“白井絢香” の検索結果 – FUJIROCK EXPRESS '24 | フジロック会場から最新レポートをお届け https://fujirockexpress.net/24 FUJI ROCK FESTIVAL(フジロックフェスティバル)を開催地苗場からリアルタイムでライブレポート・会場レポートをお届け! Tue, 13 Aug 2024 04:03:22 +0000 ja hourly 1 https://wordpress.org/?v=6.6 あれもない、これもないフジロック https://fujirockexpress.net/24/p_7583.html Fri, 09 Aug 2024 07:18:03 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=7583 「おかえり!」と声をかけると「ただいま!」と応えてくれる……。前夜祭のレッド・マーキーにやって来てくれたみなさんと、そんな挨拶を交わして集合写真を撮影し始めたのは、2007年ではなかったか。初めてやったときには、オーディエンスがどう応えてくれるか、全くわからなくて、はらはら、ドキドキだったんだが、ものの見事にほぼ全員から「ただいま!」と返ってきたときにはめちゃくちゃ嬉しかった。フジロックが、あるいは、苗場が、年に一度、帰省するふるさとのようになっているのを実感したのは、この頃からだったかもしれない。

あれからすでに17年、相も変わらずそんなことを続けている。なにはともあれ、みんなの幸せな顔を見るのが嬉しいからだ。苗場音頭での盆踊りが一段落して、花火が上がったあと、レッド・マーキーの入口のテープがカットされると、この1年間、フジロックを待ちわびていた人達が、文字通り、堰を切ったように雪崩れ込んでくる。そして、DJ MAMEZUKAの絶妙な選曲で回されるレコードからあふれ出る音の洪水をかぶる彼らの幸せな表情ったら……ありゃあしない。それに魅入られた関係者や噂を聞きつけた出演者までもが、ステージからその光景を記録しようとカメラを構えている。どうやら、運営本部でもその様子が映像で確認されているようなのだが、ちっぽけなモニターで見るのと、現場にいるのとでは大違い。実際にそれを目の当たりにしてほしいと呼び出したのが、昨年までグリーン・ステージを担当していた、主催者スマッシュの新社長、佐潟氏。それに応えてわざわざやって来てくれた彼が「確かに、そうだね。実際に見ると……」と、口にしてくれたのが嬉しかった。

加えて、今年はステージ袖に腰をかけて、最初のバンド、USを待ちわびていたのが、フジロックを生み出した日高大将。言うまでもなく、彼の写真をフィーチャーして2021年に制作した「Wanted(指名手配)」Tシャツには「彼が最前線に戻ってほしい」という願いが込められていた。かつてfujirockers.orgが作ったTシャツで、これが桁違いのセールスを記録したのはなぜか? 多くのフジロッカーがそんな思いを共有していたからに違いない。嬉しいことに、昨年はクリスタル・パレスやどん吉パークに彼が出没。体調がすぐれないと耳にしていたにもかかわらず、今年はレッド・マーキーからグリーン・ステージにも姿を見せている。しかも、彼が惚れ込んだというUSのライヴを楽しんでいる姿を目撃したのは少なくとも2回。ひょっとしたら、それ以上足を運んでいたのかもしれない。

コロナ禍以降、なかなか本来のフジロックが戻ってこないことに苛立っているフジロッカーが多いことは百も承知だ。それでも、ここにいるだけで幸せを感じていた。奥地のカフェ・ドゥ・パリもストーンド・サークルもない。ジム・ウェストを中心に集まってきたDJたちがお気に入りの音楽を楽しむブルー・ギャラクシーは復活したものの、あの周りにあったワールド・レストランは見る影もない。昔からのフジロックを知っている人間にとってみると、かなり寂しい景色にも映る。それでも、「なにやら幸せ」な自分がいるのだ。どこかで読んだ記事に「フジロックで飲むビールがめちゃ旨い」というのがあったんだが、実にその通り。なにを食っても、なにを飲んでも、ここにいることでその全てが格別なものになっているのに気付くのだ。

