FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTWHITE STAGE7/30 SAT

GLIM SPANKY

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Photo by 平川啓子 Text by イケダノブユキ

Posted on 2022.7.31 11:31

虹とサイケデリックとロックと

3曲目の“怒りをくれよ”を演奏するときにヴォーカルの松尾レミは「虹が出てる!なにかいいことあるかも」というと、お客さんたちは一斉振り返ってホワイトステージ後方にでていた虹をみる。こんな幸運な偶然もあって、観ている間は雨もなくちょうどいい感じの気候だった。

“ダミーロックとブルース”からライヴは始まる。ステージ背後のスクリーンにはサイケデリックな映像が映しだされる。これは照明のブースのところでリッキドライト(ガラスの皿に色のついたオイルを垂らしたり混ぜたり振動させたりしてそれを投影する演出技法)がおこなわれ演奏に合わせてリアルタイムで変化していくものだった。

豪快なリフで飛ばしていく“Singin’ Now”、挑発する“怒りをくれよ”で勢いをつける。松尾レミとギターの亀本寛貴を中心に周りをサポートミュージシャンで固めたバンドは、一体感あり安定した音を放っている。コロナ禍でリモートで曲を作ったという“こんな夜更けは”は寂寥感がアコースティックな手触りで表現されて一旦上がった熱をクールダウンさせる。亀本がフジロックの意義などを長めに語り、今年でたシングル曲“形ないもの”へ。中期ビートルズを思わせるスケールの大きなバラードで引き込ませて後半へ。

重たいリフを持つ“ハートが冷める前に”、ヘヴィな新曲“シグナルはいらない”とロックな面を表現する。その緩急をつける巧みさはミュージシャンとしての身体能力の高さを十分に感じさせた。ラストの“Circle Of Time”が始まる前、背後のスクリーンは真っ白になり、バンドの姿がシルエットでみえたとき非常に格好よかった。こういう演出も上手い。そして背後のスクリーンはサイケデリックなものになっていき壮大な音像を持つ曲とシンクロしてこのステージを締めくくったのだった。

セットリスト

ダミーロックとブルース
Singin’ Now
怒りをくれよ
こんな夜更けは
Up To Me
A Black Cat
形ないもの
ハートが冷める前に
シグナルはいらない
大人になったら
Circle Of Time

[写真:全7枚]

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7/30 SATWHITE STAGE