FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTFIELD OF HEAVEN7/29 FRI

SPECIAL OTHERS

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Photo by 古川喜隆 Text by 梶原綾乃

Posted on 2022.7.30 09:37

ホーム苗場で、最大の祝福を!

「1999年、レイジ目当てで『FUJI ROCK FESTIVAL’99』に行き、色々な音楽に出会う。特にPHISHとの出会いは大きかった。このステージを目標に以後バンド活動を頑張る」「2005年、7月31日。当初の目標であった『FUJI ROCK FESTIVAL’05』に出演。約4000名を動員し、 FIELD OF HEAVEN三日間の中で一番の動員を記録する」これらは、SPECIAL OTHERSの公式サイトのバイオグラフィーにあった言葉だ。昨年6月にはデビュー15周年イヤーがスタート。今年6月には8枚目のオリジナルアルバム『Anniversary』をリリースし、周年イヤーを無事終えた彼らが苗場に帰ってきた。

“Anniversary”で幕を開けると、会場はわっと盛り上がる。中盤のコーラスに合わせ、芹澤 “REMI” 優真の演奏するキーボードも一緒に歌うように、緩やかにオーディエンスを踊らせにかかる。“Timelapse”では、潤いのある冒頭のギター・ソロから、ゆったりくつろぎの世界に誘われる。フィールド・オブ・ヘヴンの空気と、よせては返すようなベースの響きも相まって、会場の皆は穏やかに揺れていた。

そして“Wait for The Sun”が始まると、会場はわっと盛り上がる。フェンダーのローズらしい甘い音色が自由に空間を駆け抜け、メインフレーズはこれまでにもなくイキイキとしている。メンバー4人の音の距離感は、それぞれちょうどよくて、アッサリしずぎず暑苦しくもなく、ほどよい余白すら心地よい。“Uncle John”の大コーラスでは多くの人が手を上げて、会場のテンションは、ぐいぐいと上がっていく。気持ちコーラスのボリュームが大きく感じたのは、私たちがシンガロングできない代わりに歌ってくれた分なのかもしれない。“BEN”では一転、ぐっと派手に、華やかに。自由におどけるキーボード・ソロと、着々とリズムを積み上げていくドラム・ソロのギャップにも、心ときめく1曲だった。

MCでは、「どう?みんな、思い出に残った?」と会場に語りかける一面もあった。それは同時に、1999年から今までの、彼ら自身に対しての語りかけのようにも思えてきて、なんだか感極まってしまった。

最後を飾るのはデビュー曲のリテイクである“THE IDOL”。やさしくしなやかなギターのタッチから、これまでとは違った、ロックなアプローチで力強くプレイ。鳴り止まぬ拍手に応えると、アンコールは“Laurentech”!会場は、おなじみのナンバーのワクワク感と、祝福の気持ちでいっぱい。心からのクラップとハンズアップで応え、この時を楽しんだ。

最新作『Anniversary』は、もちろん彼らの人気曲まで、彼らの歩みを表現した満足度の高いセットリスト。高校の同級生で鳴らし始めたセッションが、丁寧に年輪を重ね、今この時を迎えたのは本当に奇跡だと思う。これから先も10年、20年と、ここヘヴンで鳴らしていってほしいと思った。

[写真:全10枚]

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7/29 FRIFIELD OF HEAVEN