FUJIROCK EXPRESS '26

LIVE REPORT - GYPSY AVALON 7/25 SAT

中西レモン&すずめのティアーズ

  • 中西レモン&すずめのティアーズ

Posted on 2026.7.25 23:04

今年は中西レモンもやってきた!

ここのとこ毎年言っている気がするけど、盆踊りがアツい。民謡もアツい。昨年オレンジエコーで見て衝撃を受けたすずめのティアーズのふたりが、中西レモンという鬼才の唄い手を連れて苗場に帰ってきた!夕方のアヴァロンはのんびりとした雰囲気で、3人の歌声がよく似合う。

佐藤みゆき(vocal, kaval)とあがさ(vocal, guitar)による掛け声のような歌声からはじまるのは、“秋田大黒舞”。動物の声やホーミーや、そういった自然の空気を内包させている。すずめのティアーズの持ち味である、日本民謡とバルカン半島民謡を掛け合わせた美しい響き。そこにすっと入ってくるのは、明快でハリのある中西レモンの歌声。じわじわと実力を見せていくそのパフォーマンス、これはこれは素晴らしいものを見られそう。

宮城県の民謡、“斎太郎節”は、大漁歌なのだろう。ギターの爪弾きは、波に乗っているようなうねりがあって、体を前後に動かしたくなる。すずめのティアーズのふたりが加わると、ちょっと海外の香りもしていてかっこいい。原曲よりもメロウにたっぷりと聴かせる、岐阜は郡上八幡の踊りから”かわさき”、エッチャホーの掛け声がくせになる”黒石よされ”は青森県黒石市の盆踊り歌だ。続いてこれまで耳馴染みのなかった人にもウケたであろう”野球拳”。これも、愛媛県松山の曲らしい。アウト、セーフ、ヨヨイノヨイ。じゃんけんぽん!の合図に合わせて、みんな腕を上げていた。

中西レモンの物腰の柔らかさとおちゃめなキャラクター、そして喉のうなり。たくさんの魅力がぐっと引き出されていたのは後半2曲で、横浜港の西洋洗濯の歌 “ザラ板節”と鉄板曲“江州音頭”だ。特に “ザラ板節”は、昨年のすずめのティアーズでも披露された曲だったのだが、そこに中西レモンは、歌舞伎などで知られる「鬼神のお松」の物語を苗場風にアレンジして語りだしたのだ。しかも、苗場の川上のほうから熊が登場して、じゃぶじゃぶ水しぶきを浴びた(?)熊をみて、自らの汚れた服を認識し、洗濯を誓う謎のストーリー。そろそろ洗濯、したいですよね。そして錦糸町の盆踊りでもお馴染み”江州音頭”は、彼のコブシのきいた歌声が炸裂するラストナンバーだった。夕方の匂いと空気にあふれ、ゆったりと芝生に転がりながら聞く民謡の心地よさを受け止めて、今日も夜はふけていく。

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