“イケダノブユキ” の検索結果 – FUJIROCK EXPRESS '19 | フジロック会場から最新レポートをお届け http://fujirockexpress.net/19 FUJI ROCK FESTIVAL(フジロックフェスティバル)を開催地苗場からリアルタイムでライブレポート・会場レポートをお届け! Mon, 02 Sep 2019 02:34:33 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=4.9.10 過去最悪のどしゃ降りという試練を乗り越え、まるでなにもなかったかのように弾けていたフジロッカーに乾杯。間違いなく、これまでで最も素晴らしかったと絶賛のフジロックを作ったのはあなたたちです http://fujirockexpress.net/19/p_8672 Thu, 01 Aug 2019 01:33:33 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=8672  台風に襲われて、修羅場のようになった1997年のフジロックを、まさか2年連続で思い起こすことになろうとは、想像だにしなかった。例年なら、梅雨も明けてからっとした空気に包まれるのが開幕の頃。現地入りした火曜日も、ほとんど雨の気配は感じられなかったし、そろそろ梅雨明けと思っていた。実際、その頃の予想では、フジロック開催時の週末はわずかな雨を伴うが、おおむね好天だろうと囁かれていたものだ。が、台風発生のニュースが飛び込んでくる。当然のように、脳裏に浮かんだのは昨年の惨状。風で吹き飛ばされたテントの数々や横殴りの雨…。 コンピュータ機器が重要な役割を果たす、我々の作業場となっているテントも補強しなければいけないし、キャンパー達にはテントの再点検も呼びかけなければいけない。そんなことを頭の片隅に感じながら幕開けした前夜祭で、DJ Mamezukaのターンテーブルから飛び出してきたのは、1997年、台風に見舞われたフジロックで強烈なインパクトを残した電気グルーヴの“富士山”だった。

 わざわざその意味を説明する必要もないだろう、全身全霊でこれを受け止めていたオーディエンスがそれを雄弁に物語っている。とりわけ、今年は特別なんだろうが、例年、ここで目の当たりにするのが弾けんばかりの笑顔の数々。間違いなく、これこそがこの会場で働くスタッフの宝物だ。だからこそ、それを目にしようと多くの関係者がこのステージ脇に集まってくる。今回は、総合プロデューサーの大将こと、日高正博氏もここで、ニコニコしながら、オーディエンスを見守っていた。そんな彼らの表情を記念写真という形で記録し始めてすでに10余年。それをポストカードという形で販売し始めたのが数年前と思うんだが、今年からは無料で配布することにした。どれほどの人がそれを手にしてくれたのか定かではないが、ささやかなお土産として受け取っていただければ幸いだ。

 限られた時間しかないステージで多くを語るのは難しい。が、今年なによりも伝えたかったのは14年ぶりに苗場に戻ってきたイタリアのバンド、バンダ・バソッティが、世界で初めて“フジロック”というタイトルで発表した歌のことだった。

「ようこそ、フジロックへ。君たちが目の当たりにしているのは紛れもない現実で、ここにいるのは戦争とは無縁の人たち。僕らは一人ぼっちじゃない。残酷な世界は僕らを潰しにかかるだろう。でも、誰にも僕らを止めることはできない…」

 すでに今年のフジロックへの出演が決まっていた昨年暮れ、この歌を書いてくれたバンドの要のひとり、ギター&ヴォーカルのアンジェロ”シガロ”コンティが他界。どこかで彼がフジロックを愛する人たちに残してくれた遺産にも思えるのがこの歌だ。「Welcom To Fuji Rock」という英語のフレーズが出てくるが、歌詞のオリジナルはイタリア語。今回、こちらのリクエストに応える形で、バンド側が「フジロッカーズ限定盤」としてプレスしてくれたイタリア盤シングルの日本での販売に向けて出来上がった歌詞対訳を見ると、彼がフジロックに、そして、その向こうに何を見ていたのかがくっきりと浮き上がる。

 その歌で「まるで流れる川」のように山に戻ってくると描かれている人々にここ数年著しく増えたのが、様々な人種や国籍。フジロック好きが集まってくる飲み会のようなフジロッカーズ・バーが台湾でも開催されているのは昨年お伝えした通りで、フジロッカーズ・ラウンジのそばにあるグラフィティ・ボードには香港関係の書き込みも多かった。また、お隣の韓国から東南アジアの国々にオーストラリア…と、会場では様々な国の言葉が飛び交っていた。彼らがコミュニケーションに戸惑うことはないんだろうかという危惧をよそに、僕らの共通言語、音楽がそれを全てカバーしてくれているようにも感じたものだ。

