FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/27 SUN

勢喜遊 & Yohji Igarashi

  • 勢喜遊 & Yohji Igarashi
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PHOTO BY古川喜隆
TEXT BY石角友香

Posted on 2025.7.28 01:34

話題のユニット、RED MARQUEEのポテンシャル最大化!

ドラマーの勢喜遊とDJ/プロデューサーのYohji Igarashi。先日1stシングル“Say Less”がドロップされ音楽性を知ることはできたが、果たしてライブは?

最終日のRED MARQUEEの深夜枠であるSUNDAY SESSIONのトッパーで登場した2人、というかまずセットがすごい。ステージ上におのおの小さなリングのごとき輪で囲んだステージ2基が準備され、方やドラムセット、方やDJ機材がスタンバイ。この演出の時点で爆上がりである。ステージが始まると、RED MARQUEEのクラブ仕様のポテンシャルが音響、ライティングともに最大限に発揮された。

エレクトロミュージックのビートを人力で叩き出すことで生感が増すのはもちろん、視覚的にも正確さが欠かせないこのスタイルをこの目で見る楽しさ。King Gnuでのドラムスタイルとは当然違うのも見ものだ。インストに続いてはODD FOOTWORKSのラッパーPECORIが彼のスタイルとも親和性の高いハードなビートに乗せて一発かます。ゲストも多彩そうだと理解したフロアのテンションは一気に上昇。予感は的中、新井和輝がベースを携えオンステージし、極太なエフェクトをかましたサウンドを放ち、自在に動きながら弾き倒す。昨日、君島大空バンドで見せたアプローチとはまた違う側面にこの人のレンジの広さを思い知る。

ゲストはさらにラッパーのHANATANIとCOTAMORIを迎え、ロック寄りのヒップホップとの相性の良さも証明。もちろんすさまじくローを強調したサウンドは軽く音圧でぶっ飛ばされそうな勢いだし、ライティングと背景映像が襲いかかるような情報量だ。初お目見えのライブにここまで準備してくるのはフジロックだからなのもあるだろうし、RED MARQUEEの深夜帯という特性もめちゃくちゃ戦い甲斐があるだろう。最後のゲストはDaichi Yamamoto。最もストーリー性がありそうなラップで、ぜひ音源としてリリースしてほしい。

ゲストのフィーチャリングで大いに湧いたあと、より加速するようにハードかつ速い曲が続く。ハウス/テクノを人力で表現する、そのディティールの細かさが勢喜遊というドラマー/パーカッショニストの個性かもしれない。勢喜遊とYohji Igarashiがサシで勝負するニュアンスも人力とマシンの拮抗ならではだ。ラストスパートにドラムンベースナンバーをぶち込むと、冒頭、若干様子見だったフロアも完全に着火。このアクトを逃さなかったオーディエンスは誰もが満足顔だった。初っ端から濃厚なライブを実現したのは2人の功績だが、フジロックはこんなことも起こり得る場所なのだ。

[写真:全6枚]

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7/27 SUNRED MARQUEEXSUMI