LIVE REPORT - FIELD OF HEAVEN 7/24 FRI
OGRE YOU ASSHOLE
形を変えながらそこにいる
OGRE YOU ASSHOLEを久々に観た。形はもちろん輪郭も持たない、変幻自在の存在といえばまさに彼らのことで、ここフィールドオブヘブンに棲む生き物だと思っている節がある。今年発売されたライブアルバム『at LIQUIDROOM』も素晴らしかった。そして今日、多くのオーディエンスが押し寄せ、期待が高まるライブとなった。
1曲目は”ロープ”。規則的だったはずの電子音が、やがては不規則に聞こえてくる。ギターはざらざらとしていて、時折メタルっぽい艶感を見せる。全員が音をかき鳴らしだすと、空気が一変に変わり、“待ち時間”へと変貌を遂げる。低いキック音に、カチャカチャとしたクリック音が鳴る。時折サイレンのようなエラー音も聞こえ、やがてその音が縮まっていくと“家の外”へ。正体のわからない感情を乗せた歌声に、気味の悪い心地よさを覚えながら、彼らの音楽が我々の頭と耳を巡り満たしていく。
やがてパンチのあるダンスミュージックに変わると、シームレスに“朝”に突入する。わかりやすいビルドアップ&ドロップを何度か潜り抜け、気持ちよくなった我々オーディエンスをさらに喜ばせてくれたのは、“見えないルール”の冒頭を鳴らすあのベースラインだった。シンバルの音を機にがらっと変わった音世界に、すでに手を挙げ、飛び跳ねている人も多く、このライブのひとつの頂点を見せた1曲だった。最後はシンプル“ワイパー”をたっぷりと10分超聴かせて、持ち時間を残して颯爽と去って行った。
これまでの彼らの印象といえば、こもりにこもった音像と、シームレスなライブであること、そして出戸の抑制された淡い歌声だった。今のオーガは、すべてが1曲のように溶け合うんじゃなくて、それぞれが10分超のロングナンバーであって、出戸のはっきりとした歌声と、尖ってクリアな音像で踊らせてくるようだ。いつ見ても形が変わり、変化し続けていく。OGRE YOU ASSHOLEは発見と実験に満ちていると、いつ見ても思う。これからもアメーバのように形を定めず、そこに存在してくれていてほしい。