 耳にしたくなくてもメディアで伝えられるぎくしゃくした国際情勢がここでは嘘のように思えていた。世界中で分断を謳う偏狭なナショナリズムや人種差別の嵐が吹き荒れているというのに、ここで目撃したのはそれとは真逆の世界。誰もが互いを個人として尊重し、いたわり、繋がろうとする。その結果、単純な言葉では描ききれない平和がもたらされていた。この平和を愛し、形にすること、あるいは平和について語ることって政治的? 人種差別に反対し、繋がることが政治的なら、もっと政治的になってもいいじゃないかとも思う。ここ数年、きわめてちっぽけな世界で囁かれている「音楽(あるいは、フジロック)に政治を持ち込むな」という発想がどれほどの矛盾を抱えているか、言うまでもないだろう。音楽であれ、アートであれ、自由。それを規制をしようとすることがどれほど政治的なのかを理解できないとしたら、あまりに貧しい知性の持ち主でしかないだろう。

 誰もが政治や経済、社会とは切っても切れない存在としてこの世界を生きている。だからこそ、背を向けるのではなく、向き合うことが必要とされるのだ。そうすることで自らの未来を描くことができる。「The Future Is Unwritten」と語ったジョー・ストラマーが、その言葉の向こうに込めたのがそれなんだろう。音楽やアートはそういったことを気づかせてくれる貴重な宝物であり、そんな宝物で溢れているのがフジロック・フェスティヴァルなのだ。

 実を言えば、今年NGOヴィレッジに生まれた「うちなーヴィレッジ」の発端も音楽だった。きっかけは10年ほど前に辺野古への新たな米軍基地建設計画を巡って、沖縄で繰り広げられていたピース・ミュージック・フェスタの仲間たち。「フジロックは沖縄に関して何もやってくれないの」というつぶやきをきっかけに昨年からなにかが動き始めていた。それを快く受け入れてくれたのが、フジロックのルーツと言ってもいいだろう、アトミック・カフェ・フェスティヴァルのスタッフ達。それが沖縄県知事を担ぎ出す流れを生んでいる。

 が、そんなことよりなにより、今年を振り返った時、真っ先に語られるのはどしゃ降りの雨だろう。過去10年連続で台湾からフジロックに通っている友人が「10年で最悪の雨」と語っていたんだが、それどころか、1997年の第1回目から振り返っても、これほどひどい雨はなかった。特に土曜日の午後から日曜日早朝にかけて、まるでバケツをひっくり返したような雨がひっきりなしに降っている。ときおり雨脚が緩やかになって「ひょっとして止んでくれるかも…」とかすかに期待するのだが、それをあざ笑うかのように、さらに激しい雨が、これでもかと言わんばかりに我々を殴りつけていた。

 そんななかを走り回って取材を続けていたスタッフからも「カメラ、死んじゃいました」とか、「テント水没です」なんて話が飛び込んでくる。その一方、どしゃ降りの下、大騒ぎでライヴを楽しんでいるオーディエンスがいた。この日のヘッドライナー、SIAが姿を見せたグリーンステージや他界したアート・ネヴィルのことを思い出さざるを得なかっただろう、フィールドオヴヘヴンのジョージ・ポーター・ジュニア・アンド・フレンズからエゴ・ラッピン…。どれほど防水加工されたコートやジャケットにポンチョだろうが、太刀打ちできないほどの雨だというのに、それを跳ね返すほどの熱気が生まれていた。それは比較的小さなステージでも同じこと。苗場食堂では目の前にいるはずの観客が見えないほどに激しい雨が降っていたと教えてくれたのがコージー大内。また、ピラミッド・ガーデンでは滝のような雨を浴びながら、リアム・オ・メンリィがプリンスをカバーした「パープル・レイン」に感動していた仲間がいた。おそらく、生きているうちに幾度も体験できない奇跡のライヴとして、これが彼らの脳裏に刻み込まれ、語り継がれていくはずだ。

