LIVE REPORTRED MARQUEE7/30 SAT
Helsinki Lambda Club
2度目の登場!奔放なインディーロックサウンドにレッドマーキーは踊りだす
残念ながら来れなくなったSAY SUE MEに代わって素晴らしいアーティストが来てくれています!そんなステージMCに迎えられ、前夜祭に続いてのレッドマーキーとなったHelsinki Lambda Club。急遽の代打は大変なこともおそらくあったことだろうが、彼らはそんなことをまったく感じさせない楽しく奔放なパフォーマンスを見せてくれた。
登場一番、稲葉航大(Ba)がノリノリのステップでフロアを煽り、まずは前夜祭では最後に披露した“午時葵”からライブはスタート。軽快なバンドサウンドに橋本薫(Vo / Gt)の爽やかで精悍な歌声がよく映える。前のめりなガレージサウンドの“ミツビシ・マキアート”や、ギターとベースの単音がバンドを駆動する“King Of The White Chip”などでも稲葉は奔放なステップでベースを弾き倒す一方で、熊谷太起 (Gt)はギターソロでも挙動は控えめで、フロント3人のそれぞれの個性が光っている。
「初めての人も多いと思うけど、フジロックを楽しみたいって目的は同じ仲間なので一緒に踊って!」とフロアに投げかける橋本。初出演にして2ステージ出演となったこの夏のひと時を彼らも純粋に楽しんでるようだ。ファンキーなギターが冴える“PIZZASHAKE”や、橋本がスキャット気味に高速で言葉を刻む“真っ暗なドーナツ”でも、彼らの楽しそうな表情が光っている。
バンドサウンドに身を任せていると自然と手を振り出しちゃうこの感じ。ディスタンシングな環境も相まってフロアは自由気ままに身体を動かしている様子だが、抜群に踊れることもHelsinki Lambda Clubの特徴だろう。目まぐるしく様々な展開が飛び出す“IKEA”では、まるで昨日見たから試しにやってみたかのように、ヴァンパイア・ウィークエンドの“Cape Cod Kwassa Kwassa”のフレーズをサラッと織り交ぜたりと、この自由度に僕らの身体も軽くなるようだ。
SAY SUE MEにも思いを馳せながら「目標としていたくらいフジロックに出たかったからとても嬉しい」と語る橋本。でも来年は代打じゃなくてラインナップされたいと表明する表情はとても気概に満ちている。 “Good News Is Bad News”や“目と目”では少しメロウにムードを変えつつ、打って変わってハードなサウンドが身体を打つ“Khaosan”など、幅広いバンドサウンドにレッドマーキーは揺られている。
極めつきは“収穫(りゃくだつ)のシーズン”で、いつの間にか上着を脱いだ熊谷が文字通りシューゲイズのようにギターを唸らせる姿に「控えめなキャラじゃなかったんかい!」と思ってしまったりと、尻上がりにさらにテンションを上げるバンドの躍動が気持ちいい。オーディエンスも奔放に踊りながら自撮りをしたりギターの弾き真似をしたりする姿も見られ、自由奔放なフィーリングが溢れる午後のレッドマーキーであった。
[写真:全10枚]