FUJIROCK EXPRESS '26

LIVE REPORT - RED MARQUEE 7/26 SUN

FRIKO

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Posted on 2026.7.28 14:27

轟音と静寂。その先にある音楽の歓び

人で充満するRED MARQUEE。デビューアルバム発表直後の2024年、フジロックのGREEN STAGEで鮮烈な印象を残したFRIKO。今年4月には2ndアルバム『Something Worth Waiting For』を発表し、さらなる進化を遂げて苗場へ戻ってきた。会場を埋め尽くす観客の数が、その期待の大きさを物語っていた。

「こんにちは、日本!私たちはFRIKOです!」というNiko Kapetan (Vo/G)の流暢な日本語とともに“Guess”からスタート。ギターの1本に歌だけのシンプルな構成から始まり、楽曲は、Bailey Minzenberger(Dr)の力強いビートを合図に一気に輪郭を立体的にしていく。轟音へとなだれ込むのではなく、少しずつ音を積み重ねながら熱量を高めていく展開に、観客は自然と引き込まれていく。全身で浴びる爆音が心地いい。FRIKOのライブは、いつも音楽を聴く楽しさや高揚感を思い出させてくれると思った。
Nikoの繊細な歌声がゆっくりと会場を満たす“Still Around”のあと、“Chemical”では一転。歪んだギターのサウンドのなかにも美しいメロディは埋もれない。静かに積み上げた熱量を一気に解放するような演奏に、観客たちも大きく身体を揺らしていた。

“The Pace”の冒頭では、Nikoがキーボード、Baileyがギターへと持ち替える。この柔軟なパート変更もFRIKOのライブの面白さのひとつ。バックスクリーンに揺れる水面と、透き通るように伸びるコーラス。その穏やかな景色を突き抜けていくように、Nikoの力強い歌声が響き渡る。
“Seven Degrees”では、曲が進むにつれて観客の手がゆっくりと上がり始める。自然と生まれる一体感が心地いい。“Choo Choo”では、その推進力がさらに増し、観客たちも歓声を上げながら思い思いに身体を揺らす。FRIKOが持つエモーショナルな衝動が、ストレートに伝わる時間だった。“SWWF”は、ダイナミックな音圧の気持ちよさが直接飛び込んでくるような一曲。Nikoはアコースティックギターに持ち替え、Baileyのツインペダルの振動が響く。Korgan Robb (G)、David Fuller (B)が思いっきりかき鳴らし、その一音一音に感情が乗り、そのまま轟音となって押し寄せてくる。

“Where we’ve been”、“Get numb to it”と終盤に向けて熱量を高め、ラストはJoy Division“Ceremony”のカバー。これはうれしい。インディーロックを愛する者なら誰もが特別な思いを抱く一曲を、FRIKOが自分たちの言葉で鳴らしてくれる。その光景を苗場で目撃できたこと自体が、この日のライブの大きな価値だった。
前回のGREEN STAGEは4人体制になってからの初ライブ。素晴らしいライブではあったが、余裕や余白はないように見えた。その2年後、バンドとしてのまとまりを強固なものにしながら、堂々とした貫禄すら感じさせた。まだまだ発展途上のバンドであり、これから更にスケールが大きくなっていく予感のさせる静寂と轟音。そのすべてを余すことなく全身で浴びたくなる。そのどれもがFRIKOにしか鳴らせない音。ライブが終わってもなお残る余韻は、音楽の楽しさを改めて思い出させてくれるものだった。

[写真:全10枚]

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7/26 SUNRED MARQUEE