何度もやってきている常連にとって、フジロックは盆と正月が一緒になった、里帰りのようなもの。懐かしい友や仲間に再会できる場所でもある。年に一度、ここでしか再会しない友人だって珍しくもない。それでも、どこかで同じような世界を引きずりながら生きていることを互いに確認したり、旧交を温めることになる。しかも、初めて出会っても、どこかで繋がっているような感覚に陥ることも珍しくはない。そして、この1年を振り返りながら、あ〜でもない、こ〜でもないと会話が続いていくのだ。

この1年でフジロックに馴染みのある人たちもこの世を去っている。そんな仲間やアーティストのことが頭をかすめるのも仕方がないだろう。そんなひとりがチバユウスケ。今年、1998年の「地面が揺れた」伝説のフジロックから、スタッフが記録し続けた彼の写真をフジロッカーズ・ラウンジで展示したのは、そんな勇姿が我々に焼き付いていたからだろう。土曜日にクラフトワークが、昨年亡くなった坂本龍一への敬意を示すように「戦場のメリー・クリスマス」を奏でて、「Radioactivity」への導入部のように使ったのが話題になっているが、彼も苗場に姿を見せたアーティストのひとりだった。

Photo by MITCH IKEDA

フジロック・エキスプレスの更新作業に使う本部テントの準備と取材活動のために、精鋭スタッフと共に苗場入りした火曜日、新たな訃報が飛び込んでいた。作業を終えた夕方、UKロックの源流と言っていいだろう、ジョン・メイオールが亡くなったことを知る。ご存知の方も多いだろう。彼の次男が、フジロックの第1回目から最重要スタッフとして行動を共にしてきたスマッシュUKのジェイソンであり、幾度となくDJとして、あるいは、ザ・トロージャンズというバンドを率いて出演してきたギャズは長男。いわば、ふたりともフジロックを語るときに欠かすことができない人物となっている。彼らにどんな言葉をかければいいのか……、かなり戸惑っていた。実の父親が他界したのだ。彼らが現場を離れても誰も文句は言えないだろう。が、ジェイソンは黙々とフェスティヴァルの準備に奔走し、少し遅れてやって来たギャズには予定通りにツアー続行することを告げられる。

規模で言えば、比較の対象にはならないことは百も承知なのだが、フジロックを触発することになった英国のグラストンバリー・フェスティヴァルに繋がる不思議な縁がメイオール親子かもしれない。後者の主催者で会場となる農場の主、マイケル・イーヴィスが大きな影響を受けたのは1969年に開催されたバース・ブルース・フェスティヴァル。そこで演奏したジョン・メイオールとブルース・ブレイカーズを見て、「自分もフェスティヴァルをやりたい」と思うに至ったと。今ではその中心人物として全てを仕切っている末娘、エミリーが口にしている。しかも、そのライヴのステージ裏にいたのが、まだまだガキンチョだったギャズとジェイソン。ずいぶんと大人になった彼らがフジロックで最もフェスティヴァル的要素を凝縮したパレス・オヴ・ワンダーからブルー・ギャラクシーの顔のような存在となっている。

1970年に始まったグラストンバリーは今年で54年目となり、1997年に始まったフジロックは、ちょうどその半分の27年目。苗場での開催が始まった1999年から25年の節目となることが今年は話題になっているのだが、フジロックのルーツと言ってもいい、アトミック・カフェ・ミュージック・フェスティヴァルが産声を上げたのは1984年と、40年前にさかのぼる。というので、あの時、スタッフとして関わった身として、今年はジプシー・アヴァロンで続けられているアトミック・カフェのステージに立って、当時の話をしている。

