ワールドレストランを埋め尽くすほど
22:30苗場食堂の周りに人が集まり始めた。今年のフジロック、何ステージ目になるだろう、夕方のオレンジコートに引き続き、にぎやかしONDA VAGAの登場だ。さすがに数回と聞き慣れた人も集まっていたのだろう。おなじみの”オンダ・バガのテーマ”が鳴り響くと同時に歓声が巻き起こった。この時間、裏ではグリーンステージではヘッドライナー、ノエル・ギャラガーが声高々に歌っていると言うのに、苗場食堂にこれだけの人が集まるというのは、もう2日目にしてすでに、フジロッカーに浸透している証拠ではないだろうか。
ONDA VAGAメンバーたちもフジロックに慣れた様子で、とても楽しそうに演奏していた。それが伝染するかのように、徐々に観客の体を揺らしていった。気がつけば苗場食堂前は人がパンパンでワールドレストランのゲートすら埋め尽くすほど。ツービートの曲が始まれば、観客は飛び跳ね、ダンスホール化とし、メロウな曲が始まればゆらゆら揺れる苗場食堂を演出した。
さて、ここで事件が起きる。楽しそうに演奏するメンバーと共に踊っていると何やらステージ場に侵入者が！！ん？あれ？そこには、どこかで見た顔が嬉しそうに飛び跳ねて踊っていたのだ。曲が終わりおもむろに日高氏登場。そして「紹介します！ダンサー、おときさん！！」そう。先ほどの侵入者は加藤登紀子だったのだ。日高氏のMCが終わると同時に始まるアンセム”楽園(パラダイス)へ行こう〜真珠の島へ”。加藤登紀子が飛び跳ね、タンバリンを叩き、メンバーのテンションも最高潮、言わずもがな観客のテンションもぶち上がりである。これがにぎやかしの底力だ。だてに何ステージも踏んじゃいない。そう思わせるライブだった。最後には、加藤登紀子、日高氏、ONDA VAGAのメンバーで肩を組み、深々とおじぎをして1時間に及ぶライブが終了した。明日以降もまだまだ登場するONDA VAGA。フジロックならではの飛び入りにも期待しながら、にぎやかしを追うのも良いのではないだろうか。
