LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/26 SAT
YHWH NAILGUN
変さと可愛さと格好よさはすべて紙一重
始まる前にはWet Legの“catch these fists”が控えめにかかっていた。そして14時にメンバーが登場する。ヴォーカルのZack Borzoneはマイクスタンドのところで変なヨガみたいなポーズをとっている。ステージ下手にギターのSaguiv Rosenstock、中央後方にはドラムのSam Pickard、上手にはシンセサイザーを操作するJack Tobiasがいる。
まずは“Penetrator”から始まる。ザックは無地のTシャツにバケットハットを被り、けいれんしているかのように歌い踊る。この奇妙な音楽性だったら「こうあって欲しい」という変なアクションをみせてくれる。ほどんとMCもなく変な動きをしながら歌うのだけど、唐突に指でハートマークを作って掲げたりして、そうしたことも含めて、変さと可愛さと格好よさはすべて紙一重なんだということがわかる。
ステージをみているとYHWH NAILGUNがどのように音をだしているのかがわかり「あ、この音はギターでだしていたんだ」と、音源を聴くだけではわからなかったけど、その設計図をみているような体験だった。シンセサイザーの音を歪めているのかと思ったら、その音がギターからでてきたとわかったときの答え合わせ感が楽しい。“Castrato Raw(Fullback)”のドドドドド!と鳴る音はさすがにドラムじゃないんだとか。
リズムは変拍子、あまり聴いたことがないギターの音色に、エレクトロな音が混ざり、ポップさには背を向けた音楽――80年代ぽい実験精神があって、彼らがニューヨークが拠点だというのもうなずける。短い時間だったけど強烈なインパクトを残していったのだ。
Set List
Penetrator
Changer
Castrato Raw(Fullback)
Pain Fountain
Animal Death Already Breathing
Tear Pusher
Sports Center
Вlackout
Hawk Violence
Back Muscle
In cognito
Sickle waik
Ultra Shade
Eve Shivers at Columbine
Venison Mama
Iron Feet
Love at me, In Rainer
[写真:全10枚]