あれから、とてつもない時間が過ぎ去ったように思う。その間に多くの友達や仲間に関係者がこの世を去り、フジロックが始まった頃にはまだ40代そこそこだった筆者も、すでに高齢者となっている。今年、グラストンバリーの主催者、マイケルが車いすに乗ってザ・パークと呼ばれるステージに姿を見せている一方で、フジロック生みの親、日高大将は杖を片手に前夜祭のレッド・マーキーやグリーン・ステージに立っている。かつてのようにジープで会場内を走って、動き回っていた彼らを見られないのは残念だが、世界の西と東で目撃したこの光景は彼らの想いがそのままフェスティヴァルとなっているんだろうと思わせていた。

なにやら表向きには順調に復活しているように見えるかもしれないフジロックだが、さて、どうなんだろう。確かに、主催者からは「来年はあります」と耳にしているし、今年も会場を離れるときに見たゲートには、その日程が発表されていた。しかし、その言葉の裏に「再来年はわからない」というニュアンスを感じていた。なにせ、異常とも思える円安のピークが開催期間中。ギャラの支払いはドル建てが原則なので、おそらく、海外からやって来た出演者に支払われる金額が想定よりも遙かに膨らんでいるはずだ。加えて、チケットのセールスも全盛期から比較したら、貧しかったと聞いている。チケットが値上げされているといっても、利益が出ているとは考えられない。

だからなんだろう、どこかで唐突にフジロックがなくなってしまうのではないかという危惧感は拭えない。なんの前触れもなく、消え去ってしまうような怖さも感じているのが正直なところ。でも、もちろん、そうなって欲しくない。なぜなら、想像できないのだ。年に一度帰る故郷がなくなることは。フジロックのおかげで知り合ったり、仲良くなった友人たちと再会できる機会が失われるのには耐えられないように思う。

初めてここに来た人達はどうだった? 同じように感じる? また、来年もやってきたいと思った? もし、そうでなかったら、フジロックの魅力が失せているってことなんだろう。もし、そうだったら、フジロックがこれでも他に類を見ない野外コンサートではなく、フェスティヴァルと呼ぶにふさわしい存在だということを証明してくれているようにも思う。でも、かつてのフジロックを取り戻したいという想いは変わらない。

今回、嬉しかったことのひとつは、会場で、かつてワールド・レストランと呼ばれる場所で中心となって動いてくれていたエチオピア人の仲間、ソロモンを見かけたこと。なんと7年ぶりに来た彼がなにを思ったか? ひょっとして、また、彼を核にワールド・レストランのような趣を復活させてくれないだろうかと期待してしまうのだ。そして、もうひとつ嬉しかったのが、何年ぶりだろう、戻ってきてくれたジーンズのリーバイス(Levi’s)。初期のフジロックでコンスタントにサポートしてくれていた彼らが戻ってきてくれた背景に、昔のスタッフが関わっていることに驚かされていた。

さて、そんな今年の会場内外での顛末を伝えてくれたのは以下のスタッフの数々。会場で一生懸命動いてくれた彼らに感謝して、そして、また、ここに集まってきたみなさんと再会できることを祈って、〆の文章を終えようと思う。ありがとうございました。

■日本語版
森リョータ、阿部光平、丸山亮平、あたそ、阿部仁知、イケダノブユキ、石角友香、梶原綾乃、三浦孝文、若林修平、Asakawa Maho、東いずみ、越川由夏、泉みや、Eriko Kondo、YAMAZAKI YUIKA、渡辺紗礼、こっこ、ヌー子、浅野凜太郎、井上勝也、エモトココロ、堅田ひとみ、粂井健太、古川喜隆、小林弘輔、佐藤哲郎、白井絢香、suguta、髙津大地、HARA MASAMI(HAMA)、平川啓子、前田 俊太郎、松藤 万里子、ミッチ イケダ、宮田遼、安江正実、リン(YLC Photography)

