FUJIROCK EXPRESS '24

LIVE REPORT - NAEBA SHOKUDO 7/28 SUN

片想い

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Posted on 2024.7.29 01:24

おかえり、片想い!ヒットメドレー炸裂のパーティ

小雨が降ったり止んだりで、気温的には快適な15時の苗場食堂に登場したのは、片想い!2012年は苗場食堂でRADIOHEADの裏をつとめ、2014年には木道亭に出演と、じつに久しぶりの登場である。2019年には片岡シン(Vo、三線)の舌がんによりライブ活動の休止などもあったが、無事ここ苗場で彼らと再開できたことはとても嬉しい。今年カクバリズムからの唯一の出演アーティストということで注目も高く、会場には多くの人が集まった。

1曲目は、ファンファーレをバックにポエトリーな一曲“管によせて”。片岡は手元に用意した紙を見ながら、フジロック3日間のラインナップをいくつか読み上げる。「七尾旅人、SZA、オーリトーリ!」と、今日3日間の尊敬すべきアーティストをたくさん呼び寄せている(まだ出ていないノエルまで)。「しばしパーティのときを!」と片岡が宣言すると、“party kills me(パーティーに殺される!)”が始まり、わっと歓声が上がる。オラリー(Vo)の「死にそうだよ/胸が痛いよ」揺らぎのある響きがなんとも切なげで胸を打つ。音楽をやめてもいいけど、ここ苗場で会えなくなっちゃうのはイヤだよ!というメッセージにキュンとする。

“チェイサーブルース”のシンプルな音数は、苗場のざわざわとした環境音と混ざり合って心地いい。“バタ供のうた”は、前へ前へと進んでいくごきげんなドラムに、突き抜けるようなサックスの響き。まるで役を演じるかのような、わはははは!と感情いっぱいに歌う片岡のパフォーマンスもまた愛おしい。跳ねるようなボーカルが踊らせる“トランス=ロマンティック”を挟むと、後半からは「片想いヒットメドレー」と題して、過去の人気曲を立て続けにプレイする。

“いとしいな”からはじまり、“踊る理由”では歓喜の大合唱が起きる。MC.sirafu(Gt,Key,Tp)によるラップや、歌に差し込まれる「苗場にいる理由がわかりますか?」という煽りも会場のテンションを上げていく。中盤の「ぼくが泣いてる理由なんて/わからないだろう」の部分では、観客みんなでしゃがんで、一気にジャンプする。“棒切れなど振りまわしても仕方のないことでしょう。”で各メンバーのソロをたっぷりと披露すると、“センチメンタル☆ジントーヨー”で幕を閉じた。

息をするように音楽をして、ハレもケもまるっと表現する片想いは、人生の営みが詰まっているなと思った。いろんな山も谷も乗り越えて帰ってきた片想いとまたここで再会したい。

[写真:全10枚]

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7/28 SUNNAEBA SHOKUDO