 各ステージでヘッドライナーが演奏を始める頃、会場内の裏導線には規制が入り、最重要車両を除いて、奥地に入るのは不可能となっていた。憔悴しきったスタッフの送迎もかなわない状態となっていたが、彼らには雨をしのぐことのできる場所がある。それより観客の安全を最優先すべきと動いていたのが主催者であり、スタッフだ。会場内を流れる川が増水し、かなり早い段階でボードウォークの一部を閉鎖。過去に例を見ない豪雨の影響で会場に繋がる国道17号線に規制が入ったという情報が流れ、各ステージでの最終ライヴが終わった後、グリーンステージから奥が閉鎖されている。でも、毎年積み上げてきた教訓、特に昨年の経験が生かされていたんだろう、その頃にはテント泊に不安を感じる人々のために地元やプリンス・ホテルが一部を休憩所として確保。彼らを誘導し、キャンプ場の安全を確保し続けたキャンプよろず相談所のスタッフに賞賛の言葉を贈りたい。加えて、悲惨な目にあった仲間たちに救いの手をさしのべようとした人たちがいっぱいいたことも忘れてはいけない。

 主催者、地元の人々、スタッフのみならず、会場にやって来るフジロッカーに与えられたのが、これでもか、これでもかと思えるほどの試練の数々。でも、ほとんどの人たちがそれを乗り越えた後、まるでご褒美のように幸福な時間がもたらされる。夜が明けて、お日様が顔を出す頃、会場に溢れていたのは、まるでなにもなかったかのように満面に笑みを浮かべて最後の一日を謳歌する人々。メディアやSNSが「最悪な一点」をあたかも全体であるかのように吹聴し、尾ひれをつけて拡大していった一方で、この現場にいる人たちが至福のフェスティヴァル体験を語り始めていた。申し訳ないが、それはこの場所で同じ時間と空間を共有しなければわからない。モニターでライヴを見ても、全身に降り注ぐ興奮を感じることはできないし、このエキスプレスをチェックしていても、語り尽くせない幸せを体験することはできない。だからこそ、ここにおいでと呼びかけ続けているのだ。

「これまでで最高のフジロックだった。なによりもこのフェスティヴァルがために、ここに多くの人たちがやって来てるってのがよくわかるんだよ。バンドとか、ライヴとか…。それよりなにより、ここにいることに大きな意味がある」

 全てが終わりかけ、夜空に浮かんでいた三日月が、しらけてきた空に姿を消しかけた頃、今年、「I Am A Fujirocker」というTシャツをデザインしてくれたDJでミュージシャンのギャズ・メイオールが、そんな言葉を口にしていた。しかも、同じような言葉がいろいろな人たちから届けられるのだ。あれほど過酷な時間を過ごしたというのに、多くの参加者が「素晴らしいフジロックだった」あるいは、「過去最高!」と今年を語り始めたのはなぜだろう。もちろん、問題がなかったわけではない。あふれかえるゴミやはた迷惑なキャンプ・チェアーや地面に広げられたシートに、置き去りにされるテントなど、解決しなければいけない問題は山積している。が、規則でがんじがらめにしたところで、思考を停止させるだけで本質的な問題は残されたままとなる。じゃ、どうすればいいんだろう。と、そんなことを考えながら、今年のエキスプレスを締めくくることになる。

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 フジロック史上最悪のどしゃ降りのなか、一方で、熱中症も心配された灼熱の下、開催期間中のみならず、その前から最後の最後まで様々な場所に出没し、会場中を駆け巡って取材をしてくれたのは以下の仲間たち。手前味噌ではあるかもしれませんが、いろいろな圧力や問題に立ち向かいながら、公式にサポートされた独立メディアとして、私たちのフジロックを伝え続けてくれたことを褒めてあげたいと思います。もちろん、完成形はまだまだ。もっともっと学ばなければいけないだろうし、数々の試練も乗り越えなければいけないだろうと思います。間違いもあるかもしれません。もし、そういったことが見受けられたら、ぜひご指摘ください。真摯に対応いたします。

 日本のリクエストに応えてバンダ・バソッティが作ったくれた「フジロック (c/w) レヴォリューション・ロック」の限定盤7インチ・シングルはこちらのサイト、fujirockers-store.com、および、フジロッカーズ・バーで販売を続けます。会場で入手できなかった方で、アナログ好きな方はぜひチェックしてくださいませ。

なお、今年、動いてくれたスタッフは以下の通りです。

■日本語版(http://fujirockexpress.net/19/
写真家:森リョータ、古川喜隆、平川啓子、北村勇祐、MITCH IKEDA、アリモトシンヤ、安江正実、粂井健太、Yusuke Baba(Beyond the Lenz)、白井絢香、リン、HARA MASAMI(HAMA)、おみそ、森空
ライター:丸山亮平、阿部光平、イケダノブユキ、近藤英梨子、石角友香、東いずみ、あたそ、梶原綾乃、長谷川円香、坂本泉、阿部仁知、三浦孝文、若林修平