■E-Team
Nina Cataldo、Jonathan Cooper、Park Baker、Sean Scanlan

■フジロッカーズラウンジ
mimi、obacchi、SEKI、yamato

■ウェブサイト制作&更新
平沼寛生(プログラム開発)、迫勇一、坂上大介

■スペシャルサンクス
三ツ石哲也

]]>
10-FEET https://fujirockexpress.net/24/p_848.html Tue, 30 Jul 2024 06:35:12 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=848 Set list

01.VIBES BY VIBES
02.gg燦然
03.SHOES
04.helm’N bass
05.ハローフィクサー
06.RIVER
07.その向こうへ
08.第ゼロ感
09.蜃気楼
10.ヒトリセカイ
11.goes on
12.CHERRY BLOSSOM
13.(RIVER ショートVer.)

]]>
千尋 with 鈴木井咲 https://fujirockexpress.net/24/p_940.html Sun, 28 Jul 2024 18:28:16 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=940 YIN YIN https://fujirockexpress.net/24/p_6098.html Sun, 28 Jul 2024 11:52:48 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=6098 17時。気温も終始落ち着いていて、時折降る雨もそこまで強くない。快適なフィールド・オブ・ヘブンに現れたのは、お待ちかねのYIN YINだ。「オランダのクルアンビン」と評されるエキゾ+ファンク・ディスコ・バンドで、音源を聴いてみるとアジアン感がすごい。東南アジアのインディーシーンに影響を受けたというし、どう考えても日本を意識している。これは逆輸入じゃなくて逆輸出?とにかく、いい体験ができそうだとわくわくしていた。昨晩のクリスタルパレスでは、ライブは人はぎゅうぎゅう、熱気はむんむん。昨日の演奏で彼らに惚れて、ここに駆けつけた人も多いのでは?

4人のメンバーが登場すると、1曲目“The Year of the Rabbit”で歓声が上がる。ストロングなギターリフ、ファンキーなベースが響き渡り、そこにこぶしのきいたキーボードのメロが乗る。さっそくヘブンはトロピカルな空気に包まれる。「まもなく、4番線に、池袋方面行きの電車が参ります」そんな日本の日常音を切り取った“Pia Dance”は、跳ねるようなベースラインに、キーボードのオリエンタルな音階が響いていく。自然とクラップが発生して、会場は勢いよく盛り上がりを見せた。お待ちかねの“Tokyo Disko”では、YMOに接近したシンセサイザーの響き、バンジョーや琴を思わせるサウンドの絡み合いがなんとも心地良い。後半になるとセッションがトライバルに変化していき、サンバのリズムまで持ち込まれるお祭り騒ぎだ。観客は跳ねたり体をくねらせたりと、思い思いに楽しんだ。

ふと、耳に覚えのあるコード進行が続く。なんと“Merry Christmas Mr. Lawrence”。YMOフォロワーであろう彼らの涙が音となりヘブンに響き渡る。クラフトワークや曇ヶ原に続くサプライズに、会場は温かい拍手が溢れた。そしてDick Dale & His Del-Tonesのようなサーフ感満載の楽曲“The Perseverance of Sano”や、爆発的なセッションを繰り広げる“The Rabbit That Hunts Tigers”など、いろんな角度から我々を驚かせてくれる。後者はドラム・ソロ中に残りのメンバーがステージに座って酒を飲み交わすなど、お茶目なひと幕も。さらに、「日本でライブができて夢が叶いました!」と流暢な日本語でスピーチをしたり、メンバー紹介まで日本語でする太っ腹感。彼らの英語MCは英語に疎い私でも大変聞き取りやすかったのだが、そのサービス精神と盛り上げ上手なところに驚いた。

終盤は、待ってました“Takahashi Timing”!ディスコなパーカッションに、あの奥ゆかしいメロディが流れると会場は大盛り上がり。ギターのエリックはシンセサイザーも担当し、ツマミをいじりながらじりじりとこちらを焦らしていく。あとは、タカハシの大コール。元ネタであろう、PAチームのタカハシ(Never to Lateなあたり、仕事ができる方なのでは)も紹介し、敬意を表していたのもよかった。そのまま最後は“Dis ko Dis ko”。ギターは速弾きソロで会場を圧倒し、人々はみんなで手を上げたり下げたりと振りで一体感が生まれた。飛んだり跳ねたり、踊れや騒げやの極太グルーヴができあがったいい状態で幕を閉じた。

