LIVE REPORTWHITE STAGE7/30 SAT
DINOSAUR JR.
ただダイナソーJr.なだけで
ダイナソーJr.はダイナソーJr.だった。Jマスキスは淡々と歌いギターを弾く。ギターはめっちゃ上手い。マーフもあまり外の状況に関わりなくドラムを叩く、ルー・バーロウはめちゃくちゃ低いポジションに構えたベースをこんな弾き方でいいのかという感じで弾きまくる。ちゃんと弾けているのかなと思うけど、この弾き方はマネしたくなる。
予定の20時になるとSonic’s Rendezvous“City Slang”が流れてメンバーが登場する。1曲目の“Thumb”。どっしりとした曲のあとに疾走感のある“The Wagon”を始める。筆者が19歳のときに1番聴いた曲が、今苗場で聴けるとは感慨深い。
“Garden”ではJがベース、ルーがギターを持ちルーがヴォーカルを取る。Jと比べてしまうと可哀想なギターだけど、ローファイという観点からは満点。味があり過ぎるギターだった。ギターがJに戻って“I Met the Stones”そして“Little Fury Things”の前に「この1回のショウのためにたくさん飛行機に乗ってやってきた」とルーが語る。初期の名曲にホワイトステージを埋めたお客さんたちは盛り上がる。
中期にあたるのか“Feel the Pain”はこの日1番の盛り上がりだった。新譜『Sweep It Into Space』中心かと思いきや、中期の曲も多く、「解散・再結成を経て生まれた変わった」とか「現在にアップデートされた」とかでなく、もうそのまんまダイナソーJr.がダイナソーJr.を演奏するだけのライヴであり、それがダイナソーJr.らしいもので、「おお!ダイナソーJr.だ!」と感動できるものなのだ。
定番のザ・キュアーのカヴァー“Just Like Heaven”もいつものように投げやりなエンディング、“Freak Scene”ではいつものようにJはかったるそうに歌う。ラストは“Gargoyle”と“Training Ground”だった。どちらもルーが歌う“Training Ground”はダイナソーJr.の前身バンドDeep Woundの曲でこれで締めるのも彼ららしいのではと思う。
セットリスト
Thumb
Wagon
I ain’t
garden
Stones
Fury
Out there
Feel pain
Been there
Start choppin
Heaven
Freak
Gargoyle
Training ground
[写真:全10枚]