FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - ROOKIE A GO-GO 7/25 FRI

雪国

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Posted on 2025.7.31 23:32

長いトンネルでつながった雪国

新潟県湯沢町は東京から来ると群馬と新潟の県境を長いトンネルで抜けたところにあり、川端康成の小説でも描かれた湯沢の街は雪がたくさん積もるところである。フジロックのルーキー・ア・ゴーゴーに登場したバンド、雪国はある意味凱旋なんだろう。

グリーンステージで大幅に遅れたFRED AGAIN..が終わったころにバンドはステージに現れる。ちょうどたくさんのお客さんが宿やキャンプに戻るときに当たって、たくさんの人に観てもらう機会になったのではないか。

ヴォーカル&ギターの京英一を中心に繊細な声とメロディが特徴であり、そこに轟音のギターが鳴り響くシューゲイザーに影響を受けているものとなっている。ベースの大澤優貴、ドラムの木幡徹己がしっかりと支え、サポートでギターののざきなつき、コーラスとパソコン?(などでの音出し)riliumの5人編成であった。テレキャスターによるギターサウンドにアンビエント的なシンセサイザーの音が味付けになっていて繊細さで構築されていたのは、FRED AGAIN..、Suchmos、EZRA COLLECTIVEとアゲたライヴを浴びてきた人たちにとってクールダウンさせる役割も担ったのではないか。

元気いっぱいに暴れるのが若さの特権ならば、こうした壊れそうな繊細さもまた若さの特権だろう。その年代からでてくる内向的な青さが瑞々しさを感じさせ、暑い暑い苗場の夏に一服の清涼さをもたらす。ラストは激しくギターを弾き、精神的にもがく姿と重ねあわされていく。弾き終わりたくさんの拍手をもらっていた。「雪国」湯沢町がトンネルで東京とつながったように、ステージで音楽によってバンドとお客さんがつながっていくことが、バンドに何かをもたらし、成長の契機になっていくのではないか。

[写真:全10枚]

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7/25 FRIROOKIE A GO-GO