FUJIROCK EXPRESS '26

LIVE REPORT - 7/23 THU (EVE)

花房浩一

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Posted on 2026.7.24 03:38

笑って、踊って、音楽に酔う。これぞ花さんの夜

いやあ、泣けた。本当に泣けた。
花さんこと花房浩一による、前夜祭恒例の挨拶。今年も胸の奥にまっすぐ届いた。

「今は亡き、旅立った者たちへ」の感謝、「今、ここで生きていること」の尊さ。それを全身で実感させてくれる場所がフジロックなのだと、あらためて気づかされる。音楽だけじゃない。自然の中で笑い合い、踊り、誰かと時間を分かち合う。そのすべてが「生きている」という実感につながっていく。だから私は、何度でも苗場へ帰ってくるのだ。

さて、今夜の花さんの役目は、前夜祭の挨拶だけではない。どん吉パークのDon’s CafeでDJも務めるのだ。今年、ここのDJ陣を仕切っているのはこちらの記事でお知らせしたのでタイムテーブル含めチェックしてほしい。

レッドマーキーでのSon Rompe Peraの熱演が終わるや否や、急いでDon’s Cafeへ向かった。定刻を過ぎても、まだDJは始まらない。しかし、そんなDon’s Cafeらしい時間さえ心地いい。会場には各地のフジロッカーズ・バーで出会った仲間たちや、台湾から駆けつけたフジロッカーたちの姿が次々と集まってくる。気づけば、そこは顔なじみばかり。音楽が始まる前から、すでに温かな空気に包まれていた。

セットは、頭からケツまで花さん節全開。

植木等「ハイそれまでョ」で幕を開けると、鶴田浩二「傷だらけの人生」、さくらと一郎「昭和枯れすゝき」、梶芽衣子「東宝映画『女囚701号さそり』より」、北原ミレイ「ざんげの値打ちもない」、石川さゆり「津軽海峡・冬景色」、鶴岡雅義と東京ロマンチカ「小樽のひとよ」、海原千里・万里&明治大学マンドリン倶楽部「大阪ラプソディー」――と、演歌、歌謡曲の名曲・珍曲が次から次へと繰り出される。Don’s Cafeは、気づけば場末のバーとも昭和のスナックともつかない、不思議で愛おしい空間へ。

そして何より楽しそうなのが花さん本人だ。全身で音楽を浴びながらなんとも楽しそうに曲に合わせて踊り、おどける。その無邪気な姿に客席からは次々と笑いが起こり、会場は終始、温かな爆笑に包まれていた。

なかでも強烈だったのが、畑中葉子の「後ろから前から」。
♪「後ろから前からどうぞ」――思わず「こんな歌詞、本当にアリなのか!?」と笑ってしまう強烈なインパクトに、フロアは大盛り上がり。選曲の妙と、その振り切れた世界観に完全に引き込まれてしまう。
花さんのDJには、こんな「知らなかった名曲」との出会いが詰まっている。その一曲一曲に驚きがあり、笑いがあり、新しい発見がある。だから最高に楽しいのだ。

倍賞千恵子の「さよならはダンスの後に」でしっとりと空気を包み込み、最後はエンケンこと遠藤賢司の「不滅の男」で力強くフィナーレ。笑いあり、驚きあり、そしてどこか胸を熱くさせる。まさに花さんらしいDJセットだった。

花さんがプロデュースするDon’s CafeのDJタイムは、明日以降も個性豊かな仲間たちがバトンをつなぎ、苗場の夜を彩っていく。フジロックの夜を、もうひとつ深く楽しみたいなら、ぜひDon’s Cafeへ足を運んでほしい。きっと、忘れられない一曲との出会いが待っているはずだ。

[写真:全4枚]

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7/23 THU (EVE)