MOREFUNPEOPLE8/1 - (AFTER)
名古屋発!東北から北海道を経て苗場入りのチャリダーフジロッカーに出会えた
だけど、ゴールも設定している。奔放なようで計画性のある旅人さんだった。
アフターフジロック。
さぁ帰ろう、と気持ちと目線を自宅(駐車場の車)へ向けた矢先に飛び込んで来たのは、自転車の前後、両サイドに荷物を積んで支度をしている男性だった。彼の名は吉将(よしまさ)さん。
もう私のミッションは終わって帰路に着くところなのに、なんだか気になってしまい声をかけた。
聞けば彼は、名古屋から自転車で来たんだそう。まずそれで驚いたのだが、彼のエピソードはさらに続く。
名古屋から苗場に向かうのではなくて、名古屋から東北、北海道を経て、苗場入りを果たしたと…
広大すぎる苗場までのルート。
彼は去年仕事を辞めて、まず自転車で西に向かった。関西、四国、九州と。
今年は東北と北海道に行こうと計画し、三月末から太平洋側を走って、4月末に青森県大間町から函館に入った。
一か月間は牧場でアルバイトをして滞在。そして、各地を経て苗場へ到着したという。
ーこの旅に着地点はありますか?
実は8月に友達の結婚式があって、8月15日に名古屋であるんです。
そこに間に合うように帰ろうとしていて、新潟も通るから、それならフジロックにも行こうと思って。
ー今までフジロックは?
初めてです。
前からずっと気になっていたんです。
ーチケットの手配方法は?
弟が色々と協力してくれました。
ー初めてのフジロック、感想は?
めちゃくちゃよかったです!
BLOODY WOODがかっこよくて、よかったですね(彼らのTシャツを着用)。
ーこのあとのスケジュールは?
せっかく新潟に来たので、新潟を楽しみたいです。このあと十日町に行きます。
それから長岡の花火大会も見ようと思います。
三月から始まった自転車の旅。その長い道程を、フジロックがグランドフィナーレのようにあたたかく、そして頼もしく迎えてくれたのだと私は思う。
旅人が出会った、フジロック。彼の旅行記にきっと残してくれているだろう。
長い長い旅路なのに、荷物がすっきりしている印象。きっと彼の旅を表しているのだろう。奔放なようで、計画性も持つ。彼の生き方に興味を持った。
どうか気をつけて、この先の旅路も走ってほしい。
偶然は貴重な財産だと、他のフジロッカーのお話を聞いて感じたが、この男性との出会いもまた偶然で、一瞬の出来事で。
彼の横を通る時に、もしも後ろ髪を引かれる思いで、入り口ゲートを見つめながら後ろ歩きをしていたら、きっと見かけてはいなかっただろう。こんなエピソードを聞けることもなく、車に乗り込んでいただろう。
寂しいけど、家に帰ろうと決めたら、また新しい出会いがあった。
Road to Fujirock,2023。
一度帰って、この夏の思い出をまとめよう。フジロックで思ったこと、見たこと、持ち物の失敗、出会い…あっという間に過ぎた1日から3日間もしくは4日間の覚え書きを心とアルバムに整理して、またいつもの暮らしに戻ろう。ときどきフジロックを想起しながら。そしてまた来年、元気にこの場所に来れるように。
楽しかった、フジロック。
フジロスの中にも、いいことがあるよ。
お名前:吉将(よしまさ)さん
年齢:29歳
名古屋から
[写真:全2枚]