LIVE REPORT - GREEN STAGE 7/27 SUN
森山直太朗
壮大で郷愁を誘い、踊らせるアイリッシュ
曇っているけど今のところ雨のない苗場。フジロック3日目グリーンステージの昼過ぎに森山直太朗が登場した。昨年の朝霧JAMでも素晴らしかったので、期待してステージをみる。まず、森山直太朗以外のバンドメンバーが登場してアイリッシュな感じのジャムセッションをおこなう。TOSHI-LOWのOAUもそうだけどフジロックにアイリッシュはよく似合う。
そして森山直太朗がステージ中央へと歩みを進めて“さくら”を独唱する。後からうっすら櫻井大介によるピアノが加わる。多くの人たちが知っている曲だし、声だけでグリーンステージを掌握してしまう。そしてギターを手にして“生きとし生ける物へ”。アイリッシュ風味で壮大に盛り上げていく。お客さんの体調を気づかった感じでステージから声をかけて“君のスゴさを君は知らない”。
軽快なジャズぽくもあるしミュージカルぽくもある“すぐそこにNEW DAYS”。音楽的引き出しが多く緩急つけて飽きさせない。“夏の終わり”で再びしんみりさせて、郷愁をさそうアイリッシュな“あの海に架かる虹を君は見たか”で踊らせる。歌詞は最後の方にあってほとんどはインストゥルメンタルの曲だった。
最後の方のようなMCをすると「あとラスト3曲です」と語り“バイバイ”をメンバー紹介を兼ねて演奏し、“大阪で生まれた女”のパロディのような“どこもかしこも駐車場”でじんわりくるユーモアを感じさせる。最後は森山直太朗ひとりで“生きてることが辛いなら”を弾き語る。弱さに寄り添う根本的な人柄のよさをステージを通じて感じさせ、多くの人たちの知る曲を連発し、そして何よりも素晴らしい声、その声に魅了されグリーンステージにいる人たちの心を掴んだ約1時間だった。
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