FUJIROCK EXPRESS '24

LIVE REPORT - ROOKIE A GO-GO 7/27 SAT

Nikoん

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Posted on 2024.7.28 06:53

面白いけどクサくないオルタナティヴロックを探しているなら。

2日目のヘッドライナー、クラフトワーク終わりのお客さんが大挙移動する中、ご飯屋さんに目移りする23時前。そこをグッと堪えてROOKIE A GO-GOを目指す。と、お目当てのNikoんにはそこそこのオーディエンスが集まっていた。宿やテントに戻るにはちょっと早く、でもゴリゴリに踊る気分じゃないとき、この場所は人を捕獲するように開かれている。

今年のフジロックに出演するルーキーの音源をちょいちょい聴いて、SNSなんかもチェックしていた時に「見たい」と思ったのがNikoんだ。大雑把に言えばオルタナティブロックに分けられる(このカテゴリも曖昧なもんだが)音像で坊主頭のオオスカ(Gt,Vo)が正体不明なムードで切れ味鋭いギターを弾いているショート動画を見たり、素直じゃない感じの投稿に興味が湧いたり。果たしてライブはいかに。

まずオオスカとマナミオーガキ(Ba,Cho)の、例えば遠い親戚でもあまり接点がなさそうな二人の妙なバランスが最高で、面白いなと思うか思わないスピードで、めちゃくちゃメロディアスなベースフレーズを全身を使ってガンガンに弾き倒すマナミオーガキに目が釘付け。さらについさっきまでKID FRESINOを見ていたせいか、坊主頭のオオスカに「向井秀徳的ソリッドなギターをテレキャスからブチ鳴らすKID FRESINO」という謎イメージが立ち上がってしまった。アクションも通りいっぺんのものじゃなく、痙攣系というか、感情が動きに乗っかる感じだ。しかもサウンドはギターメインのオルタナ、でも歌メロは存外ポップで洒脱だし、ダンスミュージックの機能も備えている。こりゃどんどん人が集まるわけだ。

ハードで踊れるオオスカボーカル曲とは打って変わって、マナミオーガキが歌うナンバーは青春とか切なさとか、スーパーカーとかベボベとか……そうしたワードが浮かんだ。それらは個人的なイメージだけど、そのあたりの取捨選択具合がめちゃくちゃセンスいい。

オオスカはフジロックに出演する名誉より、たった今、物販やCDが売れて欲しいようだったが、それがどこまで本音なのか分かりかねる部分もある。よくも悪しくも素直ないい子が多いインディシーンで、その音楽もキャラクターも勝手に浮いてるNikoん、まだまだいろんな曲を聴きたいぞ。

[写真:全10枚]

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7/27 SATROOKIE A GO-GO