FUJIROCK EXPRESS '24

LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/28 SUN

FONTAINES D.C.

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Posted on 2024.7.28 20:05

期待から確信へと変わったフォンテインズ D.C.の壮大な未来図

アイルランドのダブリン出身のポストパンク・バンド、フォンテインズ D.C.。フジロック’22の出演が無念のキャンセルとなった彼らが、遂に苗場のステージに立つ時がきた。昨年2月に東京渋谷にあるSpotify O-EASTでの初来日公演は期待を裏切らない内容で、高い熱量を持ってオーディエンスを満足させた。それも加味すると、今回のフジロック初ステージは期待が高まるばかりだ。

夕方のレッド・マーキーには早い時間から熱心なファンが集まっていて、すでに熱気が漂っているかのように暑い(熱い)。2019年リリースのデビューアルバム『Dogrel』からコンスタントにアルバムをリリースしてきた彼ら。1st『Dogrel』と2ndアルバム『A Hero’s Death』、そして3rdアルバム『Skinty Fia』までをプロデューサーのダン・キャリー(スクイッド、ブラック・ミディ、ウェット・レッグ等)と共に制作していたが、8月にリリースされる新作『Romance』では相棒をジェームス・フォード(アークティック・モンキーズ、ゴリラズ、デペッシュ・モード等)に変え、さらなる新境地を開こうとしている。そんな期待からくる熱が会場に充満していたんだろう。

新作からライブ初公開の“Romance”から始まったライブは、前述のような「進化」を遂げていく彼らのサウンドに満ち満ちていた。早くもライブの定番曲となった3rdからの“Jackie Down the Line”と“Big Shot”。彼らのサウンドの原点を感じさせる初期アンセム“A Hero’s Death”に“A Lucid Dream”と演奏される。そこから感じるのは、1stや2ndの反逆的なパンクの感性むき出しなバンドサウンドから、よりグランジ色の強いディストピアなエレクトロニカ&ヒップホップ風のリズムの変化、そしてドリーミーなスロウダイヴ風なサウンドへと進化だ。そこには、3rdまでのプロデューサー、ダン・キャリーと作った「似通った作品は二度と作らない」という取り決めがあり、それが今も生きているという証拠である。

新作発売前に新たな進化を小出しにしていく彼らが、今日のライブで締め括ったのは、アイルランドの文化や背景が色濃く表れたポストパンクの“I Love You”、新作からノスタルジックでメランコリックなメロディの“Favourite”、そして同じく新作からのバンドにとっての新機軸サウンドな“Starburster”で幕を閉じた。

今回のライブを観て、真っ先に想像したこと、それはグリーン・ステージ、もしくはホワイト・ステージのトリに彼らが上がっているその未来図だ。

<セットリスト>
Romance
Jackie Down the Line
Televised Mind
Roman Holiday
Big Shot
A Hero’s Death
Nabokov
A Lucid Dream
Big
Boys in the Better Land
I Love You
Favourite
Starburster

[写真:全10枚]

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7/28 SUNRED MARQUEE