FUJIROCK EXPRESS '25

LIVE REPORT - GREEN STAGE 7/25 FRI

BRAHMAN

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Posted on 2025.7.25 17:22

フジロックでアーティストが発信することの意義

午後3時。うだるような暑さのなか、既に準備万端なオーディエンス。今年2月にデビュー30周年記念アルバム『viraha』がリリースされたこともあって、期待に胸を膨らませたファンが今か今かと待ちわびる中、BRAHMANは一曲目からぶっ飛ばしにかかってきた。車のスピードが加速していくような高揚感に駆られる楽曲“FOR ONE’S LIFE”からライブをスタートさせ、そのままの勢いで“賽の河原”に突入。前列ではダイブやモッシュも多く見受けられ、後列のオーディエンスもTOSHI-LOW(Vo)の叫びに呼応するように、力強く握りしめた拳を天高く掲げた。
「そうだ、これがブラフマンだ。」強烈なシャウトと命を懸けたパンクサウンドを聴いた瞬間、鼓動が速くなる。台風が発生したかのように、私たちを巻き込んで力強く押してくれる1998年リリースの楽曲“SEE OFF”、ドラム音とベースが荒れ狂う波を彷彿とさせる“知らぬ存ぜぬ”では、大きな口を開けて歌うファンの姿がカメラに映し出されていた。トシロウは「俺の声に続いてくれてありがとう!」とレスポンスを褒め、笑顔で手拍子を煽ってくれることからも、オーディエンスとの一体感を大事にしていると思う。「鬼」の呼び名とは程遠い優しい漢だ。

後半、Tシャツを脱ぎ捨て「歌え、苗場!!今夜!!!」と叫ぶとフロアのボルテージは最高潮に達した。「二日目の夜も、三日目の夜も楽しいと思う!でも一番楽しいのは今夜だよ!!」抒情的なバラード“今夜”を披露した後には、静かに現代社会に対する問いを投げかける。一言一句、ゆっくり、はっきりとワードを口にしていくトシロウを観ながら、アーティストが「音」と「言葉」で見解を発信するフジロックのような場は、これからも在り続けなければならないことを改めて実感した。
「何回辛い思いをして、苦しい思いをするのか?」そう言いながら開始したラストナンバーは順風満帆。「いつか終わりがくるその日まで、そう呼ぶことに決めた。」決意に満ちたトシロウの表情は強く、そしてどこか穏やかにもみえた。

[写真:全10枚]

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7/25 FRIGREEN STAGE