まだまだ伸びしろを感じるところもあるのだが、センスがよくて、盛り上げ上手で、キュートな彼ら、めちゃくちゃ推せる。次に来てくれるときは、もっと我々がおもてなしをしてあげたい。そんな気持ちでいっぱいになる充実のステージだった。

]]>
アトミック・カフェ 夏川りみ https://fujirockexpress.net/24/p_945.html Sun, 28 Jul 2024 09:38:34 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=945 アトミック・カフェ いとうせいこう is the poet with 町田康 https://fujirockexpress.net/24/p_943.html Sun, 28 Jul 2024 08:37:19 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=943 フジロックの特徴として、ライブステージ以外に社会の課題について共に考え、発信するアトミック・カフェの存在がある。普段、社会的なテーマをもつトークライブなどに出かけない人も、Gypsy Avalonでご飯を食べたついでだったり、ここで行われるライブの前後に足を止める人もいると思う。グラストンバリーには数多のライブ以外のブースがあるそうだが、日本、いや、世界のフェスでも珍しい存在ではある。

今年は「The Atomic Caféの40年」「戦争と平和」「民主主義と自治」についてのトーク、そしてライブにはTOKYO TANAKA from MAN WITH A MISSION、七尾旅人、夏川りみ、ここで紹介するいとうせいこうis the poet with町田康が出演した。TOKYO TANAKAの登場は、ロックバンドのフロントマンということでちょっと珍しかったと思うし、“愛と平和”タオルを首に巻いた地球外生命体のDJはこれからいろんなアーティストが参加するきっかけになるんじゃないだろうか。

いとうせいこう is the poetは名前の通り、「ダブポエトリーユニットで、いとう自身の小説や詩、演説などの一節を即興音楽に合わせてその場で選びながら読んでいき、常にそれをダブ処理することで音と言葉を拮抗させる」と、“ITP”のXのプロフィールにある。それを可能にしているのは強力なバンドメンバー、Watusi(Ba)、會田茂一(Gt)、佐野康夫 (Dr)、 龍山一平(Key)/コバヤシケン(Sax)、SAKI(Tp)、ミキサーのDUB MASTER X (DUB MIX)の手腕だ。

活字もラップもとにかく常に言葉にするスピードと質に圧倒されるいとうの表現。この日は“POEM FOR GAZA”と題し、彼の地にいると友人に向けたという詩をタフな語調で綴っていく。私の友人を撃つな、高齢であっても撃つな、死んでいても撃つな、というごく真っ当な言葉から始まり、主義主張や宗教観が違っても共存してきた人間の歴史を終焉させるなという意味の言葉が続く。自分では発する機会がないけれど、誰もが思っていることだろう。音に言葉が乗ることで、この場では共通認識が生まれる。音楽のなせる技だ。

そして町田康が呼び込まれる。いとうの方が年上ではあるが、日本のパンク黎明期の突出した存在として注目し、今は稀な文学者になったことを尊敬していると話す、町田は先日、歌集『くるぶし』を刊行。本作からのいくつかの短歌に、この日のためにも書き下ろしたという短歌の原稿を束で持って現れた。詳細な言葉はわからないのだけれど、人間の尊厳に関する哲学が研ぎ澄まされた言葉に刻まれていたと思う。町田がいきなり河内弁丸出しで語気荒く「おどれは家で饂飩食うとれ!」と放った瞬間、個人的にはやはりこの人はパンク歌手であるよ、と笑いながら震えた。最近の朗読会などでどんな表現をしているのか知らないのだけれど、ダブの上で言葉を放ち合ういとうと町田はプロテストというより、歌をうたっていた。