■英語版(http://fujirockexpress.net/19e/
Laura Cooper, Sean Scanlan, Park Baker, Jonathan Cooper, Sean Mallion, Laurier Tiernan

フジロッカーズ・ラウンジ:飯森美歌、関根教史、小幡朋子、町田涼、藤原大和

ウェブサイト制作&更新:平沼寛生(プログラム開発)、坂上大介(デザイン)、迫勇一

スペシャルサンクス:岡部智子、熊沢泉、三ツ石哲也、志賀 崇伸、Masako Yoshioka、MASAHIRO SAITO、増田ダイスケ、Riho Kamimura、タカギユウスケ、永田夏来、Masaya Morita、suguta、つちもり、Taio Konishi、Hiromi Chibahara、そして、観客を守るために奔走してくれた全スタッフ、試練を乗り越えてフェスティヴァルの素晴らしさを伝えてくれた観客のみなさん。

プロデューサー:花房浩一

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『ボヘミアンラプソディ』反省会 http://fujirockexpress.net/19/p_7759 Tue, 30 Jul 2019 05:13:20 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=7759 フジロックでは、ところ天国の夜中に映画を上映することが恒例になっている。今年は『ボヘミアンラプソディ』が上映される、と聞いてテンション上がった人で以下のような記事を作った。

フジロック1日目はフレディ・マーキュリーと一緒に「エーオ」!「富士映劇」で『ボヘミアン・ラプソディ』上演決定

設営中にところ天国のスタッフと話したところ、「2012年に上映されたケミカルブラザースの『DON’T THINK』の混雑より人が集まるのでは」というので、ワクワク感がどんどん上昇していった。

そして当日。ケミカルブラザースのライヴを観て、作業のあと、ところ天国へ駆けつけた。すでに1時間くらい経っていたけど、“We Will Rock You”のエピソードを描くシーンには間に合った。雨が降っていて涼しいけど、すごい人がいるじゃん! みんな椅子に座っているけど長時間の上映だし当然だろう。でもみんなで合唱しよう! ハイ!「ウィーウイル! ウィーウイル! ロッ……」あれ? 声が小さい。もっと声だしていこう! とテンション上げている人はごくわずか。やっぱり一日中ライヴ観て疲れているんですかね……雨が降っていてはじけられないんですかね……。応援上映だとそれが目的の人しか集まらないけど、フジロックに来ている人は話題作が観られればよい、くらいのテンションの人が多かったのかな。

それでもフレディがミュンヘンでソロアルバムを作っているところにメアリーが訪ねてきて、フレディが雨の中に取り残されるシーンを雨に打たれながら観るのは味わい深いし、ライヴエイドのシーンは何度観てもやはり素晴らしかった。ライヴエイドのときは拍手が起こっていたし、アクションを取る人もいたけども、総立ちで大盛り上がりというほどではなかった。でもまた晴れたときにリベンジしたいという気もする。

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シュワちこレモン http://fujirockexpress.net/19/p_7741 Tue, 30 Jul 2019 03:46:10 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=7741 店名:いいちこ
エリア名:レッドマーキー
メニュー名:シュワちこレモン(500円)

レッドマーキー後方のいいちこは、ライヴやDJの前や後に軽い感じで買って飲めるので便利。ハイボール的なものが飲みたいと思ったのでこちらを。

★★★★★

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タッキー&翼 http://fujirockexpress.net/19/p_7728 Tue, 30 Jul 2019 03:04:35 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=7728 名前:OG@
何回め:21
今回よかったもの:マーティンギャリックス
他いいたいこと:来年は普通のTシャツで着ます

毎年時事ネタに合わせてTシャツをチョイスするOG@さん。今年は社長が亡くなった事務所の後継者と目される人の名前が入ったTシャツを着用です。

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THE COMET IS COMING http://fujirockexpress.net/19/p_1777 Sun, 28 Jul 2019 22:01:37 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=1777 ザ・コメット・イズ・カミングは開演予定時刻の10分前に登場した。ナイトテンポが終わって一旦人がはけたレッドマーキーだったけど、彼らが音をだすと、それを聴きつけて人が集まってくる。気がつくとかなりたくさんの人が詰めかけている。

