FUJIROCK EXPRESS '22

LIVE REPORTRED MARQUEE7/28 THU (EVE)

おとぼけビ~バ~

  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~
  • おとぼけビ~バ~

Photo by 板場俊 Text by 梶原綾乃

Posted on 2022.7.28 21:40

明日の苗場食堂、待ってられない!

フジロック2022、前夜祭がいよいよスタート! 苗場に着いたし、リストバンド付けたし、苗場音頭も聴こえてきたわけだけれども、なぜかまだまだ実感がわかない……そんな筆者の脳天をかち割ったのは、おとぼけビ〜バ〜の衝撃だった!

今年5月に待望のニュー・アルバム『SUPER CHAMPON』をリリースし勢いを増している彼女たち。昨年「ボロフェスタ」で目撃した限りではすでにその曲たちはあって、いずれもバチバチに鍛錬されている様子だった。今年は明日29日(金)の苗場食堂に出演予定であったが、幸運なことに、パワーあふれる様子を一足先に目撃することができた。

「おっけ〜はじめましょう!おとぼけビ〜バ〜!」と、よよよしえ(Gt)の一言から、“あきまへんか”。実際に歌われているとおり、「ただで帰れるなんて思ってるの?」と観客を煽る挨拶代わりの1曲。続いて、かほキッス(Dr)の硬質なキック音からオーディエンスのクラップを誘い、そのままひろちゃん(Ba)のファンキーなラインが際立つ。“ハートに火をつけたならばちゃんと消して帰って (Don’t light my fire)”だ。4人のかき鳴らす音と歌声が、やがて耳を突き破るような巨大な音像となっていく様は、圧巻だった。

「校長先生の話ってなかなか長いよね〜」と、出演直前の注意事項〜記念写真タイムを思わせるMCで笑いを誘うと、「勘違いクソジジイソング」だという、“ジジイ is waiting for my reaction”へ。大歓声の中、あっこりんりん(Vo)が中指を立てながら絶唱する姿は、神々しくてかっこよくて面白い。筆者の隣でおじさんが小躍りしていたのも含め、記憶に残るひとコマとなった。また、「コーチェラ(・フェスティバル)とか出ているから、日本のことよくわかんないだよねぇ〜」というMCは、彼女たちが努力を積み上げ、掴み取ってきた勲章のようで、嬉しくなってしまった。

そして中盤、サラダを素早く取り分ける手振りで歌われる“サラダ取り分けませんことよ”や、「Next song is“孤独死こわい”」と、のっけからオーディエンスの笑いを誘う“孤独死こわい”など、数々の楽曲があっという間に駆け抜けた。特筆すべきは“一級品の間男”で、全容を掴むのが難しいほど目まぐるしい展開もカチッとはまっており、世界で活躍する彼女たちの実力がふんだんに詰まったプレイだった。あどけたアプローチからダンサブルな展開、そして最後の「かかってこいよ!」まで、圧倒されてしまった。

社会性あり、皮肉あり、ユーモアあり。痛快なテーマとその生き様はいつ観てもかっこいいし、頼もしい。世の中いろいろあるけれど、彼女たちが表現してくれるとスッキリするし、仕事のあらゆる調整をつけようやくたどり着いたここで聴くと、現実的な鬱憤もイライラも、なんだか非日常に思えてくるので不思議だ。とてつもないエネルギーだったけれど、本番は明日の苗場食堂。今日以上のパワーを見せてくれると思うから、また浴びに行くしかない。

[写真:全10枚]

TAGS
7/28 THU (EVE)RED MARQUEE