FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/27 SUN

MEI SEMONES

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PHOTO BY古川喜隆
TEXT BY梶原綾乃

Posted on 2025.7.27 14:10

あどけない瞳に映る確かな才能

最終日、昼間のレッドマーキー。ちょっぴりうたた寝をしたいくらいの心地よい時間に登場したのは、ミシガン州アナーバー出身のシンガー・ソングライター、Mei Semones(芽衣シモネス)。日本人の母を持つ23歳で、名門・バークリー音楽大学の出身だという。彼女一人で舞台に立つのかと思いきや、今回はバンドセットらしい。

バックスクリーンには、ドリーミーなカラーの背景に、「芽衣 Mei Semones」と書かれた動く手描き文字、空想上の動物たちが描かれている。ビオラとヴァイオリン、ベースとドラムによるバンド4名を引き連れて登場したMeiは、迷彩柄のTシャツに白いミニスカート。ぎこちない様子で始めたのは“Tegami”。ストリングスの広がる豊かな空間に広がる澄んだ声。日本語だけれど、外国語らしい華やかさのあるMeiのヴォーカルに、さっそく釘付けになる。

“Wakare No Kotoba”は、低音しっかりのバンド感でもって披露される。ストリングスがくっきりと立ち上がる中で、儚さを保ったまますんと立ち続ける歌声が素晴らしい。“Kemono”のようなバンドサウンドでは、声を張るような歌い方で魅せ、彼女の声に隠れるハスキーな部分が強調されていたのが良かった。

楽しみにしていた人気曲“I can do what I want”は、ゆったりとしたドライブの中で、発進と停止を繰り返すような曲。ルミナスオレンジとか、オレンジノイズ・ショートカットを思い出すポップで爽快なメロディが癖になる。“Rat with Wings”では美しいアルペジオがこだまして、バックバンドに頼らず、ギターをただひとりで担うMeiの頼もしさとテクニックを知れる1曲だった。

“Tegami”みたいなボサノバ曲から、“I can do what I want”みたいなネオアコソング、ラストに披露された“Kodoku”みたいなオルタナ歌モノっぽい曲など、幅広い世界を持ちながらも、その歌声から「Mei Semonesっぽさ」がすでに確立されているのがすごいと思った。このあと予定している日本ツアーを走りながら、またいろいろな景色をみて多様な曲を生み出していってほしいと思った。

[写真:全10枚]

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7/27 SUNRED MARQUEEXSUMI