GREEN STAGE, | 2012/07/29 19:20 UP

ELVIS COSTELLO AND THE IMPOSTERS

ロックの王様グリーンに帰還

 

フジロック最終日のグリーンステージのラインナップを見て、「ああ、これはもうグリーンから動けないな」なんて思った人も多いのだろう。この日のグリーンステージには朝から晩まで人で溢れていたように思う。夕方少し涼しくなってきて聞く井上陽水の”少年時代”で涙を流し、暗くなる夜のグリーンステージと共にジャック・ホワイトの生粋のロックンロールで踊り狂う。そして観客をまだまだ楽しさから解放してくれないのが、今年のフジロック。ヘッドライナー、レディオヘットへ向けて大きな聖火のバトンを渡すべく、ロックの大御所、エルビス・コステロ・アンド・ジ・インポスターズの登場だ。

完全に暗くなった19:20、オンタイムで、おなじみのスーツに、帽子にはハットではなく、麦わら帽子をこさえ、コステロがステージに現れた。グリーンステージにはすでに多くの観客が集まり彼を出迎えた。「ワァァァァァ!!」という、人の多いステージで聞こえるあの歓声に包まれ、すぐさま”Lipstick Vogue”が始まる。ドラムの四つ打ちが心地よいこの曲はすぐ観客になじみ、数万人のダンスが始まったのだった。ライブが始まるとわらわら観客が集まり、すでに多かったグリーンステージであったが、人の塊がどんどん膨れていく。やはりコステロのあの渋い、ハスキーな声には人を集めるパワーがあるのだ。と実感せざるを得なくなる。

2曲目”High Fidelity”が終わり、間髪入れずになつかしの”Radio,Radio”がスタート。あのエレキピアノのリフが鳴り響けば、一気にコステロワールドが全開である。ライブ前半はアップテンポの曲が続いたが、中盤は歌い上げるスローバラード中心のセットリスト。エルビス・コステロ58歳、歌声は年齢を重ねるごとに更に渋みが増し、その声に魅了される観客も多かったのではなかろうか。圧倒的な歌声で歌う最中、雨は降らずとも、空には雲がかかりストロボのような雷が鳴る。それすら演出に見せてしまうほど、彼らの演奏は堂々としまた、引き立っていた。MCがほとんど無いかわりに、曲中にメンバー紹介などをし観客とコミュニケーションをとる。さらには、ライブ後半”Pump It Up”内では、ビートルズの”Help”を、”Peace,Love And Understanding?”内では、ザ・フーの”The Kids Are Alright”、ラスト”Less Than Zero”内では、再びビートルズの”Twist And Shout”のメロディーラインをのせるなどの遊び心で観客を湧かせたのだった。

もうすぐ還暦を迎えるなんて思えないほど元気に、そして熱狂的なライブを見せてくれたコステロ。少し前のセットリストには”she”や”Vronica”などの名曲も見え隠れしていた為、DVD「フジロッカーズ」のような感動的なライブを期待していた観客も多いだろう。しかし、今回のライブは期待外れなわけがなく、ロックバンド『エルビス・コステロ・アンド・ジ・インポスターズ』としてしっかり観客を虜にし、聖火を何倍にも大きくしてバトンタッチしたのだ。


写真:Julen Esteban-Pretel/文:丸山亮平
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