残り2分と進行担当に知らされたいとうは2分で詠める一節を町田に選んでもらう。原稿用紙の束から選んだ言葉をアドリブのフロウも織り交ぜ展開。言葉の賢人二人の迫力は身一つでできる表現の極地を示した。たかが言葉されど言葉。言わなきゃ、書かなきゃ始まらないことがたくさんある。

]]>
Suzu Toyama https://fujirockexpress.net/24/p_946.html Sun, 28 Jul 2024 06:54:05 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=946 ホテルニュートーキョー guest 山㟢廣和 (toe) https://fujirockexpress.net/24/p_998.html Sat, 27 Jul 2024 19:16:18 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=998 2日目最後のピラミッドガーデン。辺りが寝静まったような穏やかな雰囲気のなか、ステージに現れる8人のメンバー。最初にメンバー紹介を済ませたあと、“カルトヒーロー”で封を切る。温もりのある伸びやかなピアノ、どこか懐かしさを覚えるギターにサックス・トランペットの音が穏やかに響く。ステージ前方には多すぎるくらいのキャンドルが灯され、まばゆく光を放つ。自然から発せられる音以外が存在しない、ピラミッドガーデンの夜の雰囲気にばっちり合っているように思えた。

今谷忠弘 (Gr)が深々とおじぎをし、“if you want it first time”では、アチコ (Vo)がタイトルを囁くように繰り返し歌い、管楽器をアクセントにしながらギターの音色が幻想的な空間に誘う。そっと灯をともすような“マークジェイコブス”、甘いピアノのメロディに時折アチコの力強い歌声が聴かせる“let me turn you on”、後方には柏倉隆史 (Dr)がいて、全体をグッと引き締めるアレンジには惚れ惚れしてしまう。
お客さんも押し寄せるほどはおらず(だからこそ、この空気が保たれているのだと思うし好きな空間なんですけど)、観客たちもステージをじっと眺めたり、身体を揺らしたり、自分の世界に入り込みながら聴き入っているようだった。眠くなってしまう?夜も深くなりつつある時間で、その気持ちもよくわかるけれど、それほど心地のよい音楽だということではないでしょうか。

一音一音が降り落ちてくるギターの音にどこか寂しさを抱えたサックスの音が印象に残る“Bison”のあとは、ゲストの山㟢廣和 (Gr,Vo)が登場し、“ゆかしき世界”と“Light for FUKUSHIMA”の2曲が9人で演奏される。美しい、と思った。確かるように、2本のギター、毛色の異なる2つの声が混ざり合い、音源よりもずっと奥行きが感じられ、心をぎゅっと掴まれる。恐らく音楽なんて関係なしに遊んではしゃいでいるであろう子どもたちの声が、自分の背後から聴こえてくるのもよい演出だった。福島へ祈り、より強く未来を見つめる音楽になっていたように思う。子どもは、全然バンドに興味なんてないだろうけど。でも、だからこそ。

最後に演奏された“ガウディ”で、2日目のフジロックの夜は静かに更けていく。穏やかでありながら、音楽の美しさを追求したような時間。観客からは温かな拍手が送られた。

]]>
ENG: Naoki Ienaga (Dub Store) https://fujirockexpress.net/24/p_1055.html Sat, 27 Jul 2024 18:38:11 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=1055 the world. When he steps behind the decks, he’s definitely not limited to this genre, as he prefers to read the room and drop blues, rock, disco, and anything he pleases.

A confident DJ, he has no fear of crowd reaction. In addition to reaction, he believes that much should do the talking and get people on the dance floor to shake a little action. He also owns Record City, which has a physical presence in Shinjuku as well as a popular online store. With all that inventory, he definitely has a lot of music to choose from.

]]>
NONE THE WiSER https://fujirockexpress.net/24/p_978.html Sat, 27 Jul 2024 18:18:58 +0000 https://fujirockexpress.net/24/?p=978