FUJIROCK EXPRESS '23

LIVE REPORT - FIELD OF HEAVEN 7/30 SUN

民謡クルセイダーズ

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Posted on 2023.7.30 20:39

灼熱の盆ダンス!

最終日、カンカン照りのフィールド・オブ・ヘブン。一発目を飾るのは、民謡クルセイダーズ。日本民謡とラテンの融合を届けてくれる彼らのとっておきのエンターテイメント・ショーが始まった。サポートメンバー含め総勢12人がステージに上がると、“Tora Joe/虎女さま”からスタート。藤野“デジ”俊雄(Ba)のファンキーなベースをバックに、竹ノ子みどり(Vo, Cho)とちゃんゆか(Cho)による招き猫…いや、虎なのか?のかわいい振り付けとともに、オーディエンスは体を自由に揺らしはじめた。

“おてもやん”では、喉を揺らし、ときに語るような、竹の子の歌いっぷりが炸裂する1曲。左右のちゃんゆか、フレディ塚本(vo)は扇子を持ってはしゃぐように踊る。中盤ではIrochi(congas)がコンガを担いでステージ中央に現れ、踊り、ソロプレイを魅せるなど、大所帯だからこそのにぎやかさと楽しさが詰まったような1曲だった。

“ホーハイ節”からは、観客参加型の歌って踊れるターンがが来た。キレのあるホーン隊の音色が響きわたるなか、みんなで歌に合わせて手を挙げたり下げたりする。甲高い「ホーイホイ」という言葉の響きも面白い。MCでは、田中克海(g)の「どうでした?悪くないでしょ?」という言葉に、「最高!」と答えるオーディエンス。「こんなこと、いつまたできなくなるかわからない。だから楽しんでいこう」と“貝殻節”へ。自在に空間を動き回るベースに、甘酸っぱいサックスソロから、パッションあふれるトロンボーンソロへと移行し、それぞれ個性が立つセッションを繰り広げ、会場を湧かせた。

再び竹の子がメイン・ヴォーカルを担う“南部俵積み唄”でそのコブシを響かせると、みんな大好き“会津磐梯山”へ。この日一番の盛り上がりを見せた。パーカッションはラテンのリズムを爆発させ、オーディエンスは解き放たれたようにより大きく踊りだす。ちゃんゆかたちの振り付けを真似たり、カチャーシーのように手をくねらせたり、みんなの踊り方はそれぞれ違って自由でいい。サックス→トランペット→トロンボーンの順でソロが始まると、何巡も繰り返しセッションに磨きをかけていく。ステージの演奏とオーディエンスの踊りが一体となった景色はきれいで、「こういう光景を見たかったんだ!」と感情が爆発してしまった。

ラストの“炭坑節”では、アウトロに被せるかたちで「今夜月が出た、フジロックに出た」のようなフレーズが差し込まれ、フィナーレを迎える。まだ暑い中で見えない月を想像しながら、私達は思い思いに盆のダンスを楽しんだ。

たとえば地球の真裏で鳴らされているような音楽でも、よく聴いてみると、すぐ身近で鳴っていた民謡とどこか共通点があったりする。民謡クルセイダーズは、そんな音楽の奥深さと、ボーダレスな魅力を教えてくれるのだ。

[写真:全10枚]

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7/30 SUNFIELD OF HEAVEN