LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/30 SUN
YUNG BAE
行け、FUTURE FUNKの向こう側へ!踊れ、膝が死ぬまで!
膝と足が徐々に死んでくるフジロック最終日の深夜1時。朝まで残っている人が例年よりも多い印象を受けるが、ここRED MARQUEEのYUNG BUEで体力の限界を超えるまで踊り尽くして2023年のフジロックを後にした方も多いのではないだろうか。明日から普通に働く人もきっといるんだろうな。しかし、問答無用!明日の予定なんてどこかに吹っ飛んでしまうほど、踊り狂ってしまった!
GINGER ROOTの昭和歌謡番組のようなライブが終われば、ほとんど転換もなしに耳にガツンとくる爆音がステージから鳴る。YUNG BAEだ。まずは、“Welcome To the Disco”。アニメ・セーラームーンのレトロなコラージュされたMVには見覚えがある方もいるのではないだろうか?Future Funkといえば、セーラームーン!という印象も強くありはするけれど……。Air Powerの同曲をがっつりとサンプリングし、わかりやすいディスコブレイクが容赦なく躍らせに来る。この分かりやすさがうれしい。これだよ、これ!そう思いながら、身体が自然に揺れる。
それから、“I Can Tell”、“Party In ME”と、スクリーンにはチープで中毒性の高い映像を流しつつも、クラップ&ハンズを起こし、飛び跳ね、音楽と身体が溶け合っていく。
YUNG BAEといえば、音源としてはかなり爽やかにまとめている印象が強い。ここ最近は特にそのように思うが、実際に蓋を開ければ重低音はゴリッゴリ、ここはクラブかと勘違いしそうなほどRED MAQUEEをぶち上げていく。だって、アルバムのジャケットとか見ました?こんな殺傷能力高い音出すなんて思わないじゃん!日本のアニメや80年代シティポップを好きだからこそ、この光景を見るまで、「彼、オタクなんだろうな……。」とか思っていてすみません。容赦なく煽るし、会場のあげ方もまあ~上手い!こんな爆音の前では、先ほどまで感じていた眠気も疲労もすぐに吹き飛んでしまう。
Megan Thee Stallionの“Sweetest Pie”やVillage Peopleの“Y.M.C.A.”が突然流れ、観客全員でお決まりのポーズ!なぜこの曲!?と思わなくはないが、楽しかったらそれでOK!自身の楽曲“Bad Boy”から“Wonder”へのナチュラルな流れには思わずうなる。“Must Be Love”では、音楽が突然止まるというハプニングに見舞われたものの、マイクを使って喋りながら対応。慣れたものですよ。まったく焦りを見せない姿も場数を踏んでいるからこそなのかもしれない。
“Disco Body Parts”や“Fight Me Demons”では、ステージを降り、観客たちとともに飛び跳ね、騒ぎ、声をあげる姿はどこまでも盛り上げ上手!途中、やっぱり登場したセーラームーンの映像にも思わずうれしくなる。これぞ、Future Funk最前線!もう身体はヘロヘロのボロボロ。体力のすべてを絞り取られてしまった。深夜の時間に汗だくになるまで踊り尽くすなんて思ってもいなかった……!
[写真:全10枚]