FUJIROCK EXPRESS '23

LIVE REPORT - NAEBA SHOKUDO 7/28 FRI

Ogawa & Tokoro

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Posted on 2023.7.29 12:02

宅録ルーム・イン・ナエバ

1日目のトリ・The Strokesが終わったグリーンステージから、たくさんの人が流れてくる23時のオアシスエリア。苗場食堂には名古屋発・宅録ユニットのOgawa & Tokoroが登場した。彼らは2020年にカクバリズムからEPをリリースし、人気レーベル期待のニューカマーとしても注目を集めている。昼間のホワイトステージでは、レーベルメイト・思い出野郎Aチームも、彼らの苗場食堂ステージを宣伝していた。

ブルーの照明に包まれたTakashi Ogawa(Gt etc…)とKynan Tokoro(Gt, Ba, Syn, etc…)の2人。ギターとベースをそれぞれ持ち、目の前にはPC等機材がスタンバイされている。楽曲は“Astroswing”から。Ogawaのムーディなカッティングと、Tokoroのファンキーなベースラインが重なり、トロピカルでミニマルな世界へと誘う。踊り疲れて目を擦っているようなオーディエンスにも優しく寄り添い、眠りと覚醒の狭間のちょうどいい空間へと導いてくれる。

続いて立て続けに披露された2曲は、新曲だろうか。ダブっぽいリズムに、寄せては返す波のようなキックが繰り返される哀愁漂うアンビエント的楽曲。その次は、ボイスチェンジャーで加工された歌声を駆使し、2人が交代で歌うやわらかな1曲。OgawaとTokoroは時折目を合わせることもあるが、ぎこちなさもあるというか、どこか初々しさを秘めていて、なんだか愛おしい。まるで二人の部屋ごと苗場にもってきていて、始めての宅録風景を見させてもらっているかのような、そんな気分になった。

“Shinmaiko“は、幻想的でパーカッシブなナンバー。Tokoroがパッドやツマミをいじると、Ogawaがそこにギターを重ねていく。音楽に色が増えていくと、Tokoroはギロやアゴゴベルなどにパーカッションを都度持ち替え、変化させていく。打ち込みと生演奏による生音。アナログに手を加えることで生まれる化学変化を楽しみながら、わたしたちはゆったり音に身を任せた。最後の1曲“Be Thankful What You Got”のダブっぽいリズムに、リバーブのきいたギターが重なり、バカンス気分でステージは幕を閉じた。

まさに新作を制作中ということで、既存曲は少なめのセットリストだったが、彼らを初めて聴いたオーディエンスにもわかる世界観で苗場食堂をベッドルームにさせていた。部屋を飛び出し、次はぜひ深夜のレッドマーキーで。今後もVIDEOTAPEMUSICをはじめ、レーベルメイトとのコラボなどもあるだろうし、これからの活躍に大いに期待したい。

[写真:全10枚]

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7/28 FRINAEBA SHOKUDO