サックスのシャバカ・ハッチングス、キーボードのダナログ、ドラムのベータマックスの3人組、ダナログが作りだすシンセサイザーの音に生のサックスとドラムが暴れまくる。

「ボクたちの宇宙にようこそ」とダナログが挨拶する。

低音がしっかりして踊るのに適したビートにシンセサイザーが宇宙的な響きを与え、サックスが存分に吹きまくる。レッドマーキーの人たちがどんどん引き込まれていく。

“Summon the Fire”は、端正なリズムの上に覚えやすいが凶暴なサックスのメロディが乗り、自分は今、「ジャーマンプログレのNEU!がターボチャージャーを付けてフリーキーに炸裂しているのではないか」と感じさせた。

ジャズが基本にあるのだろうけど、人力で演奏されるテクノぽくあり、先述のジャーマンプログレを連想することもできる。テクノは当然としてジャズからロックや民俗音楽やシンガーソングライターの作る音楽まで「踊ることができる」というのが昨今のフェスに出演するバンドやアーティストはマストであるのでそれにその中で誕生したバンドだと実感する。フロアにいる人たちをしゃがませてから一斉にジャンプさせる演出はまさにダンスフロア仕様である。

サックスやドラムにはソロのコーナーもあって勢い一辺倒でなくライヴに起伏があった。そして生楽器のメリットが最大限生きていて、音源よりも何倍も迫力が増していた。ラスト付近は彗星が爆発したかのような強烈なアゲを体験した。ほとんどの人が初めて触れたのだろうけど、すぐに引き込めることができた1時間だった。

背後のスクリーンも音に対応した映像を流して、各国語で「THE COMET IS COMING」を翻訳した言葉が次々とでてきた時間帯もあったけど、日本語のがなかったのが少し残念。

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CHON http://fujirockexpress.net/19/p_1761 Sun, 28 Jul 2019 15:58:57 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=1761 CHONはギターはバカテク、ドラムはひたすら変拍子をたたき続けるというバンドである。テクニカル&変拍子というとプログレッシブロックなんだけど、彼らはレッドマーキーを埋め尽くした人たちから歓声が上がっていたように、おじさんにだけ受けるようなバンドではない。テクニックを誇示する音楽をやると昔は叩かれることがあったのだけどCHONはそうでもない。レッドマーキーにいたお客さんの男女比率の開きはそんなに大きくないし、年齢層もそんなに高くない。

なぜCHONはこんなに受け入れられるのだろうか。

仮説1 曲が短い

今回60分の持ち時間で16曲である。1曲あたり約3.75分であり、プログレやフュージョンみたいに10分以上延々と演奏することはない。サクサクと演奏が進み、次々と曲が変わっていく。集中力を要求されるような音楽でなく気軽に聴けるのだ。

仮説2 いきなりテクニック

曲によるけれども、CHONの曲はイントロからいきなりバカテクを披露することが多い。マリオ・カマレナとエリック・ハンセルのツイン・ギターがいきなりタッピング奏法を繰り広げる曲もある。昔はイントロ~歌~ギターソロでようやくテクニック炸裂ということがあるけど、CHONは曲が始まって秒でテクニックである。このもどかしさがないのがよい。テクニカルなのはギターだけでなく、変拍子を自在に操るドラマー、ネーザン・カマレナも、6弦ベースを使いギタリストのようなタッピング奏法を披露するベーシスト、エザヤ・カマレナもすごい。

仮説3 メタル要素がない

メンバーの姿をみていると特筆することもない普段着を着ている。統一した衣装もないし革ジャンとかも着てない。髪型も基本的には普通。音楽的にもディストーションがすごくかかっているわけでもなく、さわやかな感じがする。メタル要素がない。もちろんメタルが悪いわけではないけど、イメージが限定されないので今までにないお客さんを獲得しやすいのではないだろうか。

ライヴは“Bubble Dream”で始まり、“Dew”や“Story”、“Book”など定番曲を披露する。ヴォーカル入りの曲は“Can’t Wait”だけでエリック・ハンセルが歌う。ラストは定番曲“Perfect Pillow”で大歓声が上がる。レッドマーキーを満員にした人たちは彼らのテクニックに聴き入っていたし、ゆったりと体を揺らしていた。さらにメンバーが去ったあとでスクリーンに来年の来日公演の日程が映しだされるとさらに歓声が上がった。

