LIVE REPORTWHITE STAGE7/29 FRI
JONAS BLUE
今一番ノれる場所はここ!身体を突き抜く重低音に踊らされ続けた
大量のスモークに、背後のスクリーンには巨大なジョナスの姿が映され、ステージ中央に向かって駆けていくJONAS BLUE。開始時間は20時、苗場の夜はまだまだこれからとでも言いたいかの如く、“Intro”ではハンドクラップが起こり、火花も散るし、重低音が響く。いやあ、WHITE STAGEってこんなにきっつい低音が出るんですね。自分の身体とか鼓膜だけではなくて、地面そのものが音で揺れている。あまりの音のでかさに笑ってしまう。軽い災害レベルの音のでかさだった。ジョナスも途中のMCで「3年ぶりの日本だ!」と言っていたけれど、この手のゴリゴリに踊らせるEDMサウンドも3年ぶりになる訳で、音の大きさにも気合いが入りまくっているのは、そりゃあ当然でしょう!
まずは“Fast Car ”に“All Night Long”と、会場が徐々に加速していく。身体の芯までがつんと来る低音に、きらびやかな照明、エッジの効いた映像に容赦がない。1日目の夜にして、もうすでに明日以降の体力が残りそうにない。どこよりも踊れる場所が、今ここにあるような気がした。
「スペシャルゲストです!BE:FIRST!」という声とともに登場したのは、待ってました!BE:FIRSTの7人。いやあ、正直“Don‘t wake me up”が発表されたとき、もしかしてフジロックに出るんじゃないか?とか、ちょっと期待したじゃないですか。でもまさか、本当に実現するとは……!流石はBMSGなんですよ。色鮮やかな衣装をまとう7人が並ぶ見慣れたはずのWHITE STAGEは、まるで違う会場のよう。正直に言うと、かなりアウェイだったと思う。だって今まで公式でフジロックに出たアイドルってBABYMETALしかいないし。しかし、丁寧に歌い、しっかりと踊り抜き、時には飛び跳ねる姿には全く緊張の色が見えず、デビュー1年未満のアイドルだとは思えない。背後で音をかけるジョナスの優しい視線も印象に残っている。会場からは温かな拍手が送られた。
これからが本番と言うかの如く、“Show me love”、“Perfect Melody”、“Needin‘U”、と上がらないわけにはいかないナンバーが続く。ただでさえ湿度が高く、じめっとしている苗場の熱気がどんどんヒートアップしていくのがわかる。というか、改めてライブを見ているとやっぱりJONAS BLUEって捨て曲がまったくない。時にはステージ前方に現れ、「Make some noise!!」と言いながら、スマホで写真や動画をパシャリ。ジョナスは日本が好きなことで知られているけれど、この人本当に日本が好きなんだな……と思わざるを得ない。なんだかんだ、会場で一番楽しんでいたのはジョナス本人だったんじゃないだろうか。
“By Your Side”、“Perfect Strangers”、“MAMA”が流れる頃には、会場にもなんとなく漂う疲労感。まだ一日目の夜なんですよね。フジロックはまだまだ続くけれど、明日以降の体力なんてまったく残してくれない音楽たちにハンドクラップやジャンプで思いっきり応える観客たち。休む暇のないバカでかい音が残された体力を搾り取っていく。
“Polaroid”、“What I Like About You”と、そうそう!こういうステージをずっとフジロックで見たかったんだよ、と言いたくなるような大盤振る舞いの曲たちに、緑のレーザーや前方がまったく見えなくなるくらいの真っ白いスモークが焚かれ、笑いそうになってしまう。
最後には、“Rise”で会場を去るジョナス。いやあ、踊った。踊り尽くした。会場からは「めちゃくちゃ楽しかった~」という声以外にも「疲れた~」という声も聞こえたくらい。2023年にはまた来日するという嬉しいニュースもあった。更に爆音で踊り狂いたい。
[写真:全10枚]