LIVE REPORT - GREEN STAGE 7/28 FRI
ROUTE 17 Rock’n’Roll ORCHESTRA (feat. 奥田民生、トータス松本、土屋アンナ、Doul)
Posted on 2023.7.28 16:08
Comeback 60s-70s!ステージからのエネルギーに圧倒されっぱなしの1時間
真昼間のGREEN STAGE!待ってましたと言わんばかりの観客たちからのクラップ&ハンズが鳴らされると、MC・クリスペプラーが登場し、毎年恒例ROUTE17 Rock’n’Roll ORCHESTRAの面々の紹介がなされる。
今年のテーマは60年代後半から70年代前半のロックンロールということで、Led Zeppelinの“Immigrant Song”のイントロが流れれば、観客からは「おお!」と声が上がり、タニーホリデイの勇ましい声が苗場に響き渡る。
ゲストボーカルであるDoulが登場し、The Animalsの“House of Rising Sun”ではパワフルな歌声に酔いしれる。サックスやトランペットなどの管楽器の突き抜けるようなサウンドもアクセントとなり、今この瞬間だけの音が目の前で鳴らされていて、心地がいい。各人が第一線で活躍しているベテランたちであるからこそ、その引き出しの多さやオリジナル曲を活かしながらのアレンジ能力の高さには惚れ惚れする。
続くRare Earthの“I Just Want to Celebrate”では、スティーヴ エトウがドラム缶を叩き狂い、Doulの歌声とタニーホリデイのコーラスが掛けあいとなり、それぞれに観客が手を鳴らし、飛び跳ね、各々の感じ方で音楽を楽しんでいるように思えた。
お次に登場するのはトータス松本!ベビーピンクにサテン地の細みなスーツがまたよく似合う!ブルースハープを鳴らし、タンバリンを叩き、時にはマラカスを鳴らし、The Kinksの“Victoria”とThe Doorsの“Touch Me”では、トータス松本節全開のパワフルさを兼ね備えた新しい解釈がうれしい。ピースフルな雰囲気に酔いしれたと思えば、グッと惹きつけるような場面も見られ、ここでしか堪能することができない一面を垣間見ることができたように思う。
大きな拍手とともに土屋アンナがゆっくりと登場する。Blondieの “Call Me”、Suzi Quatroの“Can The Can”では、土屋アンナらしさ全開の身体の底から放たれるエネルギッシュで雄々しい歌声には、踊らずにはいられない。Doulが登場し、ともに歌われたJoan Jett & The Blackhearts の“I Love Rock’n’Roll”では、まるで今のこの瞬間を体現しているような曲で、目の前で鳴らされる音楽そのものに身を任せる楽しさを感じずにはいられなかった。
最後のゲストは奥田民生!Flower Travellin’ Band の“SATORI Part1”に“Make Up”、Black Sabbath の“Paranoid”と、なまめかしく色っぽいサウンドに奥田民生の高音ボイスやギターソロがアクセントとなり、更に会場を盛り上げていく。こうしてそれぞれのゲストが登場すると、バンドそのものの魅せる表情がガラッと変わっていく。こういう一面も、毎年ROUTE17 Rock’n’Roll ORCHESTRAのライブを楽しむ醍醐味なのかなと思わせてくれる。
「もう一曲聴きたいですよね?」というクリスペプラー。それはもちろん!最後にはゲストボーカル全員が登場し、軽快なドラムとともにLed Zeppelinの“Rock&Roll”をそれぞれのボーカルを歌い上げる。
往年の名曲のそれぞれのメンバーのアレンジが加わり、更にゲストボーカルのエネルギッシュな歌声と、ステージからエネルギーを分けてもらえるようなひと時だった。
[写真:全10枚]