FUJIROCK EXPRESS '24

LIVE REPORT - NAEBA SHOKUDO 7/28 SUN

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Posted on 2024.7.28 22:56

ツボを押しまくる関節外し最強バンド日本初演!

苗場食堂には失礼だが、苗場食堂で見るには贅沢、見ることができたのがラッキーなアクトだった。韓国で知名度のあるバンドで各々活動してきた3人のメンバーが音楽でお互いを癒すために始めたのがbongjeinganなのだという。バンドのキャッチフレーズなのか、缶バッチに“Music Therapy Group”と印刷されているのはちょっと洒落かなと思うけど、音源を聴き、そして今、ライブを見たら確かに、と思う。互いが出す音に反応して大笑いする、そんな楽しさから始まっている感じなのだ。

彼らの音楽を嗅ぎつけて集まってきたオーディエンス。GREEN STAGEではノエル・ギャラガーがもうすぐ登場する時間だが、ここにいる人たちは目線とあまり変わらない高さのステージに釘付けだ。韓国から初めて日本、それも最初がフジロックのため(後日、ライブハウス公演もある)の来日というのもすごい。すごいのだけど、ちょっとその辺に出かけるようなラフな格好の3人がトライアングル状態にセット。そして、一音鳴ったところで「うわ、いいわ〜」と声が出た。シンプルに楽器のいい音にみんな笑顔になっている。昨年リリースのアルバムタイトル曲“12Languages”だ。こざっぱりしたシティボーイ、チ・ユネ(Vo、Ba)の声はクセがなくて聴き心地がいい。この声がバンドがどんな方向に振っても一つのトーンを保てる理由かも。

イム・ヒョンジェのギターとユネのベースのユニゾンがツボに入りまくる“KISS”は曲が進むとチョン・イルジュン(Dr)がクレイジーなまでのドラミングに突入。余談だが、今回のフジロックでのクレイジードラマーのトップ2はHedigan’sの大内岳とイルジョンに勝手に決定。クリーントーンの抜き差しで関節外しに遭うようなスリルを作り出していたが、中盤はさらにインダストリアルメタルと洒脱なファンクが1曲に同居するような“GAEKKUM”もライブで体験すると爆音が痛快でずっと聴いていたいぐらいだ。中学生男子とそのマインドで大人になったおじさんの大好物と思しき音楽性に、実際ロックオンされている人々が踊る。でももちろん若い女性もすっかりハマっている。“尼崎の魚”の頃のくるりだったり家主、君島大空のバンド形態が好きな人にも大いにおすすめしたい。

まずメンバーを笑わせることから始まっているんだろうなと思える曲が、ただ面白いだけじゃなくライブチューンとして機能するタフさを伴ったことで、きっと彼らは日本に来て、フジロックに出演しているのだ。

時間を気にせず演奏していたのか、8曲披露した後にユネが客に日本語で「今何時?」と聞く。「32分?OK」と確認した後、GREEN STAGE から聴こえてくるノエルの歌に合わせて一瞬口づさんだりしている。こんな光景、他の場所で見られない。グッと彼やバンドのパーソナリティが掴めて、30分も経っていないのにみんなこのバンドを大好きになっている。
ラストはダンスミュージック脳を経由したバンドサウンドの“Without you”が、もうこのまま一晩中踊りたい気持ちを加速させた。いやー、初来日の一発目としてかなり大きなインパクトを残してくれたんじゃないでしょうか。気になった人は明日、7月29日に開催される青山月見ル君想フに行ってみては。

[写真:全10枚]

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7/28 SUNNAEBA SHOKUDO