FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTFIELD OF HEAVEN7/31 SUN

角野隼斗

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Photo by 安江正実 Text by イケダノブユキ

Posted on 2022.8.2 08:35

フジロックにもっとクラシックを

角野隼斗はCateen(かてぃん)名義でYouTube活動するピアニストである。そもそも「フジロック」がロックだけだと思っている人はフジロックに来ている人、いったことがある人ならわかってくれると思う。ロックだけでなくヒップホップもジャズもあるし、民謡も演歌もアイドルもある。ただ、常日頃から足りないと思うのはクラシックではないだろうか。グラストンバリーでもオペラが上演されたことがあるように、例えば晴れた日曜の朝一発目にグリーンステージでフルオーケストラでクラシックを聴きたいと思う。絶対気持ちがいいと思う。

角野隼斗は3日目のフィールド・オブ・ヘブンに登場した。天気はギリギリ持ってくれて曇り。森に囲まれたステージでクラシックのピアノを聴くというのは絶対に気持ちがいい。大盛況だったALTIN GUNが終わり、ステージには、グランドピアノとアップライトピアノ、キーボードが2台運び込まれた。アップライトピアノは内部がみえるようになっている。最初はあまり集まっていない感じだったけど、徐々に人が増えて足を止めて聴き入った人も多かったのではないか思う。

セットリストは以下の通り

Introduction-プロローグ
Camille Saint-Saens・Franz List-死の舞踏
Chopin-Heroic Polonalse
Hayato Sumino-胎動
Hayato Sumino-追憶
Ryuichi Skamoto-Thousand Knives
J.S.Bach-Invention
Kapustin-Toccatina
George Gershwin-I Got Rhythm
J.S.Bach-Jesu,Joy of Man’s Desiring
Gershwin-Rhapsody In Blue

自分はクラシックを語れるほどのものはないので、見た目の印象しか書けないけど、鍵盤の上を滑らかに滑るように、ときに飛び跳ねるように躍動する角野隼斗の指に見入ってしまう。そこから放たれる音は苗場の森に溶け合い心地よい空間を作っていた。曲によってピアノを使い分け、その場で自分で弾いたフレーズをサンプリングしてループさせ、そこにさらに演奏を乗せるということもやっていた。そして、「ロックフェス」だからいって、昔のロックの名曲や最近の洋楽のカヴァーもしないで(YouTubeでやっているのに)、自分のスタイルで押し切った潔さには感心した。素晴らしいライヴだった。

[写真:全10枚]

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7/31 SUNFIELD OF HEAVEN