来日ツアー日程

大阪
2020/2/3 (Mon) Umeda CLUB QUATTRO

名古屋
2020/2/4 (Tue) Nagoya CLUB QUATTRO

東京
2020/2/5 (Wed) Shibuya CLUB QUATTRO

セットリスト

Bubble Dream
Story
Fall
Splash
If
Puddle
Dew
Book
Peace Intro
Deadend
Petal
Rosewood
Pitch Dark
Waterslide
Can’t Wait
Perfect Pillow

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香港加油 http://fujirockexpress.net/19/p_6908 Sun, 28 Jul 2019 13:58:49 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=6908 オアシスエリアのインフォメーションセンターの横にある壁はフリーに書き込みができる掲示板です。いろんなメッセージや連絡事項などがありますが、今年目立つのは、香港に関する書き込み。現在、香港の自由が奪われそうになっているときですが、音楽が好き、フェスが好きでフジロックにくる香港の人も多いはず(香港のフェスClokenflapのTシャツを着ている人を見かけました)。その人たちに香港がんばれと伝えたいですね。

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ムンバイスペシャル http://fujirockexpress.net/19/p_6881 Sun, 28 Jul 2019 13:43:28 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=6881 店名:インド料理ムンバイ
エリア名:オアシス
メニュー名:ムンバイスペシャル(1000円)

バターチキンカレー、キーマカレー、ナン、ライス、骨なしチキンが乗って1000円。2種類のカレーが楽しめてボリュームもOK。満足の一品。

★★★★★

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フィッシュアンドチップス http://fujirockexpress.net/19/p_6830 Sun, 28 Jul 2019 13:12:16 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=6830 店名:1066
エリア名:ブルーギャラクシー
メニュー名:フィッシュ&チップス(800円)

ボリュームはよし。考えてみたら旨いフィッシュアンドチップスというのは語義矛盾のような気がする。

★★★☆☆

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THE PARADISE BANGKOK MOLAM INTERNATIONAL BAND http://fujirockexpress.net/19/p_1798 Sun, 28 Jul 2019 09:00:19 +0000 http://fujirockexpress.net/19/?p=1798 タイからやってきたモーラムのバンド、ザ・パラダイス・バンコク・モーラム・インターナショナルバンドは、灼熱といっていいフィールドオブヘヴンの午後に登場した。

タイ東北部からラオスにかけての民俗音楽であるモーラムを現代に対応したバンドに、最初はお客さん少ないかな?と思ったけれど、演奏が進むにつれて増えていき、フィールドオブヘヴンの立ち席エリアはほぼ埋まった。

ステージ下手から、ドラム、ベース、ピン(タイの三弦の弦楽器。電気化されている)、パーカッション類、ケン(タイの管楽器。オルガンっぽい音をだす)と並ぶ。

ベースとドラムが生みだすグルーヴがグイグイ引っ張っていく推進力は半端じゃない。そこにピンやケンの音が反復するメロディを乗せると、フィールドオブヘヴンという場所も相まって、フジロックでおなじみのジャムバンドっぽい雰囲気を作るのだ。お客さんたちも先入観なく集まってきて、彼らが作りだす音に合わせて体を揺らしていく。

どの曲も基本的には踊らせるものだった。特に“DING DONG”の途中から加速していったときのおきゃくさんの反応はすごかった。音楽の力で引っ張り上げるというのはこういうことなのだとわかる。お客さんのアがった瞬間は、人力テクノみたいだなとも感じた。“SUDSANAN”では手のひらを、ひらひらさせて怪しい踊りをしたのも楽しい。

メンバーも楽しそうにニコニコしながら演奏しているのは印象的だった。フロントマンであるピンを演奏するのは、小柄で人のよいおじさんという感じでいい味をだしていた。MCを担当するのはベーシストであるPiyanart Jotikasthira。またパーカッションの担当?が18歳というのも驚きだったりする(冗談?本当なの?)。モーラムにこんな中毒性があるなんて。今日のお客さんたちの反応をみれば、こんなに楽しく盛り上がったのだから次もあるはず。

セットリスト

SAO SAKIT MAE
ROOB LOR PU TAI
KWANG NOI CHAOZAY
STUDIO LAM PIEARN
NAMTOK
LAI WUA
DING DONG
SINSAI
SUDSANAN
SHOW WONG MOLAM INTERNATIONAL
SANGLA(GOOD BYE SONG)
LAM SAN DISCO

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