Sunil Dev & Babu

Pyramid Garden | 2011/08/01 23:24 UP
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スローな音楽で締めてくれ

 去年からできたピラミッド・ガーデンは、入場ゲートからみると、苗場プリンスホテルのさらに向こうになる。(一般の)キャンプサイト入口からプリンスホテルの脇をずっと歩いて10分くらいで着く。それだけ離れたところにあるし、ツアーバス利用者のキャンパー限定なので、なかなか足を踏み入れる人もいない。

 ピラミッド・ガーデンはキャンプサイトの他、スキーのシーズン中に営業する割と大きめのレストランも開いているし、そこの1階にあるトイレも使えた。さらに、フィールド・オブ・へヴンぽい衣類を扱う店や飲食店もある。キャンドル・ジュンが手掛けたステージの装飾も素晴らしく、雰囲気はフィールド・オブ・へヴンの小型版、もしくは初年度の朝霧JAMに通じるゆったりと楽しめる空間になのだ。施設的には意外に便利だし、平坦なところにあるからキャンプもしやすいし、限定エリアだから何ともいえないけど、これを味わう人が増えると、もっと人気の出るエリアだろうと思う。

 このピラミッド・ガーデンで、ライヴはいくつかおこなわれるけど、自分は最終日の最後に出演するSunil Dev & Babuを観ることにした。0:45に登場し、一人が「ナマステ」と挨拶。どうやらインドの人のようだ。一人はバンスリという、フルートを大きくしたような木製の横笛を吹き、もう一人はタブラを手にする。基本的にバンスリの人のソロで、約90分のライヴのうち、残り15~20分でタブラが加わる。

 バンスリの柔らかい響きが、ひんやりとした夜の高原の空気によく似合い、たくさんのロウソクの炎が揺らめく中に溶け込むのだ。約50人くらいのお客さんたちが座り(地面が湿っているので、シートを敷いたり、キャンプ用の椅子に座ったり)ながら、ゆったりと音に耳を傾け、この空間に身を預ける心地よさを味わう。このゆったりを体験すると、「じゃあ、これからレッドマーキーに行くか、パレスに行くか、それとも岩盤スクエアで卓球のDJか、ルーキーで新人をチェックしようかな」という気にならなくなる(といっても実際行った人はいるんだろうけど……)。いろいろあったフジロックもこれで終わり。スローな気分で締めくくったのだった。


写真:横山正人
文:イケダノブユキ
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