MOREFUN - PEOPLE 7/26 SAT
フジロックで新卒の就職面接
モアファンチームの裏側
誰が、苗場にリクルートスーツを持ち込むことを想像しただろうか。
フジロックエキスプレス2年目、新人ライターの私は、第一志望の企業とのオンライン面接日が、まさかのフジロックと丸かぶりしてしまった。どちらも絶対に妥協したくない。でも、ライターとして苗場に立つ以上、チームに事情を伝えるのは気が引けた。きっと嫌な顔をされるだろうと、心のどこかで覚悟していた。
けれど、返ってきたのは予想をはるかに超えた温かい反応だった。
「忘れられない面接になるね!頑張ってー!」「記念撮影しましょ!!ファイト!」
優しすぎる。私が所属しているモアファンチームは、こんなにも優しく、支え合うチームだったのか!そこからの数日は、信じられないくらいのサポート尽くしだった。メンバーのおみそさんが急きょ面接対策を買って出てくれ、Zoomで模擬面接を実施。さらに、地元のチェーン店で、志望動機のブラッシュアップ。
そして当日。カメラマンの安江正実さんが、「こんな機会、めったにないよ」とグリーンステージ前でスーツ姿の私を撮影してくれた。髪の毛もボサボサで襟が出てしまっていて、写真撮影もバタバタしていたのがよくわかる1枚になっている、、、。フジロックにスーツなんて、想像もしてなかったけれど、不思議と誇らしい気持ちになった。
チームのみんなは忙しいはずなのに、当日も朝から「こっこ、がんばれ!」「いける!」と言葉をかけてくれて、胸が熱くなった。面接では、自分の思いをしっかり伝えよう。そう、心に決めた。
そして、面接は無事、通過した。
モアファンチームのフォローや支えがなければ、落ち着いて面接に臨むことはできなかっただろう。こんなに恵まれたチームに参加できて、本当に幸運だと感じている。
取材をしながら、フジロックの魅力とは何だろう?と考えていた。今、ひとつだけ確信を持って言えることがある。フジロックとは、どんな状況さえも一緒に楽しんでくれる人たちに囲まれる場所なのだ。
大雨に降られても「むしろ、それが良かった」と笑う人。ブヨに噛まれても「元気元気」と駆けまわる人。私の場合は、面接とバッティングしてしまったけど、モアファンチームのおかげで「このタイミング、面白すぎる」と前向きに楽しむことができた。
内定まではまだ道半ば。でも私は、自分の言葉で、自分の良さを伝えきれるように、最後まで全力で挑んでいくつもりだ。
そして最後に、改めて。
モアファンチームのみんな、本当にありがとう!