FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTRED MARQUEE7/31 SUN

マカロニえんぴつ

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Photo by 白井絢香 Text by 若林修平

Posted on 2022.7.31 23:42

はじめまして、マカロニえんぴつです

今や飛ぶ鳥を落とす勢いのマカロニえんぴつ、初のフジロックはレッド・マーキー。開演前のリハーサルの場には
バンドメンバーの姿があり、ほぼライブと言っても過言ではない演奏を見せていた。バンドもそんな変な状況を、はっとりがMCで自らいじっていて、「いい感じでひねくれているなぁ」と思ったのだが、それもまたバンドの魅力のうちのひとつなのだろう。そんな開演前のリハーサルで、既に温まった感のあるマカロニえんぴつの初フジロックは、彼らのキャリアをぎゅっと凝縮されたミニベストアルバム的な内容だった。

ザ・ビートルズの“Hey Bulldog”で入場してきたマカロニえんぴつは、はっとり(Vo./G.)、田辺由明(G.)、長谷川 大喜(Key.)高野賢也(Ba.)の4人組ロックバンドだ。ここにサポートメンバーの高浦”suzzy”充孝(Dr.)が加わり、ライブはスタートした。1曲目はソリッドなリズムのポップ・チューン“洗濯機と君とラジオ”。この曲で一気にに会場のボルテージを上げていく。サビに入り、両手を大きく両手を上下に振るオーディエンス。その熱を引き継いでいくように、某アニメ映画の主題歌にも使われている“はしりがき”、ポップなピアノイントロが印象的な“レモンパイ”と続いていった。

「どうもマカロニえんぴつです。すごく嬉しいです。まさかフジロックに出れるとは。今日は思い出に残るようなステージにしたいと思います!」 そんなはっとりの決意表明と共にライブは中盤へと突入。全ての音楽ファンに愛されるような普遍的名曲“MUSIC”では、Aメロからハンズクラップが巻き起こり、続く”たましいの居場所”では、この曲が車のCMソングにも使われているということもあり、僕の後ろに居た、おそらく初めて彼らのライブと観たと思しき人から「あっ!この曲知ってる!」なんて声も上がっていた。ここで長谷川のピアノソロを挟み、緩やかな大人の雰囲気漂うファンキー・チューン“裸の旅人”、ディスコ・ポップなイントロアウトロの“ワルツのレター”と続いていく。「ここのセクションはの曲は洋楽ファンにも受けそうだな」なんて思いつつ、ライブは後半へ。

エレクトロなポップ・ロック・チューン“STAY with ME”、バンドらしいソリッドでシンプルなロック・サウンドのある“星が泳ぐ”と続き、胸が熱くなるメロディラインのある“愛の手”にオーディエンスはメロディに身を任せて体を揺らしていた。はっとりのヴォーカルとイントロのピアノのリズムが素晴らしい“なんでもないよ、”には思わず一緒に歌いたくなってしまいそうな心地よさが感じられた。はっとりのオーディエンスと音楽に対する思いが感じられるMCを挟んで、ラストは美しいメロディとバンドアンサンブルが心に響く“hope”で終演を迎えた。

約60分のライブはあっという間に終了。正直聴き足りない感じはあるが、冒頭にも書いたように彼らの要素がぎゅっと詰め込んだこの日のライブは、初めて彼らの音楽を聴いた人にも響いたんじゃないだろうか。

[写真:全10枚]

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7/31 SUNRED MARQUEE