニースが「What day is today?」と聞けば「Saturday night!」と応えるオーディエンス。コール&レスポンスが起こり、バックバンドのホーンが高らかに鳴る。楽しそうなヴァニースの歌声にあわせ、色とりどりのレインウェアを身にまとったオーディエンスは体を揺らす。「次は父(ルーファス・トーマス)に捧げる曲よ。お姉ちゃんと学校に通っていた時のことを歌った曲なの。“Southern Central Blues”」。ヴァニースの迫力あるヴォイスがフィールドオブヘブン一帯に響き渡る。「あなたたちをメンフィスに連れて行ってあげるわ」と曲間に語りかけ、フィールドオブヘブンのメンフィス感が増していく。

ヴァニースがオーディエンスを温めると、司会が再び現れる。いよいよ女王のお出ましだ。「クイーン・オブ・メンフィス!」とシャウトすると黒い衣装のヴァニースとは対照的に、白い衣装に身を包んだソウルクイーン、カーラ・トーマスが堂々の登場。待っていました初来日!とばかりに、オーディエンスから大歓声が上がる。雨も強くなり、カーラを歓迎しているようだ。「やっと日本に来れたわ!本当に来ちゃったのね!」とご満悦の様子。

バックバンドとリズムを取り、オーティス・レディングとのデュエットソング「Lovey Dovey」を歌いだす。のっけからなんて豪華なナンバーが。さすがカーラ姉さん、ツボをわかっておられる。「コーラスグループはどう?最高でしょ!」とオーディエンスに語りかける。ヴァニースがコール&レスポンスをしたように、カーラも「Say yeah!」「Yeah!」とオーディエンスとのやり取りを楽しんでいる。続いてコール&レスポンスが、「I love you, you love me?」「Yeah!」に変わる。…ということは?とオーディエンスの期待に応えるように“B-A-B-Y”へ。この曲は今年のアカデミー賞にノミネートされた映画『ベイビー・ドライバー』で、主人公ベイビーが恋する女性が歌っていた曲として若者に知られているようで、見渡すと現役のカーラ世代ではない若いオーディエンスも多くいる。

あっつあつの熱気に包まれたステージへ、妹ヴァニースも再び登場。トーマス姉妹の共演でフロアもあっつあつだ。父ルーファス・トーマスの曲“Walking the Dog”をデュエット、ラストナンバーもルーファスの“Memphis Train”と豪華なナンバーが続き、オーディエンスの盛り上がりは最高潮に。トーマス姉妹は「Thank you for Rufus」と天に向かって語りかけ、オーディエンスに「Thank you so much!」と満足そうに呼びかけ、ステージを締めた。夢じゃない。確かにクイーン・オブ・メンフィスはここ、ヘブンにいた。

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鎌倉バーガー http://fujirockexpress.net/18/p_5737 Sat, 28 Jul 2018 07:29:14 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=5737 店名:鎌倉バーガー
エリア:アンフェアグラウンド
メニュー:鎌倉ベーコンチーズバーガー(各900円)

野菜がしゃきしゃきして、女子でも完食!
 

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ジビエ·ベーカリー http://fujirockexpress.net/18/p_5722 Sat, 28 Jul 2018 07:23:20 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=5722 店名:ジビエ·ベーカリー
エリア:オアシス
メニュー:熊の手パン、チーズデニッシュ(各200円)

熊の手をしたパンのなかには、チョコレート、
渦巻きデニッシュのなかには、チーズ
が入っていてうまー!
コスパたかし!
 

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たこ焼き http://fujirockexpress.net/18/p_4504 Fri, 27 Jul 2018 14:23:30 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=4504 店名:会津屋
エリア:オアシス
たこ焼き(800円)

大阪の懐かしの味です。
フジロックで再開できて幸せ~

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肉味噌アボカドご飯 http://fujirockexpress.net/18/p_4500 Fri, 27 Jul 2018 14:20:56 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=4500 店名:ぞうめし屋
エリア:オアシス
肉味噌アボカドご飯(700円)

野菜がたくさん取れて美味しい!
肉味噌も、味噌がうまー!

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My Hair is Bad http://fujirockexpress.net/18/p_1614 Fri, 27 Jul 2018 10:36:41 +0000 http://fujirockexpress.net/18/?p=1614 開演10分前。心地よい風が吹き、優しい綿雲が真っ青な空にふわふわと流れ、オーディエンスはリラックスモード。My Hair is Badのメンバーがふらっと現れ、肩慣らしがてらリハーサルを始める。あまり緊張していない様子。というか、むしろオーディエンスと同じくらいリラックスしているようだ。今年3月に武道館という大舞台を経験し、気持ちに余裕がでてきたのかもしれない。

彼らはここ苗場と同じ新潟県出身(上越市)で、2013年のルーキー・ア・ゴー・ゴーでフジロックデビューを飾っている。13:10、リハーサルを終え、椎木知仁(Vo, G)、山本大樹(B)、山田淳(Dr)、がさっきまでのゆったりモードをがらりと変えた。「セイッ!」と揃って気合を入れ、「地元新潟上越よろしく!やっと来れたぜ、フジロック!」とあいさつし、“アフターアワー”からライブがスタートした。

地元でもある新潟のフジロックのステージに立つのが夢だったのだろう。椎木が生まれてから、ホワイトステージに立つまでのストーリーを語り「もう5年、まだ5年」と言い、「ドラマみたいだ」へつなぐ。「ビールをここにいるみんなにおごりたい!俺を見かけたらおごりますんで声かけてください(笑)。死ぬほどお金おろしてきましたんで!」と喜びが止まらない。続いて「ブラジャーのホックを外す時だけ」の歌いだしが印象的な「真赤」。椎木が飛び跳ね歌う。夏に聴くと本当に「夏の匂いがした」気がして、ちょっと切なくなる。周りを見渡してみたら、偶然隣にいたカップルがキスをしていた。

「ディアウェンディ」では、椎木がギターをかき鳴らしステージに倒れこむ。山田のドラムも合わせるように力強いビートを刻み、山本のベースもグングンうなる。「フロムナウオン」前の椎木の弾き語りが今日の白眉かのように見えた。が、5年前のルーキー・ア・ゴー・ゴー出演時、1曲目に演奏した「最近のこと」が何よりも一番の演奏だった。今までの疾走感のあるナンバーが、ゆるやかなナンバーに変わり、空気を一変させた。オーディエンスは立ち尽くして椎木の歌を聴き入っている。通路をただ歩いていた人も、歩みを止めてステージを見入っていた。彼らのエモさの真骨頂はここにあるのだ。

「ありがとう、ありがとう!うれしくて、うれしい!新潟のバンドのことも、よろしくお願いします!」と椎木は心からうれしそうにオーディエンスに語りかけ、「夏が過ぎてく」で完全燃焼、Tシャツを汗でびしょびしょにしながらステージから去っていった。オーディエンスも去った後のホワイトステージには、再び心地よい風が吹いていた。

<セットリスト>
アフターアワー
熱狂を終え
ドラマみたいだ
真赤
クリサンセマム
ディアウェンディ
フロムナウオン
最近のこと
優しさの行方ビ
夏が過ぎてく
エゴイスト

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