GREEN STAGE, | 2012/07/27 21:15 UP

ホウリベ ルウ

ダルシマーの音色に誘われて

 

 ダルシマー奏者ゆういち氏を中心に、民族音楽を奏でるバンド、ホウリベルウ。そもそもダルシマーとはなんなのか?そんな疑問を抱えつつジプシーアバロンへと足を運んだ。到着したのは出番15分前だったからか、人もまばらでまだメンバーによるリハーサルが行われている最中だった。さて、そこで初めてゆういち氏が奏でるダルシマーの音色を聞いた訳だが、これがとても甘美な音色を奏でるのだ。こんなきれいで繊細な音を奏でる楽器が、他の民族楽器にどう絡むのか…。そんな懸念と期待を感じながら本番を迎えた。

 リハーサル終了と同時に本編がスタート。まずはメインのドラムがタム・タムで3回カウントをとり、ティンパレス、ジャンベと民族打楽器が次々と音を重ねていく。最後にベースが加わるとより一層アンサンブルに拍車がかかり、静かな夜のアバロンをダンスフロアへといざなっていった。バンドの構成は、ギター、ベース、ドラム、パーカス1(ジャンベ・カホン)、パーカス2(ティンパレス・タンバリン)、ディジュリドゥ、そしてゆういち氏が奏でるダルシマーだ。計7人で演奏する曲たちは、ダンサブルで体が勝手に動くほど。人がまばらだったジプシーアバロンにも気がつけばたくさんの人が音に誘われてか集まっていた。

 1曲目途中にはドラムとティンパレスのソロがり、これがまた超絶なのだ。ただでさえ体がリズムが刻めなくなるほど複雑なえげつないリズムを叩いているのに、ドラムとティンパレスでユニゾンしている!こんな事ってアリなの!?と目を剥いたほど。圧巻。

 MCでジュンヤ氏(パーカス1)がダルシマーの説明をしていた。「ダルシマーとはペルシャの民族楽器。ハンマーで弦を叩いて音を出すんだけど、これがとても難しいんです。ゆういちは結構がんばってるんだよ笑」確かに、楽しそうに、そして簡単そうに演奏していたので難しそうに見えなかった。そしてこのダルシマーはとてもきれいな音で、他の民族楽器の音の上にきれいに重なっていく感じ。世界各国の楽器がこうして演奏者たちによってひとつの音になり、届けられているんだなと思うと妙に感慨深くなった。

 「フジロックにずーっと出たかったんです。また来年も出られるように頑張るのでよろしくお願いします」そう言うゆういち氏は、広島市平和記念公園の橋の上で晴れた日にストリート・パフォーマンスを行っているそう。広島に訪れた際はぜひこのダルシマーを聞きに行きたいと思う。


写真:直田亨 文:丸山亮平
同じカテゴリの記事
最新レポート
ENGLISH ver.
FUJI ROCK FESTIVAL'12 SMASH
FUJIRICKERS.ORG facebook twitter SMASHING MAG HUNTER FUJIROCKERS WEB SHOP

STAGE|ライブの模様を速報!

未来は描かれてはいない。描くのは私たち。

MORE FUN|会場から楽しいレポートをお届け

TWITTER|FUJIROCKES集合!みんなのツイート

▲PAGE TOP