FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTRED MARQUEE7/30 SAT

どんぐりず

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Photo by 板場 俊 Text by 梶原綾乃

Posted on 2022.7.31 15:55

レイヴパーティーでめちゃくちゃにしてくれ!

待ってました!どんぐりずがフジロックに登場だ。会場は開演1時間前から埋まり始め、入場規制レベルに。某音楽番組でプッシュされていたりと各所に絶賛されている彼らだけど、まだまだ謎も多いだろう。いったいどんな2人なのか、今レッドマーキーはその目で確かめたい者で溢れている。

時間になると、会場に森(Rap)、チョモ(Vo、DJ)が登場する。「みんな〜!どんぐりず、お祭り騒ぎ〜!」との声から、“わっしょい!”へ。 彼らの地元・群馬県桐生市の祭り囃子をリミックスしたというこの曲、その華やかな調べが響き渡ると、会場はわっと湧いた。「Let’s GO! Jump!jump!」と会場を煽りながら、ふたりは舞台を右へ、左へとウォークしたり、走り回ったりと自由奔放だ。

続いて“nadja”から、“B.S.M.F”で、またもやフロアは爆発。ブラック・ミュージック感のあるファンキーなナンバーだが、森とチョモのキーの対比が、絶妙なハーモニーを生み出していて、掛け合いもまた痛快だ。スタッカートな歌いまわしの“ジレンマ”は、かなりドープなベースが鳴り響き、会場全体がビリビリする。まるで耳にケーブルを突っ込まれて、ゼロ距離で電流を流されているみたいな、強烈な刺激が我々を襲った。その盛り上がりを引き連れての“E-jan”で、ブルーバックのミステリアスな世界のなか、まるで同曲のジャケットやPVのような、ミステリアスな世界観を構築させた。

続いて、森の「友達を紹介します!」との呼び声から登場したのはNAGAN SERVER!“a little question”を熱量たっぷりにプレイした。NAGAN SERVERはフロウの力強さでもって会場を圧倒。楽しそうに舞台ではしゃぐ3人を見て、オーディエンスもフロアで踊り楽しんだ。NAGAN SERVERの「どんぐりずのファミリーに、迎え入れてもらってもいいですか?」との問いには、会場から大きなイエスが送られた。

“Bomboclap”からは、さらに深く潜ったどんぐりずの世界へ。ステージの照明を落とし真っ暗な中から始まる。まるで手品師の口から延々に出てくる万国旗のような、スルスルと流れゆくフロウは惚れ惚れする。そのまま突入した“I’m Fine”は、ローが効きすぎで、もうトリップ状態。マスクの下の唇も震えるくらいだ。どハードなブレイクビーツとリリックの波を浴びながら、ライトの点滅も激しくて、視界も奪われるし、ちゃんと立てているかどうかもわからなくなる。このレイヴ感、とてつもない!!!

ひとしきり踊りきったであろう体力の中で、「まだ踊れる人いるの?いる?イエーイ!」と、確認から始まった“NO WAY”でも会場は大ジャンプが巻き起こった。畳み掛けるフロウの爆発力と、周囲を煽るような言葉遊びに痺れっぱなしだった。

クールでクレバーな楽曲たちからは、どこか人を近寄せない雰囲気も感じられていたのだが(それはそれで大好き)、実際は素朴で人懐っこくて、最高にイカした2人組だった。次回は、夜のホワイトステージでもぜひ。爆音でめちゃくちゃになりたい!

[写真:全10枚]

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7/30 SATRED MARQUEE