LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/23 THU (EVE)
DJ MAMEZUKA
Posted on 2026.7.24 00:36
最後なのに、始まりかのよう。DJ MAMEZUKA、歓喜のラストセット
この熱気、過去最高の前夜祭ではないだろうか。
レイザーラモンRGが「来年、盆踊りさせてくださーい!」と叫び、オリジナルの盆踊りソング「あいわずぼーんとぅ盆踊り」で会場をお祭り一色に染め上げる。「RG!」コールがいつまでも鳴り止まない。その興奮を包み込むように、ゆっくりとフジロックのロゴが回転を始め、ダークでアンニュイなビートが静かに鳴り響く。
前夜祭といえば、この赤き男。DJ MAMEZUKAによる、この日5度目、そして最後のDJセットが幕を開けた。オープナーはThe xxの“I Dare You”。明日の夜が待ちきれない、待ってましたと言わんばかりに歓声が上がる。サビでは大胆に音を止め、オーディエンスへマイクを渡すようにシンガロングを促す。「歌うしかないだろ!」――そんな空気がフロアを包み込むと、そのままSpace Cowboyの“I Would Die For You”へシームレスにつないでいく。
フロアを切り裂くレーザーがギラギラと空間を染め、熱狂は一気に加速していく。
「あれ、これ本当に最後だっけ?」
そう思わずにはいられないほどのエネルギーだ。まるで前夜祭が、いま始まったばかりかのよう。会場にはむせ返るような熱気が渦巻いていた。
Wallaceの“Willow”が投下されると、四つ打ちの強烈なビートがフロア全体を揺らす。腹の底まで響く重低音に身体をあずけ、誰もが無意識のうちにステップを刻み続ける。その熱狂をさらに押し上げるように、Coldplayの“Viva La Vida”が壮大に鳴り響く。力強いバンドクラップが一斉に響き渡り、無数の手が夜空へ突き上がる。爆音を全身に浴びながら、それぞれが自由に踊り、歌い、笑う。スクリーンいっぱいに映し出されるのは、この瞬間を心から楽しむフジロッカーたちの、とびきりの笑顔だった。
ラストを飾ったのは、Basement Jaxxによるジョン・レノン“Give Peace A Chance”のハイパーなダンス・カバー。強烈なビートに乗せて、「Give Peace A Chance(平和を試してみよう)」というメッセージが何度も何度もフロアへ放たれる。音に合わせて自由に踊り、人生を祝福する。その光景こそが「Peace」そのものだった。
平和は、誰かから与えられるものではない。目の前にいる誰かと音楽を分かち合い、同じリズムで身体を揺らし、笑い合う。その小さな瞬間の積み重ねから生まれていくものなのだろう。音楽は人と人をつなぎ、ダンスフロアから世界をほんの少し優しく変えていく。DJ MAMEZUKAらしさが凝縮された、多幸感あふれる最高のフィナーレ。過去最高とも言いたくなる熱狂の前夜祭は、スクリーンに映し出された「ENJOY FUJI ROCK ’26」のメッセージと、フロアいっぱいに広がる最高の笑顔とともに幕を閉じた。
[写真:全10枚]









