LIVE REPORT - GREEN STAGE 7/26 SAT
VULFPECK
楽器上手いやつらのホームパーティー
いろいろあり過ぎて何から書いてよいのやら。いってみれば楽器ができる人たちで集まってパーティをやっている感じ。「今度はお前がドラム叩けよ」とか「この曲はキーボード弾かせて」とかお互いに楽器を交換しながら演奏する。「今日女の子が遊びに来てるから歌ってもらう? ついでにギター貸してあげろよ」みたいな感じを何万人も観ているグリーンステージでやってしまう。その楽しさが何万人にも伝わってしまう。そんな音楽だった。
初見の人は、誰がドラマーなのか、誰がキーボーディストなのか、誰がメインのヴォーカリストなのか、誰がゲストで誰がサポートメンバーなのか……わからなかったかもしれない。でも、それでいいのだ。楽しかったのならそれでいい。
この日、ヴォーカルを取ったのは確か5人。いろんな楽器もやるセオ・カッツマン、サポートで先日のコリー・ウォンでのライヴにも参加したアンワン・スタンリー、サプライズゲストで金曜日のフィールド・オブ・ヘブンに出演したマヤ・デライラ、パーカッションなどもやるサポートのジェイコブ・ジェフリーズ、サックスやキーボードを担当するサポートのジョーイ・ドシック。「ヴルフペックってコーラスグループなの?」というくらいヴォーカルを取れる人が入れ替わり立ち替わり登場した。
“Animal Spirits”から始まったライヴは、ベースのジョー・ダートがクイーンの“Another One Bites the Dust”を弾くの? 弾かないの? というやり取りを続けて結局、弾かな~いとか、キーボードのウッディ・ゴスがカウベルを叩くの? 叩かないの? というやり取りを続けて結局ちょっとだけ叩く~というコントみたいなことをやっていて、そんなことが結果的に大受けするのだからすごい。バンドへの信頼感がないとできないことだろう。基本は超絶テクニックを持つ人たちによるファンキーでポップなショウだった。先月来日公演をおこなったコリー・ウォンは今回はサポートする立場に回った。
先述の通りマヤ・デライラが登場して“Tokyo Night”を歌うだけでなくコリー・ウォンからギターを借りて弾いた。本編は“Back Pocket”で終わり、アンコールを求める拍手とともにみなさんお待ちかねの“Dean Town”のリフをステージ前の人たちは歌いだす。そしてバンドがステージに戻ってきて“Dean Town”。イントロから歓声と例のリフの大合唱、そしてベースラインを歌う人も多数。最高に楽しく終えたのだった。ステージ前方にメンバー全員、マヤ・デライラまで呼び込んで客席に挨拶……と思ったらアンコールを求める声が大きく、再びステージに戻って“Funky Duck”で締めくくったのだった。
Set List
Animal Spirits
Cory Wong
Tesla
Lonely Town
Tender Defender
1612
3 On E
Wait For The Moment
Tokyo Night
Big Dipper
Matter of Time
In Real Life
Running Away
This Is Not The Song I Wrote
How Much Do You Love Me
CLA
New Beastly
Back Pocket
Dean Town
Funky Duck
[写真:全10枚]