FUJIROCK EXPRESS '26

LIVE REPORT - GYPSY AVALON 7/26 SUN

アトミック・カフェ トーク【戦争と平和】曽我部恵一・片平里菜・ジョー横溝・津田大介

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PHOTO BY古川 喜隆
TEXT BY石角友香

Posted on 2026.7.26 15:26

生きていることそのものが政治的とも言える、その事実に構えすぎることなかれ

今年のテーマである「戦争と平和」。あまりにも大きすぎるし茫漠としているけれど、それを意識せずに過ごすにはあまりにも危機感が募る2026年。だが、曽我部さんと片平さんを迎えて社会学的な話や政治に踏み込んだ話になりそうにないなと想像していたら、やはりそうだった。曽我部さんは自分が心底思うことを歌うのも、少しでも家計を楽にするために複数のスーパーを回ったり、なんなら料理することも政治と無関係ではいられないのだと話す。片平さんはデビュー当時は大きな事務所に所属し、禁じられていたわけではないものの、政治的なテーマを扱うことはなんとなくタブーだったと話す。

どんな考え方もその人自身のものであり、最も避けたいのは押し付けることだというのは両者に共通していた。二人とも「時間が合ったからデモに行く」「なんとなく行きたかったから行ってみた」という肩に力の入らない、でも我々と同じ生活実感に基づく行動としてデモに行くという選択をしただけだ。それは彼らの音楽とも共通している。それも影響力のある人が事実として行動したことを表明してくれることで、ここにいた誰かの心に灯がともったのも事実だろう。

専門的な話以上に「自分がやりたくないことはやらない」生き方を貫くだけ。それはこのトークショーの前、曽我部さんが見せたライブが、歌が、作品が何より証明していた。小学生の夏休みの絵日記みたいなレポートになったが、一人ひとりが何が絶対許しがたいことなのか、かと言って生活や仕事というやんごとない制約も存在する。自由の定義はないと曽我部さんはいう。悩みながら可能な範囲の行動を現実的にせめぎ合いながら生きていくこと。ただ、自分のやりたいことをやるための彼らの生き方には大いに触発される。だからこそ、音楽があり、歌があるのだと、ナイーブすぎる感想だが、心底そう思える時間だった。

[写真:全10枚]

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7/26 SUNGYPSY AVALONXSUMI